ATTILA ZOLLER / WHEN IT'S TIME(1994年)
Musician●Attila Zoller(guitar)
Title●When It's Time(1994年)
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Enjaレコードが放つ「ジャズ・マスターワークス」シリーズはなかなか渋めのところをついてきますよね。ハンガリー出身の孤高のギタリスト、Attila Zollerの復刻シリーズもその好例だと思います。ただでさえ入手困難なマイナーミュージシャンの傑作を惜しげもなく、しかも廉価で提供する懐の深さに感謝です。
本作は1994年リリース作で、Zollerが亡くなったのが1998年ですから晩年の作品ということになります。参加メンバーは、
Attila Zoller / guitar
Lee Konitz / alto sax
Larry Willis / piano
Santi Debriano / bass
Yoron Israel / drums
というカルテット構成。いうまでもなくもう一人の主役はLee Konitzなのですが、KonitzとZollerは1960年代後半から交流があり、トロンボーン奏者Albert Mangelsdorffとのトリオ作「Zo-KO-Ma」(1968年)というアルバムを残したほかドイツツアーを行ったという記録があります。
なんと言っても注目はZollerとKonitzの共演ですよね。フリージャズ寄りでどちらかと言えば聴く人を選ぶ傾向が強いZollerの作品の中にあって、この作品はかなり聴きやすいアルバムだと思います。曲もハードバップ的な内容が中心です。これはZollerの最晩年作という要素もあると思いますが、中和剤的な役割としてのとしてKonitzの存在は大きいと思います。加えてピアノ奏者のLarry Willisのプレイが実に煌びやかで素晴らしい!Zollerファンにとってはもちろん、純粋にギター入りジャズアルバムとしても十分に楽しめる傑作ではないかと。個人的にはZollerの最高傑作のうちの一つだと思います。ちょっと聴いただけではピンとこないかも知れませんが、聴けば聴くほど味が出てくる“するめいか的”作品の一つではかいかと。
Zollerリーダー作だけに、どう贔屓目に考えてもプレス数はそんなに多くはないと思われますし、うっかりするとすぐに廃盤になってしまうかと思います。廉価で入手できるいまのうちに手にされることをおすすめします。
●Musicians
Attila Zoller / guitar
Lee Konitz / alto sax
Larry Willis / piano
Santi Debriano / bass
Yoron Israel / drums
●Numbers
1. Joy For Joy
2. Lu And Shu
3. After The Morning
4. The Song Is You
5. When It's Time
6. Homage To O.P.
7. Meant To Be
8. Voyage
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