John Patitucci“The Electric Guitar Quartet”のライブに行ってきました♪
やや日が経ってしまいましたが5月22日、John Patitucci率いる“The Electric Guitar Quartet”のライブに行ってきました。場所はご存じ東京丸の内はCotton Club。
John Patitucci / bass
Adam Rogers / guitar
Steve Cardenas / guitar
Brian Blade / bass
John Patitucciには実のところあまり興味がなく、お目当ては完全にAdam RogersとBrian Bladeの二人。PatitucciはChick Coreaの電気楽団の頃は結構注目していたのですが、彼名義のリーダー作って個人的にはあまり琴線に触れないんですよね。はっきり言ってしまうとプレイヤーとしてはともかく、ソングライターとしての実力には疑問を感じていたのです。実際、Adam Rogers参加の「Line By Line」を聴いたことがある程度で、今回の来日も某巨大通販サイトではあまり風評芳しくない「Brooklyn」と同一メンバーということで、正直「Adam RogersとBrian Bladeの姿を拝めるだけで儲けもの」程度の認識で臨んだわけです。
というわけで私がチョイスしたのは、翌日勤めが控える初老にとって優しい1stステージ。テーブル自由席を予約していましたが、案内係のお兄さんが気が利いていて「今日はどのミュージシャンがお目当てですか?」と尋ねてきます。「Adam Rogersっすね♪」と即答すると、「Adamは向かって右側ですが、身体をBrian Blade側に捻る癖があるので中央の席がいいかもしれないですね」とお兄さん。ありがたいアドバイスなんですが、中央は何となく居心地が悪いので予定通り右サイドを所望しました。
ほぼ定刻通り4人が登場。向かって左からSteve Cardenas、John Patitucci、Brian Blade、Adam Rogers。Adam Rogersはギブソンのセミアコ、Steve Cardenasも同タイプ。John Patitucciはセミアコタイプの6弦とエレキタイプの5弦を使用。
ライブに臨む際には結構入念に“予習”するのですが、先に触れたように今回はまったく素のままで臨みました。いざ演奏が始まってしばらく経った時点での感想。まぁ、何なんでしょう、この緊張感の無さは。Patitucciが仲の良いミュージシャンを集めてまったりとセッションしてみました、という感じのプレイが延々と続きます。Patitucciは終始上機嫌で時には飛び跳ねながらプレイしているのですが、では肝心のプレイを通して我々に何を伝えたいのかがよくわからないのですね。テクニックとか超絶技巧とかそういうことではなく、とどのつまりは楽曲の出来不出来、作曲能力の欠如ということになってしまうのですが、彼が言いたいこと、訴えたいことが明確に伝わってこないのです。いや、こういうダルな感じのまったり感が心地良く感じられる人にとってはいいライブだと思いますよ。でも、私が求めるものとは残念ながら違ったというわけです。
一方、Brian BladeやAdam Rogersは時折「さすが!」と思わせるプレイを聴かせてくれるのですが、バンマスのPatitucciや楽曲がそんな状態ですから宝の持ち腐れ感は否めませんでした。BBキングに捧げたというブルース曲ではAdam Rogersが見事な泣きのブルースを披露してくれましたが、この人の生かしどころはブルースではないんだよ!と心の中で叫んでしまいました。Steve Cardenasに至ってはほとんど存在感がなく、Rogersの露払い的につま弾くヘタウマ的なフレーズで、若干の自己主張をしていましたが。
というわけで、アルバム「Brooklyn」に対する評価で印象が大きく分かれてしまうライブでしたが、冒頭で触れたように動くAdam RogersとBrian Bladeを見ただけでよしとします。
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