WYSCAN / THIRD WISH(1995年)
Musician●Wyscan
Title●Third Wish(1995年)
■Yahoo!オークションで入手
Jonathan Kreisberg(ジョナサン・クライズバーグ)の出身バンドである「Wyscan」(ウィスカン)の1stにして唯一のアルバム「Third Wish」をやっとのこさ入手しました。Wyscanはフロリダ州マイアミを拠点にするジャズロック&プログレバンドという触れ込みで、地元出身のミュージシャンで固めた5人組グループ。このアルバムも自主制作盤だったようですね。1995年リリース。
Dean Madonia / vocals
Jonathan Kreisberg / guitar
John Roggie / keyboards
Javier Carrion / bass
Vincent Verderame / drums
という面子なのですが、Kreisberg以外は当然のように存じ上げません。日本盤帯には「後期ゴングやアラン・ホールズワースを想起する云々」と書かれているのですが、どちらかと言えばアメリカン・ハードプログレというイメージに近いですね。フロリダという気候がそうさせるのだと思うのですが、欧州的な陰鬱さはこのアルバムからは微塵も感じられません。AOR的な曲や脳天気ともいえる快活な曲も何曲か混在していて、このバンドの方向性が明確な形で見えてきません。セルフプロデュースの限界というか、だからこその自主制作で、残念ながらB級バンドの域から脱せなかったりするわけですが…。
Kreisbergは今でこそオーソドックスなジャズギタリストになりましたが、ここではかなりロックタッチなプレイで、確かにHoldsworthyなフレーズを随所にぶち込んできます。ただこの時代は、少しでもHoldsworth的な要素が感じられると、無理くりに「Holdsworthy認定」されてしまうというギタリストにとってある意味“不幸な流れ”がありました。むしろ、Kreisbergの初リーダー作「Jonathan Kreisberg Trio」(1997年)のほうがよほどHoldsworthyだと思いますが、いかがでしょう。ちなみにベース奏者のJavier CarrionとドラムのVincent Verderameの2人が、初リーダー作に継続参加しています。
●Musicians
Dean Madonia / vocals
Jonathan Kreisberg / guitar
John Roggie / keyboards
Javier Carrion / bass
Vincent Verderame / drums
●Numbers
1. Trance
2. Guilty
3. The Wanting
4. Tears Alone
5. The Fate of the Individual
6. Paths
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