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歌謡曲

2014年7月 6日 (日)

朱里エイコの「Now On Stage」が初CD化

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Musician●朱里エイコ(vocal)
Title●Now On Stage(1972年)
■Tower Record(web)で購入


1970年代前半に鮮烈なデビューを飾った希代のエンタティナー、朱里エイコさん。2年ほど前にワーナーレコード在籍時のすべての音源が9枚組ボックスセットとして発売されました。それだけ根強いファンがいるということなのでしょうね。同時に3枚のライブ音源が初CD化されています。ただしこちらはタワーレコード限定発売になっています。今回は1972年10月20日、大阪フェスティバルホールでのライブ音源をご紹介。

いままで朱里エイコのライブ音源を聴く機会に恵まれてこなかったのですが、まずはそのレベルの高さに吃驚です。単なる「昭和の歌謡曲」だと思って聴くと、強烈なしっぺ返しに遭いますよ、はっきり言って。

抜群の歌唱力についてはいまさら言及するまでもないのですが、結構おもしろいMCから客いじりから何をとっても超一流。たぶん十八番のダンスも凄かったのでしょう。映像が見られないのが返す返すも残念です。「Captain & Tennille Medley」や「Rock'n'Roll Medley」では英語による歌唱も聴けますが、こちらも鳥肌が立つほどの仕上がりです。発音がまるでネイティブなんです。発音だけでなくリズム感も完璧すぎます。さすが、本場ラスベガスでフランク・シナトラに鍛えられただけあります。すべてが完璧に仕上がったパフォーマンスは、天才・美空ひばりに比肩するのではないかと思います。スタジオよりもライブでこそ本領を発揮するタイプだったのですね。

度重なる奇行や健康を害したこともあって恵まれなかった晩年といい、非業すぎる夭折といい、日本の音楽史にとって大きな損失であったことを、あらためて認識しました。

●Musicians
朱里エイコ

●Numbers
1.  I've Got A Music In Me
2.  Captain & Tennille Medley
      Lonely Night
      The Way I Want To Touch You
      Love Will Keep Us Together
3.  Feeling
4.  I'm Not A Little Girl Anymore
5.  Don't Go Breaking My Heart
6.  北国行きで
7.  愛の衝撃
8.  ジョン・ヘンリー
9.  今・今・今
10. The Way We Were
11. Lady Marmalade
12. Rock'n'Roll Medley
      Rock & Roll Music
      Rock Around The Clock
      Got To Get You Into My Life
      Kansas City
      Long Tall Sally
13. I Write The Song(I Sing The Song)
14. A Chorus Line Medley
      One    
      The Music And The Mirror
      What I Did For Love
15.  Never Can Say Goodbye
16.  My Way

2014年3月30日 (日)

大物ミュージシャンが参加したアン・ルイスの「K-ROCK」

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Musician●アン・ルイス
Title●K-ROCK(1992年)
■Amazonで購入


歌謡ロックの女王、アン・ルイスがパニック症候群のために休養後、LAで制作した作品。1992年リリース。タイトルの「K-ROCK」とはズバリ「歌謡ロック」という意味で、いわば彼女の音楽的な原点に立ち返った作品になります。

ふだんならあまり目にとまらない作品なのですが、参加メンバーを見て吃驚。いまや売れっ子ミュージシャンが綺羅星のごとく名を連ねています。

Brett Garsed / guitar
Jake E Lee / guitar
Michael Thompson / guitar
Vinnie Claiuta / drums
Bobby Rock / drums
Paul Mirkovich / keyboards

という何とも豪華メンバーばかり。当時からギタリスト好きで知られていたアン・ルイスと今回参加のJake E Leeとの恋仲が噂になったことも記憶に新しいところです。#3「Mr.Rocker」はJake E Leeのために作られた曲ではないかと言われています。Brett GarsedやBobby Rockもミュージシャンとしての腕前というよりもルックスで選ばれた感もなきにしにあらず、ですね。

内容はというとストレートな歌謡曲という感じですが、バックの安定感は当然のことながら抜群なので安心して聴くことができます。特にJake E LeeとBrett Garsedという夢の共演を聴くことができる#2「Foolish Prisoner」は格好いいですよ♪

●Musicians
アン・ルイス / vocal
Brett Garsed / guitar on #1.#2,#6,#10
Jake E Lee / guitar on #2.#7,#8,#10,#11
Michael Thompson / guitar on #4,#5,#9
Vinnie Claiuta / drums on #2,#3,#4,#5,#9
Bobby Rock / drums on #7,#8
Paul Mirkovich / keybords on #1,#3,#4,#5,#6,#9

●Numbers
1.  いらいらさせないで
2.  Foolish Prisoner
3.  Mr.Rocker
4.  夜に傷ついて
5.  Poison
6.  消えゆくままに…
7.  夢の果てまでも
8.  ほっといてよ
9.  銀色の涙
10. Take Me Back
11. Middle Of Eden

2011年1月12日 (水)

ザ・ピーナッツがなんとKing Crimsonをカバー

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Musician●ザ・ピーナッツ
Title●ザ・ピーナッツ・オン・ステージ(1972年)
■Amazonより購入

昨年からお世話になっている「Twitter」で昨年末、ごく狭い範囲で話題になっていた「ザ・ピーナッツ」。今さらいうまでもありませんが、1960年代から70年代にかけて活躍した双子による女性デュオです。若い方にとっては馴染みがないかもしれませんが、映画「モスラ」で「モスラ~や、モスラ~」と歌っていた2人と言えば思い当たる方もいるのではないでしょうか。姉の伊藤エミは引退後に沢田研二と結婚しています(後に離婚)。

どうして「Twitter」上で話題になっていたかというと、どなたかが「ザ・ピーナッツがKing Crimsonの『エピタフ』を歌っている」と呟かれたからです。「Twitter」の仕組みをご存じの方ならすぐおわかりのように、こうした「奇特な呟き」は瞬時に好事家に発見されてしまいます。発見した人は即座に自分の呟きとして発信することが必定なので、今度はほかのユーザーに広まることに。こうやっていわば「ねずみ講的に拡散」するのが「Twitter」の特性なのです。当然、私も「これは、驚き!」と呟いたので拡散に一役買ってしまったのですが、私の呟きに反応していただいたフォロワーの方(私の呟きをご覧いただいているTwitterユーザーのこと)の中で確実にお二人はこのアルバムを購入しています。

というわけで負けじ(?)と入手したのがこのライブ音源です。クレジットによれば1972年の「民音ステージ」でのライブであるとか。購入のきっかけはKing Crimson「エピタフ」を聴きたいがためですが、中身を見てさらに驚愕!なんとユーライア・ヒープ「対自核」やキャロル・キング「It's Too Late」までカバーしているのです。しかも、ライブで。

オープニングはその「対自核」で華々しくスタート。いまの時代では大編成の楽団がバックにつくことは滅多にありませんが、フル編成で2人を盛り立てています。アイアート・モレイアを思わせるモコモコとしたパーカッションをバックに実にファンキーなギターを弾いているのは故・山本とおるさんであるとか。ハードロックでスタートし今後は流れるように「It's Too Late」へ移るのですが、何の違和感も感じさせない見事な演出には本当に感心させられます。2人の素晴らしい歌唱力としい、一糸乱れぬ楽団間の連携といい、飽きさせることのない演出といい、どこをとっても非のうちどころがありません。これぞ本物のエンターテイメントです。果たしていまの歌謡界にこんなに素晴らしい歌唱、演奏が存在するでしょうか。録音やカラオケばかりに頼ってばかりいたために、生の歌、生の演奏で人を感動させるという音楽の本来の姿を忘れてはいないでしょうか。そして、聴く側もいつの間にかそんな脆弱な環境に慣らされてはいないでしょうか。さまざまなことを考えてしまいます。

お目当てのKing Crimson「エピタフ」はステージ中盤になって登場。もちろん演奏そのものは本家Crimsonとは比べようもありませんが、ギターはエレキとアコースティックの2本で弾き分けていますし、メロトロン的な音も十分に威力を発揮しています。ボーカルにいたってはGreg Lakeよりもある意味では上手いのではと思わせる一面もあります。老婆心ながら付け加えると、「エピタフ」はKing Crimsonが1969年にリリースした1st「クリムゾンキングの宮殿」に収められた曲。シンセとメロトロンを駆使したシンフォニックで幻想的な名曲です。ちなみに昨年大ヒットした坂本冬美「また君に恋している」が同じアルバム収録の「Moon Child」という曲に酷似 していることでも話題になりました。

冷静に考えてみるとこのライブが行われた1972年という時代は、オリジナルのリリースからわずか3年しか経っていません。しかも、まだ当時の日本では一般的とは言いがたいプログレからの選曲で、ザ・ピーナッツのファン層を考慮するとおそらくお客さんの大部分がこの曲どころかKing Crimsonの存在を知らなかったのではないでしょうか。それでも曲が終わると巻き起こる万雷の拍手。渾身の演奏は、たとえ知らない曲であっても聴く者の心を確実に揺さぶるのです。ちなみにライブ前半のアレンジは宮川泰先生が担当。宮川先生が選曲にもタッチしたかは不明ですが、おそろしく大胆でチャレンジングな試みです。書きたいことは山ほどありますが、今日はここら辺で。

途中、妙なMCが入りますが、当時渡辺プロダクションに所属していた岸部シローの声です。これは本当の蛇足ですが(笑)

♪おまけに元フォーリーブスの北公次が歌うエピタフです。トホホな感じに仕上がっています

♪何とヒデキまでもがエピタフをカバー!こちらが音源です。ファンはどこまで認識していたかが気になります。だからといってオリジナルを聴くわけないでしょうね

●Musicians
ザ・ピーナッツ

●Numbers
1.   対自核
2.   It's Too Late
3.   Proud Mary
4.   東京の女~サンフランシスコの女~リオの女(メドレー)
5.   情熱の花
6.   ふり向かないで
7.   ウナ・セラ・ディ東京
8.   恋のフーガ
9.   バック・オブ・ブ・ガルー
10.  エピタフ
11.  監獄ロック~レモンのキッス~ダイアナ~恋の片道切符~ミスター・ベースマン~悲しき雨音~ビー・マイ・ベイビー(メドレー)
12.  ゴッドファーザー
13.  可愛い花
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2010年5月18日 (火)

「しばたはつみ」つながりで朱里エイコさんのベスト集

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Musician●朱里エイコ
Title●朱里エイコ全曲集(1994年)
■JR横浜駅コンコース内

今回はいつもと違った趣向でお届けします。

「しばたはつみ」 さん死去の報には少々驚きましたが、そこで思い出したのが「朱里エイコ」さんです。2004年に亡くなった朱里エイコさん(享年56歳)も「しばた」さんと同タイプの歌手だったように思います。この2人は同時代に活躍した天地真理さん、麻丘めぐみさん、アグネス・チャン、南沙織さんなどのアイドル歌手とは一味もふた味の違った「大人のオネエサン系歌手」というカテゴライズですね。整形手術を終えて別人となって「復帰」した「人形の家」弘田三枝子さんも、このカテゴリーに入ると思います。もしかしたら宇多田ヒカルのお母さん、藤圭子も同じグループに入るかもしれません。

今回、ご紹介する朱里エイコさんは、1948(昭和23)年生まれでちょうど団塊の世代。お母さまは振付師の朱里みさをさんでお父さまはオペラ歌手だったそうですが、DVのために両親は離婚し、お父さまはエイコさんが5歳の時に交通事故のために亡くなっているそうです。何やらいきなり波乱万丈のにおいが立ち込めます。ちなみにお母さまが設立した「朱里ジャズダンススクール」はいまでも存在しています。

子どもの頃から抜群の歌唱力が注目されていたエイコさんは、1964(昭和39)年に日本人の海外渡航が自由化されるにともなって、何と16歳で単身渡米します。かの地でオーディションに合格した彼女は、アメリカのショービジネス界でデビューします。おもにラスベガスのクラブを本拠地にして活躍しますが、当時のクラブ歌手は客の嗜好に合わせてヒットチャートのベスト40はすべてレパートリーとして歌いこなせないといけなかったそうです。これは、大変なことだと思います。この時期、サラ・ヴォーンと同じステージに立ったこともあるそうです。

やがていったん帰国して彼女はワンマンショーを開いたりしますが、客は不入りだったために、再度渡米。ラスベガスのコンサートで大成功をおさめて凱旋帰国を果たします。そして1972年に大ヒット曲「北国行きへ」で一躍スターダムを駆け上ります。

1977年に来日したポール・アンカに直接アタックして彼から絶賛を受け曲をプレゼントされます。その中の1曲が「ジョーのダイヤモンド」です。

しかし、アメリカでは注目を集めていたものの、国内ではこれといったヒット曲に恵まれなかった彼女は、次第に鬱を患うようになり、何度か失踪騒ぎを起こします。また、愛人との痴情のもつれから確か名古屋で刃傷沙汰を起こしてワイドショーで話題になったこともあります。

やがてスキャンダラスなイメージばかりが先行するようになり、精神と肝臓を病んでしまい、長期の入院生活を送ることになってしまいます。それでも歌にかける情熱は冷めることはなく、1987年頃から活動を再開します。ちょうどその時期からテレビ番組「あの人はいま」的な番組が始まり、何度かテレビ番組にも出演していました。しかし、肝臓が悪いこともあって薬の副作用の影響からか、ブクブクに太ってしまい驚いた記憶があります。

このように波乱万丈の人生を送った彼女ですが、晩年はなんと生活保護を受けていたとか。最後に歌ったのが確か北千住のスナックで、月数万のギャラを生活の糧にしていたといいますから、まさに栄枯盛衰を地でいくような人でした。ちなみに全盛期は見事なスタイルでも知られ「100万ドルの脚線美」といわれた美脚には、保険金がかけられました。いまでこそ、身体の一部に保険金をかける芸能人は珍しくありませんが、おそらく彼女がその走りではないでしょうか。しかし晩年になって太った自分をネタに「100万ドルの足が10円になっちゃった」と自虐的に言っていたと聞きます。

個人的にはやはり「北国行きへ」が強烈な思い出として残っています。抜群の歌唱力とキャッチーな楽曲は、これまでの日本の歌謡界には存在しなかったように思えます。どうも「北国行きで」のあのメロディーが耳について離れず、駅のコンコース内でのCD屋で発見して即購入してしまいました。椎名林檎がカバーしたという「白い小鳩」も収録されています。

●Numbers
1.  愛は旅びと
2.  Everytime愛
3.  北国行きで
4.  白い小鳩
5.  心の痛み
6.  恋の衝撃
7.  ジェット最終便
8.  めぐり逢い
9.  AH SO
10. 別れの朝
11. ジョーのダイヤモンド
12. サムライ・ニッポン
13. オクラホマ・モーニング
14. ジュビレーション(歓喜)
15. シーズ・ア・レディー
16. 君は我が運命
17. デライラ
18. レット・ミー・トライ・アゲイン
19. 明日に架ける橋
20. マイ・ウェイ
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2010年3月29日 (月)

しばたはつみさん、死去

また訃報 が舞い込んできました。

昭和50年代に日本のポップス界で活躍した「しばたはつみ」さんが
3月27日に亡くなりました。
享年57歳、死因は急性心筋梗塞だそうです。

ヒット曲「マイ・ラグジュアリー・ナイト」は実はあまり記憶がないのですが、紅白歌合戦に出演したのは鮮明に記憶にあります。
同時代では、いまは亡き朱里エイコさんと並んで、「脚線美を生かしたオネエサン系歌手」というジャンルを築いたのではないでしょうか。

最近の活動はあまり存じ上げませんが、10年ほど前にある歌謡祭に出演したときは、けっこうふくよかな体型になっていて驚いた記憶があります。

ご冥福をお祈りします。

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