ATTILA ZOLLER / LASTING LOVE(1997年)
Musician●Attila Zoller(guitar)
Title●Lasting Love(1997年)
■Amazonより購入
3日連続でAttila Zollerネタの投入です。Zollerが亡くなった1998年の1年前、1997年の作品です。今回はアコギ1本でのギターソロアルバム。
Zollerはハンガリー出身ということで勝手に“ジプシー系”と名づけていますが、戦火を逃れてドイツに移民し、そこでハンス・コラーなどと共演作を残します。60年代に入ってからは活動拠点をアメリカに移し、ドン・フリードマンらとの共演を通じて徐々にフリージャスへ傾倒していきます。流れ流れてという音楽的遍歴から、確かにジプシー的ではありますね。70年代に入ってからもフリー化への手綱を緩めることなく、歳とっても随分と尖ったギターを弾くおっちゃんだなという印象がありました。晩年になってからのZollerを聴く機会がなかったので、今回聴いてみようと思った次第です。どうやら80年代以降は盟友ハンス・コラーとジョージ・ムラツとのトリオアルバムを制作したりと、しっかり活動していたようです。
というわけで拝聴。往年のZollerファンはフリー化以降の作品に対して異を唱える人が多いように思いますが、最晩年になって原点回帰ということなのでしょうか。アコギ1本でかなりオーソドックスなジャズギターを聴かせてくれています。聴きようによっては渋いといえば渋い。確かに枯れているといえば枯れています。でもプレイ自体からはギターにかける情熱がほとばしっています。フレーズの端々にフリー時代に磨き上げたギミックを忍ばせるあたりに「まだまだ若い奴はワシのレベルまで到底及ばんじゃろう」という気骨をビシビシと感じさせます。これは最晩年のJim Hallにも共通するのではないかと思います。ちなみにPat Methenyが師と仰ぐJim HallをMethenyと引き合わせたのは、誰あろうZollerです。
●Musician
Attila Zoller / guitar
●Numbers
1. About B.& B.
2. Mean To Be
3. When It's Time
4. Stuwwelpeter
5. A Thousand Dreams
6. Lasting Love
7. Waltz For Joy
8. Alicia's Lullaby
9. Kay Bee
10. Peace Tune
11. Samba Caribe
« ATTILA ZOLLER / CONJUNCTION(1979年) | トップページ | SCOTT HENDERSON / WELL TO THE BONE(2002年) »
「ジャズギター」カテゴリの記事
- David Gilmore / Transitions(2017年)(2017.04.08)
- Kurt Rosenwinkel / Caipi(2017年)(2017.04.02)
- Wolfgang Muthspiel,Mick Goodrick / Live At The Jazz Standard(2010年)(2016.08.06)
- John Abercrombie / Within A Song(2012年)(2016.07.03)
- Albert Vila / The Unquiet Sky(2014年)(2016.06.25)
« ATTILA ZOLLER / CONJUNCTION(1979年) | トップページ | SCOTT HENDERSON / WELL TO THE BONE(2002年) »
コメント