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パソコン・インターネット

2015年8月 9日 (日)

私なりの「Apple Music」活用法(その2)

また「Apple Music」です。無料トライアル期間ということであれこれ試しているわけですが、いろいろな不具合というか不思議な現象が起きることがわかってきました。

私の場合、長い通勤時間を利用して「iPod Touch」に格納した音源をオフライン再生で鑑賞しているのですが、オフライン設定にしたつもりが実際にはオフラインになっていないため聴けなかったり、あるアルバムの特定の曲だけがどうしてもダウンロードできなかったり、ひどい場合はいったんダウンロードしたはずの音源がアルバムごとそっくり消えてしまったりと、いくつかトラブルが発生しています。こうした不具合も吃驚するほど多発するようならもちろん困りますが、実際は数件程度ですし、いまは無料期間だからいいのかな、とかなり寛容な気持ちで受け止めています。もちろんApple社もこうした案件は把握しているはずですし、いざ有料になるときまでに解決してくれるのでは、と勝手に思っております。

さて、「Apple Music」の音源はハイレゾではないので、高音質を望む人にとってはやや物足りないと思います。同様に「iPod Touch」も音楽プレイヤーとして特化しているわけではないので、音質面ではやや貧弱です。そこで、導入したのが「ポータブルアンプ」、通称「ポタアン」。Amazonのレコメンド情報であがってきたiriver社の「Astell&Kern オーディオDAC AK10」という代物です。ポタアンは初体験ですが、一度は試してみたいと思っていたので、ものは試しで中古品を購入してみました。非常にコンパクトなので、持ち運びにも邪魔にならないことも購入の決め手でした。イヤーフォンは聴き慣れた「audio-technica Solid Bass ATH-CKS99」を使用。早速イヤーフォン直刺しとポタアン経由で聴き比べると、その違いは歴然。ポタアン効果によって低音部がしっかり安定し、音の分離も明らかに向上して立体的に聴こえてきます。ありゃ、この値段でこれだけの満足感が得られるのなら上々ですね。いい買い物をしました。というわけで、ポタアンの威力を実感しつつ個人的には“一軍半的音源”であるPat Metheny「We Live Here」(1994年)を聴きながらこの原稿を書いています。Pat Methenyファンには申しわけありませんが、私にとってはMethenyは“いまさら音源”なんです。

そんなわけで新譜発掘作業は遅々として進まず、しばらくは「Apple Music三昧」が続きそうです。

2015年8月 2日 (日)

私なりの「Apple Music」活用法

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Apple社による音楽配信サービス「Apple Music」がスタートして約1ヶ月。そもそもストリーミング配信だとか再生などといきなり言われてもよく分からないのですが、かみ砕いて表現すれば有料制の音楽聴き放題サービスということでよろしいのでしょうか。あくまでも「聴き放題」。だからよく出る疑問として、「ストリーミング配信される音源はディバイスに保存できるのか」「会員資格を失ってもいったん取り込んだ音源は聴けるのか」という質問がありますが、もちろん答えは「できません」。正確に言えば会員であるかぎり、「お気に入り」の音源は何回でも聴き直すことができますし、そのことをもってして「ディバイスに保存されている」という認識をもつことはあながち間違ってはいません。でも、それは会員であることが条件であり、永久的にあなたの音源として保存されているわけではないのです。このサービスが「月額980円」。高いと感じるか、意外に安いと思うかは、その人の音楽への“依存度”によって変わると思います。私はというと「安い」と思った次第です。1000円まではしないという価格設定がニクイですね。ちなみに「LINE MUSIC」などもほぼ同価格帯のようです。

3ヶ月の無料トライアルがあるということで、早速「Apple Music」に登録していろいろと試してみました。そこで感じたことをいくつか。

まず、どうしても聴きたい音源、手元に置いておきたい音源はCDなり何らかのメディアで所有しているということが大前提になります。こうした音源を「一軍スタメンクラス」と勝手に定義します。スター選手獲得には最大限の労力を払うことは当然ですし、そのためにはあらゆる手を尽くします。一方で、CDを買うほどでもないけれど気になる音源、昔買い損ねたけれどそのままスルーしてきた音源、いまさらCDを買うのも何だか気恥ずかしい音源、一度は手にしたけれどなぜか手放した音源…などを「一軍半クラス」と勝手に定義づけます。個人的に「Apple Music」のツボはこの一軍半クラスの音源ではないのではないかと思っているのです。こうした一軍半クラスの音源をどんどん聴いてみて、やはり一軍は無理だなとか、おっとこれは明日から一軍スタメンだ、いやいや二軍落ちでしょう、などといろいろと“仕分けする”機会を与えてくれるのが、この「Apple Music」だというわけです。晴れてスタメン昇格がかなった音源は、CD購入という流れになるのでしょうね(いまのところこのケースはありませんが)。とにもかくにも視聴方法は実にシンプルで、お目当ての音源を検索し「お気に入り」として登録するだけ。もちろん上限はありません。これが月額980円なら十分お釣りがきます。

お気に入りとして登録された音源はPC、iPhone、iPadなどのディバイスで再生できますが、Wi-Fi環境が必要になります。そこで「移動しながら一軍半クラスの音源をどうやって聴くか問題」が発生します。ポケットWi-Fiを持っている人ならば移動時にWi-Fi環境を自ら作り出す方法もありますが、今度は通信量の上限問題にぶつかるはずです。そのあたりを巧いこと解決してくれるのが「オフライン再生」で、お気に入り音源をオフライン再生として指定しておけば、Wi-Fi環境がなくても再生可能になります。たとえば自宅のWi-Fi環境でお気に入り音源をオフライン再生に指定しておいて、通勤時はディバイスを持ち出して鑑賞することができるのです。Apple Musicスタートからほどなくして「iPod Touch」がリニューアルされましたが、これは完全にApple Musicを意識した流れでしょうね。Apple Shop限定ですが、128GBモデルが販売されているのもiPod Touchを「音楽再生プレイヤー」として位置づける戦略だと思われます。実はそんなApple社の思惑に乗せられてiPod Touch(128GB)を購入してしまったのですが、いままで中途半端な位置づけだったiPod Touchの活躍の場がやっと見つかった感じですね。

というわけで、個人的に「一軍半クラス」だったBlack Sabbathの音源を片っ端から聴きながらこの原稿を書いています。あっ、Black Sabbathが一軍半のミュージシャンというわけではないですよ。あくまでも個人的な蒐集歴の中での位置づけですから。ちなみに今さらCDを買えない音源としてThe Carpentersやら中森明菜やら。先日のPat Martinoのライブで勉強不足を痛感したのでWes Montgomeryなどを通勤時に聴いているわけです。

2012年12月17日 (月)

20万アクセス御礼

寒い日々が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
当地、横浜市は昨日(12月16日)に最高気温18度を記録したと思いきや、
本日は打って変わって真冬の寒さに逆戻り。
衆院選の結果には個人的に滅入りつつも、
それでも時間は残酷にも容赦なく過ぎ去っていくのだな、と
変な感慨を抱いています。

アダシゴトはさておき。

3年前の2009年11月にスタートした当ブログですが、
お陰さまをもちまして20万アクセスを超えることができました。

20万という数字がどのような意味を持つのか、自分自身でも
よくわからないというのが正直なところです。
ただ間違いなく言えるのは「いつもどこかでどなたかに読んでいただいている」
ということです。
あらためまして海よりも深い感謝の気持ちをお伝えします。

当初は音楽だけでなく、個人的な研究テーマである
古い邦画も扱うつもりでしたが、やはり音楽一本でいったほうが良いようですね。

相変わらず勝手気ままな当ブログですが、
今後ともよろしくお願い申し上げます。

奇天烈音楽士 拝

2011年11月30日 (水)

10万アクセス御礼!

ちょうど2年前の2009年11月30日にスタートした当ブログですが、
先日、お陰様をもちまして10万アクセスを超えました。

この10万アクセスという数字がどういう意味をもっているのか、正直わかりかねるのですが、
超趣味的でニッチな音楽ネタしか扱わないにもかかわらず、
多くの人たちにご覧いただいたこと自体が驚きであり、
感謝の気持ちでいっぱいです。

今後とも当ブログをよろしくお引き立てのほどをお願いいたします。

奇天烈音楽士 拝

2010年4月 1日 (木)

Amazonnのレビューランキングが2つの表示形式に

6年くらい前から細々とAmazonに「商品レビュー」を書き込んでいます。ついこの間、自分の投稿数を見たら1500を超えていました。我ながらよく書いたものです。

この商品レビュー(Review)をご存じでない方のために簡単に説明しますと、Amazonが扱っている商品に対してアカウントをもっているカスタマー(利用者)が商品に対する「批評」を投稿できるシステムのことです。週刊誌などに載っている「書評」のようなものととらえていただけたらわかりやすいかもしれません。週刊誌の書評はそれなりの評論家なり、編集者なりの「プロ」が書きますが、このAmazonレビューはアカウントさえ取得すれば誰でも投稿可能なので、私のような「素人」でも気軽に参加することができます。

ところが、物事に対して何かを「批評」するという文化は、わが日本ではあまり根づいていないようです。自分の立場を明らかにして、主張するということに不慣れのような気がします。これは学校教育の中でそのようなプログラムが用意されていないこともありますが、そのような教育が社会的に必要とされてこなかったことも大きいのでは。互いに主張を戦わせるディベートが日本で根づかないことと似ているような気がします。何事もすべてを「よしな」におさめるのが、日本的な美学なのです。

話がどんどん横にそれていきそうです。Amazonのレビューシステムが本日(4月1日)から変わりました。Amazonでは投稿レビューに対して「参考になった」「参考にならなかった」と投票させることで、ある基準をもって投稿者をランキングしています。しかし、そのランキングの根拠が不明瞭で、「賛成票」が多ければいいのか、投稿数が多ければいいのか、全体の投稿数に対する「賛成票獲得率」が高ければいいのか、いずれにしてもランキングの根拠が明示されていません。だいたい人様を勝手にランク付けしながら、その根拠を示さないのは失礼にもほどがあります。そんなAmazonの非常識さを攻めたてることは簡単ですが、それでも成立してしまうのはレビューに対する意識が成熟していないからなのでしょう。同じことを欧米でしたら、クレームの嵐でしょう。

そんな声がAmazonに届いたかはわかりませんが、とにもかくにも新システムです。今日から「従来型ランキング」に追加する形で「新しいレビュアーランキング」というものが表示されるようになりました。この「新しいレビュアーランキング」がどんなものかというと、

---------------------------------------------------------------------------
(Amazonの説明を抜粋)
●「参考になった」の投票がランキングにより影響を与えるようになりました。ほかのお客さまの参考にならないレビューをたくさん投票しても、ランキングは上がりません。

●投票された日付が新しいほど、ランキングに影響するようになりました。これにより、最近のお客さまでもベストレビューのランキングに入りやすくなりました。

●お客さまの投票がより正確にランキングに反映されるように変更を加えました。適切に投票された場合だけ、ランキングに反映されます。

●ほかのお客さまのために参考になるレビューの投稿をお待ちしております。
---------------------------------------------------------------------------

ということです。

また、今回の変更点としてベストレビュアーのランキングは1日1回更新されるとのこと。新しく投稿されたレビューと「参考になった」の投票をもとにランキングが変更されるとのことです。

では「従来型ランキング」はいったいなんだったのかということになりますが、想像するに今回の「改善」のポイントは、

■「参考になった票」が多くついたレビューを優先的にランキングに反映するということは、より売れ筋の商品が注目されるということ。多くの投稿と賛成票を獲得した商品は結果としてマジョリティーによる「お墨付き」を得ることになる。

■「参考になった票」があまりつかない商品がランキングに反映されないということは、逆に考えれば市場での注目度も低いということに。マイナーな商品ということですね。ここで得られたデータを運用すればAmazonが商品ラインアップを決めるときの、在庫管理データとして利用する可能性も考えられる。要は投稿数も投票数も少ないマイナー商品は在庫整理されることも。

■「参考になった票」「参考にならなかった票」を意図的に組織投票することによって自分や他人のランキングをいたずらに操作することを防止できる。

■新規投稿をランキングに優先的に反映することで、積極的な投稿を促すことができる。投稿するためには商品を購入する必要があるわけで、販売促進に結びつく。また、レビュー数をたくさん確保することで、その蓄積コンテンツを商品化することも将来的に考えられる。また、過去に投稿したままで放置している「幽霊レビュアー」を整理することができるので、レビューとしての信頼度も上がる。

という感じになるのではないでしょうか。

しかし、といっても従来型ランキングを一足飛びに廃止すると反動が怖いので、新型と従来型との同居というソフトランディングに落ち着いたのではないでしょうか。

私のとらえ方はそれこそ「下衆の勘ぐり」とAmazonに一蹴されると思いますが、なぜにお金をかけてシステムを変えるのかという視点で考えてみました。それに前出のAmazonの説明は自己矛盾が何点かあります。いちいち指摘するのも疲れるのでやめますが。

しかし、Amazonの説明では、一番肝心の「ランキングの根拠」を示したことにはなりません。つまり、数的な根拠がまったく明示されていないのです。たとえは極端ですが、大学受験の模擬テストを受けて偏差値が出てきたときに、その算出方法を示さないまま「あんたの偏差値はこうだから、志望大学合格は無理だよ」と言い放つようなものです。単純に投稿数に対する「賛成票」「否定票」の比率でランキングすれば済む話だと思うのですが、そんなに単純に事が進まないのが「大人の世界」なのでしょう。たぶん本当のことを公表すると、困る大人がたくさん出てくるのでしょう。でもそんな曖昧なことがまかり通るから、日本では批評文化が醸成されていかないのです。

私はというと従来型ですと120位前後をウロウロとしていましたが、新しいランキングだと何と50台にジャンプアップ。赤丸急上昇というやつです。優良レビュアーへの仲間入りです。しかし、最近はAmazonレビューよりも、こちらを優先しているので新規投稿も滞り気味です。したがってほどなくランキングも下降するでしょう。

私を含めて日本人はランキングが大好きなようです。深夜のTV番組はランキングものばかりです。その心理を巧みについているAmazonですが、曖昧な基準のままで押し通すのはいかがなものでしょうね。

2010年1月14日 (木)

Apple社規格にもの申す!

前回はヘッドフォンコードでの「SONY規格」に考えるところを述べましたが、今度はApple社規格に対して僭越ながら。

iPodの登場以降、通勤通学電車の中の光景もかなりさま変わりしたように思えます。ウオークマン時代からの流れで言えば、カセットテープ、MD、CDなど必ず「メディア」が存在し、そしてその宿命として「必ずメディアを交換」する必要がありました。しかし、データを直接読み込むiPodなどではデータ交換や更新は原則としてPC上で行われるため、PCがない状態ではメディアの交換を必要とせず、したがって聴く人は音楽鑑賞のみに没頭できるのです。まあ、なんという画期的な商品なのでしょう。

ご存じのとおり、この携帯型音楽プレイヤー、またはネットワーク型音楽プレイヤーは、Apple社がiPodを送り出すことで先鞭をつけ、SONYやPanasonicなどが慌てて追随しました。iPodが市場を独占するようになったのは、やはりWindowsユーザーへの開放がもっとも大きな理由だと思います。鎖国政策を思わせる排他的な仕様に不満が多かったApple社にしては、Windowsユーザーへの門戸開放は大変な英断だったと思います。最近ではSONYが急激に追い上げていますが、いまだにiPodの「牙城」を崩すまでには至っていないようです。しかし、このようなiPodの爆発的な普及によって新たな問題が起きました。

端的に言うと「ヘッドフォンの画一化」です。ご存じのとおりiPod付属のヘッドフォンはなぜか「白」で統一されています。本体カラーはたとえばiPod-nanoでは9色ものバリエーションを誇り、服装やその日の気分で色を変える楽しみをユーザーに提供するなど、実にファッション性と自由性に富んでいます。にもかかわらずヘッドフォンの色に選択の余地がないというのは、何ともアンバランスな仕様と言えないでしょうか。冷静に考えてみればiPod本体は鞄やポケットの中に隠れているので、自らの優れたファッションセンスを他人に誇示するためには、本体を外に出して人目にさらす必要があります。

一方で、本体よりも遙かに人目に触れるはずのヘッドフォンが白単色というのも変な話です。したがって、自由性に富みファッション性重視のiPodを楽しむ人たちが、すべからく白のヘッドフォンを着けている画一化現象が起きているのです。これは一種のパラドックスであり、少なくともヘッドフォンにおいては、ユーザーは「選択の不自由さ」を強いられていると言えないでしょうか。

iPod付属ヘッドフォンは、実は日本の某メーカーが独占生産しているそうです。その某メーカーがカラーバリエーションの開発をあえて怠っているのか、あるいはApple社が白以外のイヤフォンの生産を認めていないのか、真相は定かではありません。それにしても妙な話です。

かつてSONYがウオークマンを開発したときのヘッドフォンは「黒」が基本でした。そして、その後、次第に色とりどりのカラーバリエーションが生まれ、ユーザーはヘッドフォンを選ぶ際の基準としてカラーという選択肢を得ることになりました。これは仮説ですが、ウオークマン本体には「性能」を求め、ヘッドフォンには「ファッション性」を要求するというように購入に当たって意識をそれぞれに分散することもできたはずです。しかし、Apple社はSONYとはまったく別のスタイルを要求しているように見えます。しかも、そのベクトルがSONY規格とは真逆の方向にあるのです。これまでウオークマン文化にどっぷりと浸かってきた人たちが、あっさりとApple規格に対応できてしまうことに、中年オヤジとしては何とも言えない違和感すら感じてしまうのです。

というわけで、初代ウオークマンの洗礼を受けた世代としては、「やっぱりヘッドフォンは黒、ブラックでしょう」という意識がこびりついてしまっているようです。これには男女の性差もあると思いますが、スーツ姿の勤め人としては、通勤時はできるだけ目立たない色を、という意識が働くことも事実です。数年前にウオークマンからiPodに乗り換えたときに真っ先に感じたのは、やはりヘッドフォンの色に対する違和感です。即座に漆黒の別売りコネクタとヘッドフォンを買い求めたことはいうまでもありません。しかし、こんなことを考えるのは、ウオークマン黎明期を体験した世代だから言えるわけで、iPodしか知らない、iPodしか使ったことがない世代が大半を占めるようになれば、「やっぱりヘッドフォンは白、ホワイトでしょう」ということになるのでしょうね。ちょうどCDが出回ったころ、「やっぱりデジタルじゃ本当の音楽は理解できないよ、チミ」とウソブイテいたオヤジと同じような扱いを受けるの でしょう。

ついでに言うと、今度はApple社の「リモコン戦略」にも考えるところがありますが、機会を改めたいと思います。

カバーも黒にしています
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2009年12月31日 (木)

SONY規格にもの申す!

たまにはCD音源以外の話題も。

1979年にSONYが「ウオークマン」を発売してから、私たちの音楽環境は劇的に変化したように思えます。それより前は、音楽を聴くという行為は室内に限られ、大きなステレオセットの前に鎮座して、ありがたく名曲を拝聴するというスタイルが圧倒的だったと思います。したがって、ステレオセットも「ありがたい存在」として、どんどん高級化し、大型化を続けていった感がありました。「ありがたい存在」であるステレオセットには、白いレースが敷かれ、花瓶などが置かれていたはずです。

そんな状況で、ウオークマンは手軽に音楽を室外や屋外、そして車中に持ち出せたという点で実に画期的でした。もちろんウオークマン登場以前にも、カセットデッキという持ち運び可能な機器はありましたが、いかんせん機動力という点では限界がありました。ウオークマンはポケットに、鞄の中に忍ばせて、歩きながら、通勤、通学の途中に自分が好きな音楽を聴けるというのが最大の魅力だったのです。

ウオークマンの普及と軌を一にしたのが、携帯型ヘッドフォンの発展です。室内で音楽を聴くうえでは、ヘッドフォンも携帯性から無縁でいることができましたが、当然、ウオークマンの登場以降は、軽くて高性能なヘッドフォンの開発が求められました。ウオークマンが電車の中で使われるようになるにつれて、同時に「音漏れ問題」が叫ばれるようになり、「音漏れ防止」も解決するべき課題として突きつけられました。

ご存じのとおり、ウオークマンには購入時に今も昔も付属ヘッドフォンがついていますが、機能や音質としてはスタンダートタイプ。人間というものは欲深いもので、次第に「もっと良い音質で聴きたい」ということで、ウオークマン本体とは別に、より良いヘッドフォンを追い求めることになりました。頭部をまたぐオーバーヘッドスタイルが何となくダサいということで、両耳から下に下げるスタイルが登場したのも、ウオークマンの大々的な流行があったからこそです。この両耳からぶら下げるスタイルは、いまでも多数派ではないでしょうか。

さて、やたらと前置きが長くなりました。問題は両耳から下げるスタイルが登場したタイミングで、左右のコードを同じにするか、あるいは右か左のいずれかの長さを変えるかという選択です。左右対称の長さならば、使う立場からすると何の迷いも感じませんが、問題は左右非対称の場合です。トップリーダーたるSONYは何を考えたのか、左側のコードを短くして右側のコードは首の後ろに回すという、新しいスタイルを提唱しました。おお、なんというコペルニクス的転回な発想なのでしょう。この新しい鑑賞スタイルによって、電車の中ではやおらヘッドフォンのコードを首に回してから聴き始める姿が見られるようなりました。しかし、冷静に考えて本当にこの聴き方が居心地が良いものだと言えるのでしょうか。もちろん、この聴き方がベストだと確信する人にとっては、何をかいわんやというところだと思います。しかし、生来の天の邪鬼である自分にとっては、

①左右非対称という安定感のなさ

②左右非対称から生じる重量バランスの悪さ

③首の後ろに回すことでの首に対する違和感

の3点がものすごい違和感となって立ちはだかりました。わかりやすく言えば「使いづらい」のです。しかし、この左右非対称スタイルは「新しい形のヘッドフォン」として瞬く間に市場を席巻し、左右対称のヘッドフォンを使う人間は古いなどという無言の圧力を感じるまでになってしまいました。しかし、本当に左右非対称が素晴らしいと思っていた人はどのくらい存在していたのでしょうか。勝手な思いこみかもしれませんが、私が感じた3点の違和感を少なからず感じた人だって、少なからず存在したはずです。でも、「天下のSONYが言ってるんだから間違いない」などと、無理矢理に自分を納得させた人もけっこういたのではないでしょうか。

やがて私のような違和感を感じるユーザーの声に耳を傾ける良心的なメーカーも出てきました。たとえばオーディオ・テクニカさんなどはヘッドフォンメーカーにあって、実に優れた商品を開発していますが、あえて「左右対称」(Yタイプなどと称しています)であることを標示するなど毅然とした姿勢を見せています。その意気や、よし!何もSONY規格だけが絶対的ではないという発想が素敵です。パナソニックさんも左右対称が主流ですね。

とは言え、SONYも首からネック的にぶら下げるタイプの製品では、コードも左右対称です。まあ、首から下げるタイプで左右対称にする意味はないわけで当たり前の話です。しかし、もっともポピュラーでもっとも売れ筋である両耳からぶら下げるタイプは、相変わらず「左右非対称」です。

大の大人がたかがヘッドフォンでなにを、とお思いかもしれませんが、ほぼ毎日使うものだけに、自分に最もフィットする物を使いたいですね。付属ヘッドフォンばかりにこだわらずプラス2000円くらいグレードアップするだけでも、かなりの高音質を期待することができます。ちなみに貧乏性の私はあまり高級な製品を携帯すると緊張してしまうので、オーディオテクニカのATH-CKM50を愛用しています。最近、CKM55という後継製品が出たので、機会があれば試してみたいですね。

ところでヘッドフォン本体を含めたコードの色について、考えるところがあります。この「色問題」については機会を改めて。

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