JOE FARRELL / JOE FARRELL QUARTET(1970年)
Musician●Joe Farrell(soprano sax,tennor sax,flute,oboe)
Title●Joe Farrell Quartet(1970年)
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アメリカ出身のサックス奏者、Joe FarrellがCTIからリリースした初リーダー作です。と言ってもあまりピンとこないかも知れませんが、初期「Return To Forever」の諸作品やPat Martinoの「Strings!」などでのサイドメンとしての活躍のほうが目立っていたようで、自身のリーダー作はあまり知られていないようです。残念ながらご本人は1986年に48歳でこの世を去っています。
参加メンバーがスゴいですよ。
Joe Farrell / soprano sax,tennor sax,flute,oboe
Chick Corea / piano
Dave Holland / bass
Jack DeJohnette / drums
John McLaughlin / guitar
なんと電化マイルス楽団のメンバーがそっくりそのまま参加しています。本作は1970年7月1日、2日にレコーディングされていますので、Chick Coreaはまだ在籍中か脱退かという微妙な時期ですね。McLaughlinは渡米直後でしょうか。長らくCD化が待たれていましたが、2013年にCD化、復刻されています。当欄はアナログでは聴いていましたが、やはりCDでも持っていたいよね、という案配で購入。
さて拝聴です。サウンドとしてはまさに70年代ジャズロックの典型という感じで、まぁCTIでこの面子であれば間違いなくガチンコのジャズロックに仕上がるのは当然と言えば当然なのですが。Joe Farrellのプレイからは若干スピリッチュアルな感じを受けるのは、時代だからなのでしょう。
もう一人のお目当てであるMcLaughlinは2曲に参加。#1「Follow Your Heart」と#7「Motion」なんですが、特に#1などはマイルスの「ビッチェズ・ブリュー」の世界そのもの。全体としてはゆったりと流れる曲調なので、問題児McLaughlinもゆったりとしたソロを展開しています。#3「Circle In The Square」のようなドがつくフリージャズもあれば、60年代のチャールズ・ロイドを彷彿とさせる#4「Molten Glass」もあるなど、内容的にはバラエティに富んでいて飽きさせません。#6「Song Of The Wind」あたりもチャールズ・ロイドっぽいですね。Chick Coreaもたとえ客演作であっても我先に目立とうといういつもの悪癖を出すことなく、サイドメンに徹しているの点に好感をもてます(笑)。
でもってラスト#7「Motion」はアップテンポなフリージャズ。曲というよりもセッションっぽいです。McLaughlinもソロを弾くわけでもなく、何となくギターで遊んでみました的な感じ。表現はなんですが、これはちょっと蛇足のように思えます。
●Musicians
Joe Farrell / soprano sax,tennor sax,flute,oboe
Chick Corea / piano
Dave Holland / bass
Jack DeJohnette / drums
John McLaughlin / guitar on #1,#7
●Numbers
1. Follow Your Heart
2. Collage For Polly
3. Circle In The Square
4. Molten Glass
5. After Ego
6. Song Of The Wind
7. Motion
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