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2016年5月

2016年5月29日 (日)

Coda / Sounds of Passion(1986年)

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Musician●Coda
Title●Sounds of Passion(1986年)
■Amazonより購入


オランダのシンフォニック系プログレバンド「Coda」(コーダ)の1stアルバム「Sounds of Passion」です。ライナー情報によればこの作品と「What A Symphony」(1993年)というアルバムの2枚しかリリースしていないようです。当欄が入手したのはデモ音源を加えた2CDバージョンです。

というわけで参加メンバーのご紹介。
Erik De Vroomen / piano,synthesizers,backing vocal
Jack Witjes / guitar,backing vocal
Jacky Van Tongeren / bass,backing vocal
Mark Eshuis / drums,percussions

<guest musicians>
Pip Van Steen / flute
Auke De Haan / alto sax
Peter Van Der Laan / voice

こんなメンバー構成ですが、すみません、誰一人存じ上げません。聴く限りは鍵盤楽器担当のErik De Vroomenがバンマスのようです。

というわけで傾聴。80年代シンフォ系プログレの隠れた名作と絶賛されるだけあって、噂に違わぬ楽曲としての完成度の高さと質の高いサウンドにまずは吃驚とします。シンフォ系といいながらもギター、ベース、ドラム、そしてゲストミュージシャンによる管楽器とが、高度なテクニックのもとに有機的にかみ合い、音による一大絵物語が繰り広げられます。欧州プログレの共通した特徴である「大作主義」をいい意味でも悪い意味でも正しく継承していて、楽曲のつまみ食いは一切お断り!という頑固おやじ的な臭いがプンプンと立ちこめます。

しかしながら、このアルバムがリリースされた86年当時の音楽シーンは、まさに「プログレ厳冬期」で、こうした重厚長大な音楽を受け入れるニーズは皆無と言っても過言ではなかったと思われます。King CrimsonやYESなどの大御所ですら時代に合わせ大幅なモデルチェンジを行い、ある意味もがいていた時代だったのです。そこにこんな重量級のサウンドを引っ提げて登場しても、その結果は火を見るよりも明らかですよね。

●Musicians
Erik De Vroomen / piano,synthesizers,backing vocal
Jack Witjes / guitar,backing vocal
Jacky Van Tongeren / bass,backing vocal
Mark Eshuis / drums,percussions

<guest musicians>
Pip Van Steen / flute
Auke De Haan / alto sax
Peter Van Der Laan / voice

●Numbers
[CD 1]
1.  Sounds Of Passion
2.  Crazy Fool And Dreamer
3.  Defended
4.  Sounds Of Passion 4th
5.  Sounds Of Passion 3rd
6.  Crazy Fool And Dreamer
7.  Central Station
8.  Reverberating Sounds

[CD 2]
1.  Nevermore
2.  Dance In The MIrror
3.  True Melody
4.  Crazy Fool And Dreamer
5.  What A Symphony
6.  What A Symphony Part2
7.  Reverberating Sounds

2016年5月28日 (土)

Jack DeJohnette / In Movement(2016年)

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Musician●Jack DeJohnette (drums,piano,electronic percussion)
Title●In Movement(2016年)
■Amazonより購入

ECMより新譜が到着しました。Jack DeJohnette、Ravi Coltrane、Matthew GarrisonというColtraneゆかりのミュージシャンによる「In Movement」です。2015年10月、NYCにてレコーディング。プロデューサーはMアイヒャー。アルバム名義は3人共同ですが、ここでは敬意を表してDeJohnetteのリーダー作扱いにしています。

Jack DeJohnette  / drums,piano,electronic percussion
Ravi Coltrane / tenor,soprano and sopranino saxophones
Matthew Garrison / electric bass,electronics

このメンバーで昨年秋の「東京Jazz」に参加していましたね。BSで鑑賞しながらこの3人でアルバムを作ってくれたら嬉しいなと思っていたところ、待望のリリースです。よく考えてみたらRavi Coltraneは50歳前後、Matthew Garrisonも40代半ばとそれなりの年齢になっているんですね。感慨深いものがあります。

いきなりColtraneの「Alabama」からスタートするこのアルバム。一聴すると60年代後半のスピリッチャルジャズという塩梅ですが、ECMのブランドイメージの枠組みを意識しているのかフリーに行きすぎないようにRavi ColtraneとMatthew Garrisonの2人が上手い具合にコントロールしています。もちろんDeJohnetteも手練れの熟練技で上手い具合に着地点を見いだしているように感じます。そもそもこの面子によるアルバムが、ECMからリリースされたこと自体が驚きですし、メンバーが繰り出す激しいインプロの嵐はかなり聴き応えがあります。

ちなみに#5「Serpentine Fire」はEarth,Wind & Fireの曲で今年亡くなったモーリス・ホワイトに対する追悼の意味があるようです。#3「The Two Jimmys」はDeJohnetteのオリジナルでJimi HendrixとJimmy Garrisonに対するオマージュ。そして#7「Rashied」はお察しのようにRashied Aliへのトリビュートソングになっています。個人的にはGarrisonの爆音ベースが五臓六腑をえぐる#1「Alabama」がベストです。

●Musicians
Jack DeJohnette  / drums,piano,electronic percussion
Ravi Coltrane / tenor,soprano and sopranino saxophones
Matthew Garrison / electric bass,electronics

●Numbers
1.  Alabama
2.  In Movement
3.  Two Jimmys
4.  Blue In Green
5.  Serpentine Fire
6.  Lydia
7.  Rashied
8.  SoulfulBallad

2016年5月22日 (日)

是巨人 / Arabesque(2004年)

Index
Musician●是巨人
Title●Arabesque(2004年)
■Amazonより購入


日本のオルタナティブシーンでカリスマ的人気を誇る鉄人ドラマー、吉田達也が率いる変態ジャズロックユニット「是巨人」(これきょじん)です。完全に初聴きなんですがAmazonのレコメン情報に乗っかって購入。私が入手したのは再発売盤で2005年の大阪ライブ音源4曲がボートラとして追加されています。

吉田達也 / drums
鬼怒無月 / guitar
ナスノミツル / bass

鬼怒無月(ボンデージ・フルーツ)とナスノミツル(アルタード・ステーツ)とのトリオ構成なのですが、鬼怒無月は名前をよく見かけるもののやはり初聴き。バンドコンセプトが「This Heat + Gentle Giant」で「This Heat=是」「Gentle Giant=巨人」となっているとか。バンド名からしてかなり濃厚な変態臭が漂っていますね。

肝心の音ですがこれも絵に描いたような変態ジャズロックで、ひたすらパワーで圧倒するという猪突猛進タイプ。やけくそ気味に疾走するスタイルに個人的にはRaoul Bjyokenheim率いる「Scorch Trio」に近しいものを感じました。つまりは予定調和を一切否定し、各々のインプロの激しい応酬が延々と続くわけですが、かと言って破綻したりせずきっちりと収まるあたりは、バンマスの吉田達也の力量によるものだと思います。

途中、アコースティカルな楽曲も挟んでいますが、やはりバンドの持ち味はガムシャラな疾走感ではないかと思います。かなり喧しいですしプレイ自体も個性的なので、聴く者を選ぶバンドですが、この手の音楽が好きな人は怖いもの見たさでぜひ♪

●Musicians
吉田達也 / drums
鬼怒無月 / guitar
ナスノミツル / bass

●Numbers
1.  Arabesque
2.  Betwixt
3.  Rambling
4.  Quicksilver
5.  Counterpoint
6.  Presage
7.  Doldrums
8.  Exodus
9.  Sluice
10. Freestone
11. Gibraltar
12. Tantrum
13. You Know What You Like [Bonus Track]
14. Careless Heart [Bonus Track]
15. Out Of Head [Bonus Track]
16. On Reflection [Bonus Track]

2016年5月21日 (土)

Gary Willis / Bent(1998年)

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Musician●Gary Willis(bass)
Title●Bent(1998年)
■Amazonより購入


Scott Hendersonとの双頭バンド「Tribal Tech」などで活躍していた超絶ベース奏者Gary Willisの2ndリーダー作です。1998年リリース。Gary Willisのリーダー作は「Actual Fiction」(2007年)は聴いたことがあるのですが、ちょっと(というかかなり)期待外れだったので恐る恐るという感じで購入しました。このアルバム、けっこう入手困難みたいですが、運良く中古が廉価で出品されていてラッキーでしたね。

Gary Willis / bass
Scott Kinsey / keyboards
Dennis Chambers / drums on #1-#3,#5-#7,#9,#11
Kirk Covington / drums
Steve Tavaglione / soprano sax
Bob Berg / tenor sax

おお、ハードフュージョン界のビッグネームが綺羅星のごとく並んでいます。「Tribal Tech」時代の盟友Kirk CovingtonとScott Kinseyの参加はとどのつまりScott Henderson抜きの「Tribal Tech」ではないかと期待してしまいます。

聴いてみるとまさに期待通りのハードフュージョン。「Tribal Tech」ほどの異常なまでの緊張感はないものの、変拍子を交えたハードボイルドでテクニカルなプレイが楽しめます。完全に「Tribal Tech」を意識した楽曲からダンサブルなものまで多彩です。スコヘンと一緒だったらおそらくOKが出なかったであろう楽曲も。

Bob BergとScott Kinseyとのスピード感あふれるユニゾンが心地良い#2、後期「Tribal Tech」を彷彿とさせる#5、地鳴りのようなWillisのプレイが強烈な#9あたりが個人的な好みです。

●Musicians
Gary Willis / bass
Scott Kinsey / keyboards
Dennis Chambers / drums on #1-#3,#5-#7,#9,#11
Kirk Covington / drums
Steve Tavaglione / soprano sax
Bob Berg / tenor sax

●Numbers
1.  Hipmotize
2.  Armageddon Blues
3.  Bent
4.  It's Only Music
5.  Do The Math
6.  Bowlegged
7.  Cadillac
8.  Everything's Cool
9.  Big Time
10. Before Your Eyes
11. Emancipation

2016年5月15日 (日)

Alex Argento / EGO(2007年)

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Musician●Alex Argento(keyboards)

Title●EGO(2007年)

■Abstract Logixより購入

これは発売当初に確保しておいた物件だったと思われます。なかなか表舞台に立つことが少ないイタリアン・ハード系フュージョン関連になります。鍵盤楽器奏者のAlex Argentoのソロ第1弾「EGO」ですね。2007年リリース。確か“イタリアのGreg Howe”の異名をもつギタリストAlessandro Benvenutiの参加作品を探っていたところ、引っかかってきたという流れだったと思います。Alex Argentoは2007年、ジョーダン・ルーデスが主催するところのキーボーディストコンテストでグランプリを勝ち取った実力の持ち主だそうで、このアルバムは優勝のご褒美的な意味合いがあるのかも。そう言えばその昔、テレビで10週連続勝ち抜きすると、レコード会社と契約を結び、デビューする権利が与えられるという番組があったな~なんて思い出しました。確か司会は萩本欽一で第2回優勝者は五木ひろしでした。

Alex Argento / keyboard
Marco Sfogli / guitar
Stefano Ruscica / drums
Fabrizio Leo / guitar
Alessandro Benvenuti / guitar
Vittorio Falanga / guitar
Jon Reshard / bass
Andrea Casali bass
Ezio Citelli / vocal

という構成になっています。基本はAlex ArgentoとMarco Sfogli(guitar)、Stefano Ruscica(drums)の3人が中心で、ほかのミュージシャンが状況に応じて参加するというパターンです。当初のお目当てはAlessandro Benvenutiでしたが、Fabrizio Leoもリーダー作を1枚所有していますし、Virgil Donatiのリーダー作「In This Life」(2013年)にはArgentoのほかにギターのMarco Sfogliが一緒に参加しています。もちろん世間的にはかなりマイナーですが、個人的には割と馴染みのある面々であります。

さて音のほうはというと、期待を裏切らないハード系フュージョン。変拍子を多用したゴリゴリのサウンドは、「これってPlanet Xじゃないの?」と思ってしまうほどドストライクな内容になっています。そんな意味でArgentoはルーデスよりもシェリニアンに近いというか、モロに彼のフォロワーという感じです。そう言えばArgentoがMarco Sfogliがサポートメンバーとして参加したVirgil DonatiのアルバムもモロにPlanet Xっぽい内容でした。イタリア人ってこういう傾向の音楽が好きなのかしら。硬派で無骨なハード系フュージョンが好きな人にはお勧めの盤です♪

●Musicians
Alex Argento / keyboard
Marco Sfogli / guitar
Stefano Ruscica / drums
Fabrizio Leo / guitar
Alessandro Benvenuti / guitar
Vittorio Falanga / guitar
Jon Reshard / bass
Andrea Casali bass
Ezio Citelli / vocal

●Numbers
1.  Moving Around "E"
2.  Brainsick
3.  Synchronal Steps
4.  Mr.Shuffle's Land
5.  Metal Detector
6.  Embrace to the World
7.  Genius
8.  Time Warning
9.  Vibrations
10. Groovus in Fabula

2016年5月14日 (土)

Joanne Brackeen / AFT (1977年)

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Musician●Joanne Brackeen(piano)
Title●AFT(1977年)
■Amazonより購入


Joanne Brackeenのリーダー作「AFT」です。この人、ベース奏者のClint Houstonつながりで客演作は聴いているのですが、リーダー作は初聴きです。あらためて聴き直すとずいぶんと男性寄りのプレイヤーなのですね。力強くてダイナミック。さすがスタン・ゲッツの楽団に抜擢されるだけあります。

Joanne Brackeen / piano
川崎燎 / guitar
Clint Houston / bass

個人的には川崎燎の参加がポイントです。彼の音源は気になったら入手する程度なのでコレクターとまではいきませんが、いままで聴いた音源の中ではかなりジャズ寄りで速いパッセージを連発しています。加えてフラメンコの影響を随所に感じさせるフレーズの連発で実に個性豊かな仕上がりになっています。Clint Houstonのベースもドラムレスの空間を埋めるかのごとく、いつになく饒舌なプレイに徹しています。

ここで余談を。1970年代前半、Tony WilliamsがLifetimeをいったん解体し、New Lifetimeを結成する際、後任ギタリストとして川崎燎が参加することになりリハーサルまで行ったとのこと。しかし、Tony Williamsはなぜか姿をくらまし音信不通に。実際はスウェーデンに渡り、ストックホルムで亡きJack BruceとAllan Holdsworthの3人に黒人女性歌手を加えてスタジオセッションを行っています。で、蓋を開けてみたらNew Lifetimeの正式ギタリストはAllan Holdsworthに決定していたというオチ。川崎燎にとってはとんでもない話ですが、裏ではJack BruceとJohn McLaughlinあたりがHoldsworthを押していたのでしょうね。以上、ライナーからの情報でした。

●Musicians
Joanne Brackeen / piano
川崎燎 / guitar
Clint Houston / bass

●Numbers
1.  Haiti B
2.  Charlotte's Dream
3.  Dreamers
4.  Aft
5.  Winter Is Here
6.  Green Voices Of Play Air

2016年5月 8日 (日)

Donald Edwards / Evolution Of An Influenced Mind(2014年)

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Musician●Donald Edwards(drums)
Title●Evolution Of An Influenced Mind(2014年)
■Amazonより購入


Criss Cross盤を何枚かオーダーしていて最近届いたうちの1枚です。家庭の事情やらなんやらで時間がなかなか確保できず、アップできずにいました。

Donald Edwards(drums)って初聴きかなと思いきや、Dayna Stephensの「Today Is Tomorrow」ですでに聴いていました。どうもドラム奏者のリーダー作となると駄作に終わるケースが多いのではと個人的には思っているのですが、今回は完全にメンツ買いです。2013年10月28日、レコーディング。

Donald Edwards / drums
Walter Smith III  / tenor sax
David Gilmore / guitar
Orrin Evans / piano
Eric Revis / bass

ここにきて“確変モテ期”に突入したDavid Gilmoreの露出が増えていてうれしい限りなのですが、彼の参加がなかったら完全にスルーしていたでしょうね。Walter Smith IIIはEric Harlandの「Voyager Live By Night」で、Eric RevisはKurt Rosenwinkelのバンドでお馴染みです。

Donald Edwards自身はこれが3枚目のリーダー作だそうですが、聴かれるのは現代NYCジャズの典型という感じです。じゃあ、現代NYCジャズってなによと聞かれると答えに窮してしまうのですが、メーンストリームからやや外れた先鋭的なジャズとでも言いましょうか。でも、一言で括れないあたりが魅力だったりするわけです。お目当てのDavid Gilmoreは結構ジャズ寄りのプレイを聴かせていて、自身のリーダー作での「M-BASE派」的なプレイと聴き比べると面白いかも。珍しく息の長いソロギターを聴かせてくれるのですが、これが意外と流麗なので驚かされます。ギターだけで言えば速いパッセージが目まぐるしい#5が私の中でベスト。

個人的に興味をもったのは鍵盤のOrrin Evans。おそらく初聴きなんですが、的確なサポートの中にきっちりと自己主張を忍ばせるあたりが憎いですね。少しばかりRichard Beirachフォロワーではないかと思わせるポイントが数カ所。ゴスペル的なヴォイスでスタートする#1はColtraneの「OM」を意識したのでしょうか。唯一のOrrin Evans作#8はちょっと怪しげでスピリッチャルな異色曲ですね。

●Musicians
Donald Edwards / drums
Walter Smith III  / tenor sax
David Gilmore / guitar
Orrin Evans / piano
Eric Revis / bass

●Numbers
1.  American Drum Call to Mama
2.  History of the Future
3.  Niecee
4.  The Dream
5.  The Essential Passion
6.  Dock's House
7.  Nichtmare of Fun
8.  When
9.  Culmination for Now
10. Not Really Gumbo
11. Truth of Consequence

2016年5月 7日 (土)

Into The Night / Into The Night(2016年)

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Musician●Into The Night
Title●Into The Night(2016年)
■Amazonより購入


“手数王”菅沼孝三さんが京都を拠点に活動する磯部兄弟による変態フュージョンユニット「Into The Night」と組み、「Into The Night」名義としてリリースした1stです。2016年リリース。

磯部寛樹 / guitar
磯部直樹 / bass
菅沼孝三 / drums
磯部太美枝 / keyboards

磯部寛樹さん(guitar)がお兄さんで直樹さん(bass)が弟さんですね。クレジットに明記されていないのですが鍵盤の磯部太美枝さんもご親族なのでしょうか。写真を見る限りみなさんお若いようです。磯部寛樹さんはフュージョン系ギタリストが好きなようで、スタイルとしてはAllan Holdsworthあたりを意識しているようですね。ただ、実際に聴いてみるとフュージョン一辺倒ではなく、ポップ、ラテン、メタルなどの様々な音楽的要素を貪欲に盛り込んできています。師匠格「Fragile」っぽい曲も何曲か。イングヴェイを意識したかのようなネオクラ的な楽曲も用意されています。む、む。若いのにやりおるな。

ただ、デビューアルバムということでかなり気負いもあったのでしょうか。さまざまな要素を盛り込んだがゆえに、かえってユニットとしての個性が伝わりづらくなってしまった感もあります。あとあえて苦言を呈すと音質的にも少し難があります。もう少しなんとかならなかったのでしょうか。音割れしてしまうのはさすがに困ります。

この手の音楽ジャンルは圧倒的に若手が不足しているので、うまい具合に成長していってほしいと願うあまり、やや辛口のレビューになってしまいました。次作は「これぞInto The Nightだ!」という強烈な個性が感じられることを願いつつ、温かく見守っていきたいと思います。先日、東京でもリリース記念ライブがあったそうで、アルバムだけでなくライブも機会があれば見てみたいです。

●Musicians
磯部寛樹 / guitar
磯部直樹 / bass
菅沼孝三 / drums
磯部太美枝 / keyboards

●Numbers
1.  Release into the universe
2.  Red scarf
3.  Sleeps
4.  Steps
5.  E etude
6.  Komorebi
7.  Seasonal rainfall
8.  The Buddha

2016年5月 5日 (木)

Scott McGill / Third Transmission(2014年)

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Musician●Scott McGill(guitar,guitar-synthesizers)
Title●Third Transmission(2014年)
■HMVより購入


北米で活躍するプログレ系ギタリスト、Scott McGillが中心になって構成している「Trio From Hell」が送り出す3枚目のアルバム「Third Transmission」を入手しました。2014年リリース。何と「ベルアンティーク」からの国内発売です。Scott McGill関連音源が国内発売されたのは彼の初期作品「Hand Farm」以来ではないかと思われます。

Scott McGill / guitar,guitar-synthesizers
Percy Jones / bass
Ritche DeCarlo / drums,percussions,synthesizers,theremin

といういつものメンバーに加えてChris Bacasというサックス奏者が1曲のみ参加しています。。このユニットの2枚看板であるScott McGillとPercy Jonesとの出会いは、McGillとRitche DeCarloが中心になって制作した「Freak Zoid」(2007年)が最初で、以来、コンスタントに作品を送り出しています。ところがこの手の音楽の常で、契約レーベルがなかなか見つからず、ミキシングやCDパッケージのコストを確保するために、ネットで資金を調達し、やっと世に出た次第だとか(ライナーによる)。そりゃ、この手の音楽にセールス的な要素を求めること自体が無理な話です。

Scott McGillはデビュー当時「ポストHoldsworth」的な扱いを受けていましたが、もう完全に独自の世界観を築き上げています。彼のギターは一言で言ってしまえば、気持ち悪くて難解。そこに元祖変態フレットレスのPercy Jonesが入ることによって、ただただわかりづらく気持ち悪い音楽が出来上がっています。特に#8「New A.M.Cats」の異常なまでの変態ぶりは悶絶もの。それよりも何よりも、「Brand X」時代から起算すると40年近くも変態ベースを追究しているPercy Jonesからはギネス級の驚きしか感じられません

●Musicians
Scott McGill / guitar,guitar-synthesizers
Percy Jones / bass
Ritche DeCarlo / drums,percussions,synthesizers,theremin
Chris Bacas / sax on #6

●Numbers
1.  Dark Disciple
2.  Yo Cath!
3.  Wrights All Wrong
4.  Sossusvlei Spider Race
5.  David Coppa Feel
6.  Twirling Unveiling (featuring Chris Bacas)
7.  Yellow 80,Yellow 80
8.  New A.M.Cats
9.  Dark Disciple Departs

2016年5月 4日 (水)

Behemoth / The Satanist(2014年)

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Musician●Behemoth
Title●The Satanist(2014年)
■Amazonより購入


ポーランド出身のブラックメタルバンド「Behemoth」の新譜が出ていたので慌てて購入。実は、ふだんブラックもデスもメタル系はあまり聴きませんし、実はこの分野はあまり知らないのですが、このバンドとフランスの「Deathspell Omega」だけは例外的に長期追尾物件の中に入れております。2014年リリース。

というわけでメンバーをご紹介。
Nergal
Inferno
Orion

のトリオでこなしています。Orionって新しいメンバーかしら。フロントマンであるNergalが白血病に罹ってしまい、無事完治後、このアルバムが復帰第1作になるそうです。

Behemothの近作はブラックメタル的な要素がほとんど陰を潜め、テクニカルなデスメタルバンドへと変貌していましたが、5年ぶりの最新作では一転して本来のブラックメタルへと回帰しています。正直、ブラックメタルもデスメタルも傍目から見ればどっちもどっち、大して変わりはないと思われます。実は私の中にも両者を明確に分ける基準を持ち合わせていません。甚だいい加減な定義ですが、まずギターリフが違います。ブラックのギターリフはギターを楽曲のリズムとはあまり連動することなく、ただひたすらかき鳴らすというイメージです。ブラックもデスもいわゆる“デス声”が売り物ですが、比較的聴く人間を意識して、楽曲の中での重要要素としてデス声を発するのがデスで、曲の流れとはあまり関係なく叫び続けるのがブラック、という分け方でしょうか。そして、なぜかブラックメタルは音質が悪いです。

ただ最も決定的な違いはというと、デスは宗教(この場合、キリスト教)に対する意識はほとんど希薄なのに対して、ブラックは明確に反キリスト教、反教会を打ち出しています。そのためブラックメタルのバンドは高じて反社会的な行動をとったり、刑事事件を起こすケースも多く、いわばどちらかと言えば“子どもに聴かせたくないメタル”であることだけは確実です。

さて、この作品を転機にBehemothが反社会的な存在になったかどうかは定かではありませんが、デス志向を強めていった途上で培ったテクニカルな一面を、今度はブラックに持ち込むことによって、いままでなかったブラックメタルサウンドを作り出すこと成功しました。ブラックは苦手…という人がこの作品を好きになるかどうかは分かりませんが、少なくともメタルに興味がある人なら、頭から拒否反応を示すことはないのではないでしょうか。

ブラックに回帰したとはいえ、相変わらずの鋭い攻撃性や獰猛なサウンドはしっかり保持しつつ、破壊的なブラストビートは健在です。これは大変な作品に出会ってしましました。もちろん毀誉褒貶、賛否両論分かれる作品です。何か変化を起こそうとするときは必ず軋轢は生じるものです。

●Musicians
Nergal
Inferno
Orion

●Numbers
1.  Blow Your Trumpets Gabriel
2.  Furor Divinus
3.  Messe Noire
4.  Ora Pro Nobis Lucifer
5.  Amen
6.  The Satanist
7.  Ben Sahar
8.  In The Absence Ov Light
9.  O Father O Satan O Sun!

2016年5月 3日 (火)

David Gilmore / Numerology - Live at Jazz Standard

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Musician●David Gilmore(guitar)
Title●Numerology - Live at Jazz Standard(2012年)
■Amazonより購入


ここにきて様々なアルバムにゲスト参加していて急に「モテ期」に確変突入した感があるDavid Gilmore。何度も書きますがあの“有名なギタリスト”ではありませんし、第一スペルも違います。そんなDavid Gilmoreのライブ音源です。2010年1月13日、14日NYCでの音源。

David Gilmore / guitar
Miguel Zenon  / alto sax
Claudia Acuna / voice
Christian McBride  / bass
Jeff "Tain" Watts / drums
Luis Perdomo / piano
Mino Cinelu  / percussions

Christian McBrideやJeff "Tain" Wattsなどの名うてのミュージシャンを起用しての「M-BASE系」サウンド全開という塩梅ですね。前半4曲が「First Movement」、後半3曲が「Second Movement」と2部構成になっているのですが、さらに面白いのが曲順にしたがって3拍子、4拍子、5拍子、6拍子、7拍子、8拍子、9拍子と変化していくという試みです。正直に白状しますと私はかなりのリズム音痴なので、曲ごとのリズムチェンジがもたらす効果がどれだけのものなのかは深く理解できないのが残念と言えば残念です。ファンク的な変拍子がもたらすある意味で麻薬的な効果と、David Gilmoreの変幻自在なバッキング、そして曲によって“主役”がチェンジしていく曲構成がいかにも「M-BASE系」。この手の音楽が好きな人にとっては、聴かせどころ満載ですね。

ただ、惜しむらくは音質がいまひとつピリッとしていない点です。全体的に靄がかかったような感じで、特にリズム隊の素晴らしさが伝わってきません。何とかならなかったものでしょうか。

●Musicians
David Gilmore / guitar
Miguel Zenon  / alto sax
Claudia Acuna / voice
Christian McBride  / bass
Jeff "Tain" Watts / drums
Luis Perdomo / piano
Mino Cinelu  / percussions

●Numbers
1. Zero to Three:Expansion
2. Four:Formation
3. Five:Change
4. Six:Balance
5. Seven:Rest
6. Eight:Manifestation
7. Nine:Dispersion

2016年5月 1日 (日)

Mike Osborne / Dawn(1970年)

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Musician●Mike Osborne(alto sax)
Title●Dawn(1970年)
■Amazonより購入


60年代後半から70年代にかけてブリティッシュジャズ界で活躍したアルトサックス奏者、Mike Osborneの発掘音源です。当時のブリティッシュジャズではJohn Surmanが八面六臂の活躍ぶりで、Mike Osborneの名前は多くの作品で見かけるものの、どちらかと言えば脇役に甘んじていた印象が強いのですが、しっかりとリーダー作を残していたのですね。

Mike Osborne / alto sax
Harry Miller / bass
Louis Moholo / drums on #1-#6
Alan Jackson / drums on #7-#10
John Surman / baritone sax,soprano sax #7-#10

盟友Surmanが後半4曲に参加しています。#1-#3が1970年8月ロンドン、#4-#6が1970年12月ロンドン、#7-#10が1966年6月9日、ロンドンでそれぞれ録音されています。

Osborneの魅力はエリック・ドルフィーやオーネット・コールマンあたりりのアフリカ系アメリカ人ミュージシャンからの強い影響を受けつつ、欧州ジャズ特有の湿り気や陰鬱さが微妙にブレンドされたプレイにあるのではと思っています。1970年にレコーディングされた前半6曲では例によってフリーキーなプレイを楽しめます。

66年録音の後半4曲は盟友Surmanが参加。Osborneオリジナルが1曲、ほかはPharaoh Sanders、Carla Bley、Booker Littleの曲をカバーしています。こちらはオフィシャルなレコーディングというよりもセッションという感じで、フリーは希薄です。ここから後年の面影を探し求めることは正直言って無理筋です。

●Musicians
Mike Osborne / alto sax
Harry Miller / bass
Louis Moholo / drums on #1-#6
Alan Jackson / drums on #7-#10
John Surman / baritone sax,soprano sax #7-#10

●Numbers
1.  Scotch Pearl
2.  Dawn
3.  Jack Rabbit
4.  TBC
5.  1st
6.  TBD
7.  Seven by Seven
8 . And Now The Queen
9.  An Idea
10. Aggression

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