ALEX MACHACEK / FAT(Living The Dream)(2015年)
Musician●Alex Machacek(guitar)
Title● FAT(Living The Dream)(2015年)
■HMVより購入
11月は何かと新譜ラッシュなんですが、某サイトのまとめ買いキャンペーンを利用していると、商品同士の組み合わせがうまくいかないこともあって、遅れて到着するケースが結構あります。もちろんそんな買い方をしている自分が悪いのですが、こればっかりはどうしようもないですね。
この2、3年間、エディ・ジョブソンにいいようにこき使われていたオーストリア出身のテクニカル系ギタリスト、Alex Machacek(アレックス・マカチェク)。やっと「新生U.K.」から解放されたのでしょうか、待望の新譜が届きました。2015年11月16日、例によってAbstract Logixよりリリース。
Alex Machacek / guitar
Raphael Preuschl / bass
Herbert Pirker / drums
Sumitra Nanjundan / voice on #11
Scheila Gonzalez / voice on #11
「Fabulous Austrian Trio」というユニット名で頭文字をそのままタイトルにした「FAT」(2012年)の続編的な作品になっているようです。ベース奏者のRaphael Preuschlとはオーストリア時代の作品「The Next Generation of Sound」(2000年)時代からのつきあいですから言わば盟友ということになります。今回もラスト曲に奥さんのSumitraが参加していますが、この夫婦の共同作業は一種のお約束になっているのでしょうか。#1,#2,#3,#5,#9,#10,#11がMachacek作で、残り4曲がRaphael Preuschl作。
前作「FAT」は十八番とも言えるZappa的なアプローチで攻めてきましたが、本盤はZappa色がやや薄まってフュージョン色が強まったように思います。その意味では比較的聴きやすくなっていますが、相変わらずやっていることはテクニカルで複雑ですし、変拍子の連続ですからそれなりに聴く人間を選ぶことには変わりありません。それでも聴いていてある種の爽快感すら覚えるのは、楽曲から難解さが薄れていい意味で常識にかなっているからだと思われます。互いに気心を知り尽くした仲間たちと肩肘張らずにプレイしているようです。そんなリラックスした空気感が、よけいにそう思わせるのかもしれません。ギターソロの出番が少ないのが不満と言えば不満ですが、これはほかのメンバーとのバランスを考えてのことだと思います。
まだしっかり聴き込んでいるわけではありませんが、個人的に気に入ったのは、ギターソロが堪能できる#2「Hippedie Hop」、変拍子が面白い#10「Repeat After Me」あたりでしょうか。往年のJeff Beckのように派手なウラメロを弾きまくる#11「Oh Lard」には少し面食らいましたが、これも愛嬌でしょう。
●Musicians
Alex Machacek / guitar
Raphael Preuschl / bass
Herbert Pirker / drums
●Numbers
1. Disco Hit
2. Hippedie Hop
3. ByeBye
4. Argonaut
5. Flexibility
6. Quinte Et Sens
7. Aux Delices De Tunis
8. L'Appel De La Mer
9. La Linea
10. Repeat After Me
11. Oh Lard
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