GONG / GAZEUSE!(1977年)
Musician●Gong
Title●Gazeuse!(1977年)
■Amazonより購入
かなり昔にレビューした物件です。再掲載というより最近、再発売されたリマスター盤のレポートです。巨匠Allan Holdsworth参加作品の中でも特異な位置づけにある、フランスのプログレバンド「Gong」の「Gazeuse!」です。オリジナルは1977年リリース。日本でのCD化は1989年以来ということで、旧規格盤は音質面で結構不満があったので、リマスター盤をこのたび再購入しました。
詳細は前回レヴューをご覧になっていただくとして、驚くべきが抜群のリマスター効果です。「Gong」の魅力は何といっても2台のヴィブラフォンによる幻想世界と4人の打楽器奏者による乱打が生み出す強烈なポリリズム。やっぱり良好な環境で聴きたいですよね。というわけで、この再発盤、音質の良さは当然として音の分離もしっかりしているので、「Gong」の魅力がしっかりと再現されています。
もちろん巨匠Holdsworthのウネウネもばっちりと堪能できます。時系列的にはAlphonso Johnsonの仲立ちで渡米。イギリス人ギタリストを求めていたTony Williamsの「Tony Williams New Lifetime」に参加。「Believe It!」(1975年)と「Million Dollar Legs」(1976年)でプレイしつつ、CTIでいわく付きの「Velvet Darkness」(1976年)を録音しています。また、アルバイト感覚で(?)、黒人女性歌手Esther Phillipsの「Capricorn Prince」(1976年)のレコーディングに参加していますが、ここでJeff Berlinと出会っています。しかしながら、「Velvet Darkness」の失敗で失意のもと、1976年夏にロンドンに戻っています。そこでVirgin Recordの友人からバンド参加を要請されたという流れのようです。
ちなみにHoldsworthは#2「Night Illusion」と#5「Shadow Of」の2曲を提供。「Shadow Of」はかの「Velvet Darkness」の焼き直しですが、「Velvet Darkness」自体が本人にとって不本意だったための意趣返し的な位置づけなのかもしれません。
今回初めて知ったのですが、タイトルが「炭酸水」を意味するこのアルバム、アメリカでは「Expresso」とタイトルとジャケットデザインを変えて発売されたとか。そんな経緯から次作「Expresso Ⅱ」になったそうです。
●Musicians
Mireille Bauer / vibraphone,marimba,glock,toms
Mino Cinelou / congas,african bell-gong,cuica,triangle,maracas,talking drums,temple blocks
Allan Holdsworth / guitars,violin,steel guitar
Didier Malherbe / sax
Benoit Moerlen / vibra
Pierre Moerlen / drums,vibra,marimba,glock
Francis Moze / fretless bass,gong,piano
●Numbers
1. Expresso
2. Night Illusion
3. Percolations Pt 1
4. Percolations Pt 2
5. Shadow Of
6. Esnuria
7. Mirelle
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