RCサクセション / Rhapsody(1980年)
Musician●RCサクセション
Title●Rhapsody(1980年)
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先日8月2日に58歳で亡くなった異能のギタリスト、小川銀次さんを偲ぶシリーズです。やはりこのバンドについて語らないといけないですよね。
小川さんが「RCサクセション」に加入したのは1979年頃。この時期からバンドはデビュー時のフォーク路線から、R&B路線へと大きく舵をとります。「ぼくの好きな先生」などはフォーク期の曲ですよね。小川さんが加入前に、仲井戸麗市さん(guitar)や新井田耕造さん(drums)によってR&B路線の基礎が固まり、仲井戸さんと小川さんとのツインギター体制が出来上がることで、一挙に完成型に至ったわけです。1980年に名曲「雨上がりの夜空に」の大ヒットで、広く世間に名が知られるようになりましたが、折しも時代はパンクブームの最盛期。忌野清志郎さんのファッションや派手なステージアクションも手伝って、パンクの一派と見なされていたように記憶しています。私は清志郎さんのステージ上の動きを見て、ミック・ジャガーの物まねをする人だと思っていました。
「雨上がりの夜空に」に関していえば、当時、小川さんが加入していたことは意識の中にはなかったのですが、同曲はエアチェックして聴いていた記憶があります。そんなわけでこのアルバムです。1980年4月、久保講堂でのライブを収録したものです(実際はスタジオワークがかなり加えられているようですが)。この盤での小川さんの存在感は意外にも希薄です。あくまでも仲井戸さんが第一ギタリストという意識があったのでしょうか。時折、聴こえる小川さんのギターはさすがと思わせるものがありますが、外様的扱いでサポートメンバー的な意識が強かったのかも。実際、ファンの間では、小川さんの早弾きギターはバンドにとって異質なものと受け取られることが多く、ライブで小川さんが弾きまくれば弾きまくるほど、相対的に仲井戸さんの存在感が薄まることを嫌う人が多かったようですね。
実際、当時の小川さんは自身のバンド「Cross Wind」との掛け持ち状態で、あまりの忙しさのためこの「Rhapsody」リリース前後にバンドを脱退してしまいます。そのままバンドに在籍していればと考えないわけではありませんが、そうなると「そして夢の国へ」や「Inner-Wind」などは生まれなかった可能性も大きいわけで、人生の岐路って後々でいろんなことに繋がっていくんだな~と思うわけです。
●Numbers
1. よォーこそ
2. エネルギー OH エネルギー
3. ラプソディー
4. ボスしけてるぜ
5. エンジェル
6. ブン・ブン・ブン
7. 雨上がりの夜空に
8. 上を向いて歩こう
9. キモちE
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