The Spontaneous Music Ensemble / Karyobin(1968年)
Musician●The Spontaneous Music Ensemble
Title●Karyobin(1968年)
■Amazonより購入
英国のフリー系打楽器奏者、John Stevensが中心となって結成された「The Spontaneous Music Ensemle」(SME)による2枚目のアルバム「Karyobin」が国内初CD化ということで入手しました。1968年リリース。確かアナログ盤を所有していたと思うのですが、例によって行方不明。「SME」関連はほかに「Withdrawal」を所有していますが、まだ十分に聴き込んでいない状態です。ご存じの通り一筋縄では語れない曲者集団。「SME」はJohn Stenensが1994年に亡くなるまで継続していたようですが、晩年期のJohn Stevens名義のアルバムにはAllan HoldsworthやGordon Beckを招聘するなど、常に英国ジャズの親分として君臨していました。
John Stevens / drums
Evan Parker / soprano sax
Kenny Wheeler / flugelhorn,trumpet
Dennis Balley / guitar
Dave Holland / bass
クレジットではDennis BalleyとなっていますがDerek Balleyです。Kenny Wheelerはカナダ出身ですがいずれも英国フリージャズ界を語るうえでは欠かせない重要人物ばかり。68年という時期なのでDave Hollandはマイルス楽団との掛け持ち参加ですね。
英国ジャズと一口に言っても一括りで語ることは不可ですが、ちょうど同時期に頭角を現したJohn Surmanあたりが「動」ならば、SMEは「静」のイメージが強いですね。勢いで押し倒すというよりも、知性でじんわりと攻め立てるという感じでしょうか(自分でも何が言いたいのかよくわかりません)。評価が非常に難しい作品であり、聴くものを選んでしまうことは確かですが、資料的な意味合いからやはり聴いておきたい盤です。個人的にはペコペコと鳴るBalleyのギターが何だかな~と思いながら聴いています。
●Musicians
John Stevens / drums
Evan Parker / soprano sax
Kenny Wheeler / flugelhorn,trumpet
Dennis Balley / guitar
Dave Holland / bass
●Numbers
1. Part1
2. Part2
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この時期、非常に貴重なメンバーの集まりで音源を残してくれたと思います。ただ、傾向が違う人同士も集まっているので、これを聴いた人の感想はまたそれぞれではないかと思いますけど。’68年という時期でこういうサウンドがあったということも、再発で出た価値はあったかもです。個人的には何度も聴かなかったですが...。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年7月31日 (日) 15時40分
910さん
TBありがとうございます。まさかこの盤に対してコメントがつくとは思っていませんでした(笑)。John StevensやSMEについては一部作品しか聴いていないので何だか奥歯にものが挟まったようなレビューになってしまいました。英国フリージャズの奥深さに触れることは楽しくもあり、少し怖くもありですね。私も何回も聴き直しているかというと、そうでもありません(笑)。
のちほどTBお送りいたします。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2016年7月31日 (日) 23時16分