Asturias / In Search Of The Soul Trees(2006年)
Musician●Asturias
Title●In Search Of The Soul Trees(2006年)
■Amazonより購入
“日本のマイク・オールドフィールド”と呼ばれる大山曜さん率いる「Asturias」の最高傑作「In Search Of The Soul Trees」です。2006年リリース。邦題は「樹霊」。2014年にボーナストラックを追加して再発売されました。恥ずかしながら「Asturias」を聴くのは初めてという状態で、作品間の比較ができず何をもってして最高傑作とするのかよくわからないのです。実はマイク・オールドフィールドも「チューブラー・ベルズ」くらいしか聴いたことがないという体たらく(汗)。あっ!こういう場合こそApple Musicのお世話になればいいのだ。
「Asturias」の主宰、大山曜さんの手法は一人でできる限り多くの楽器を演奏し多重録音し、スタジオワークでじっくりと作り込んでいくタイプだとか。いわばマルチミュージシャンですね。そこにゲストミュージシャンによる音源をオーバータブして作られたのがこのアルバムです。今回は12人のミュージシャンを迎えています。
当欄の注目はギター奏者なのですが、「日本のHoldsworthian」栗原務さん(「Lu7」)、津田治彦さん(「新月」)、平田聡さん(「FLAT122」)の3人のギタリストが参加しています。なかでも栗原さんは「Lu7」で一方的にずいぶんお世話になっているわけで、これは聴かないといけません。
全体が大きく2部構成に分かれ組曲形式になっているこの大作は、一貫して「森をさまよっているようなイメージ」で描かれています。1部はやや静寂な感じで進行し、2部は一転して動的な楽曲が中心になり、実に変化に富んでいます。大山さんが3人のギタリストを起用しているのも、それぞれの持ち味を有効に生かして楽曲に彩りを加えたいという狙いからでしょう。とにかくあらゆる楽器が渾然一体となって、聴く者を幻想世界へと誘ってくれます。なるほど“日本のマイク・オールドフィールド”の異名に合点がいきました。大山さん自身が書いた詳細なライナーをご一読いただければ、その精緻さを極める楽曲作りに驚かされるはずです。
栗原務さんは#5「woods 迷いの森」に参加しています。例によってウネウネと歌い上げるテクニカルかつメロディアスな栗原節に魅了されます。
●Musicians
大山曜 / acoustic guitar,spanish guitar,electric guitar,bass,mandolin, keyboards,glockenspiel,harp,cello,percussions,synthesizer programming
津田治彦 / guitar:新月
栗原務 / guitar:Lu7
平田聡 / guitar:FLAT122
花本彰 / mellotron:新月
川越好博 / acoustic Asturias
筒井香織 / clarinet,recoder:acoustic Asturias
伊藤恭子 / violin:acoustic Asturias
北辻みさ / violin
佐々木しげそ / drums
那須野綾 / peecussions
いとうかなこ / chorus
Hassy / chorus
●Numbers
Part1
1. spirits 精霊の踊り
2. revelation 啓示
3. reincarnation 輪廻転生
4. fountain 源流
5. woods 迷いの森
Part2
6. pilgrimage 巡礼
7. paradise 雲上の楽園
8. woods storm 嵐
9. soul trees 木霊
10. dawn 夜明け
11. dance das borboletas(bonus track)
大山さんによるアルバム解説はこちら♪
« TRIBAL TECH / ILLICIT(1992年) | トップページ | TRIBAL TECH / REALLITY CHECK(1995年) »
「プログレ」カテゴリの記事
- 【追悼】巨星墜つ John Wetton亡くなる(2017.01.31)
- King Crimson / Radical Action (to Unseat The Hold of Monkey Mind)(2016年)(2016.10.16)
- Pageant / 奈落の舞踏会(1994年)(2016.06.19)
- Coda / Sounds of Passion(1986年)(2016.05.29)
- King Crimson / Live In Toronto(2016年)(2016.04.10)
« TRIBAL TECH / ILLICIT(1992年) | トップページ | TRIBAL TECH / REALLITY CHECK(1995年) »
コメント