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2015年3月 8日 (日)

【再聴】ALLAN HOLDSWORTH / NONE TO SOON(1996年)

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Musician●Allan Holdsworth(guitar,synthaxe)
Title●None To Soon(1996年)
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希代のテクニカル系ギタリストAllan Holdsworthのリーダー作を再聴するシリーズです。とはいっても、個人的に「これはどうなのか?」と思えるアルバムは意識的に排除しているので、決してコンプリート的なものを狙っているわけではありません。

この時期、自ら立ち上げたプロダクションからコンスタントにアルバムをリリースしていますが、前作「Hard Hat Area」(1993年)から3年ぶりの“新譜”ということになります。「Velvet Darkness」を入れれば自身名義では通算9枚目の作品になります。

Allan Holdsworth / guitar,synthaxe
Gordon Beck / piano,keyboards
Gary Willis / bass
Kirk Covington / drums

Steve HuntやGary Husbandなどの“常連”は参加していません。かつての盟友Gordon Beckを迎え、リズム隊にScott HendersonとGary Willisの双頭ユニット「Tribal Tech」からGary WillisとKirk Covingtonを招聘している点が目を引きます。御大が少年期に影響を受けたジャズの巨人たちのカヴァーアルバムに仕上がっています。

#1  Countdown
言わずと知れたジャズの巨人、コルトレーンの曲。「Giant Step」ですよね。聞けば御大が初めて聴いたジャズアルバムだとか。「あれ?オリジナルはこんな曲だっけ?」と思ってしまうほどアレンジが加わっているので、種明かしがないとカヴァーだと気がつきません。テーマにはある程度忠実なんですが、イントロとかソロ回しとかが。御大がギターで管楽器風のフレーズを弾こうと思い立った曲であることは確かです。

#2  Nuages
ジャンゴ・ラインハルトの曲。オリジナルは未聴ですが美しい曲ですね。Gordon Beckのピアノに乗せてロマンチックに歌い上げる御大。それに応える形でリリカルに響きわたるBeckのソロ。

#3  How Deep Is The Ocean
ビング・クロスビーのヒット曲とのことですが、これもオリジナルは未聴です。アルバム中唯一の完全なるハードバップ風のアレンジで、いきなり御大による火の出るようなソロが飛び出します。曲中盤で聴かれるBeckのソロが秀逸です。

#4  Isotope
テナーサックスの巨人、Joe Hendersonの曲。これも恥ずかしながらオリジナルは未聴ですが、渡辺香津美の1stでカヴァーバージョンを聴いた記憶があります。だから何だかとても懐かしい感じがします。

#5  None Too Soon Part I
これはGordon Beckのペンによるオリジナル曲。組曲のような構成になんっています。ミディアムテンポで楽曲というよりもジャムセッション的な感じです。御大もリラックスして弾きまくること弾きまくること。ただ曲終盤のsynthaxeは蛇足の感がします。

#6  Norwegian Wood
言わずとしれたレノン=マッカートニーの名曲。そう言えば数多くのギタリストがビートルズの楽曲をカヴァーしたコンピアルバムに御大は「ミッシェル」で参加していましたね。原曲のテーマを生かしながらも、曲中盤からGordon Beckが弾きまくります。もしかしたらBeckのアイディアによる選曲かもしれませんね。

#7  Very Early
Bill Evansの曲です。名盤「Moon Beams」(1962年)からの選曲。いかん、オリジナル盤は所有していますが、ちゃんと聴いていません(汗)。Gary Willisのベースソロが前面にプッシュされていますが、これがまた秀逸です。普段のGary Willisはゴリゴリ弾き倒すイメージが強いのですが、意外にロマンティックな面もあるんですね。曲中盤からGordon Beckが思い入れたっぷりの生ピアノを披露。御大はほとんどソロを弾くことなく、synthaxeでバックに徹しています。

<追記>後日、オリジナル曲と聴き比べてみました。生ピアノが味わい深いオリジナルに比べるとずいぶんと煌びやかなのはsynthaxeのせいでしょうか。これもありとは思いますが、原曲のリリシズムはほとんど感じられないですね。

#8  San Marcos
Gordon Beckのオリジナル曲。テンポが速くやたら転調が激しい小曲です。御大は曲はじめにsynthaxeで短いソロを、中盤ではギターで流麗なソロを披露。

#9  Inner Urge
再度Joe Hendersonの楽曲。これも恥ずかしながらオリジナルは未聴です。終盤のソロは圧巻でバックを支えるメンバーの熱演もこれまた秀逸。でもね…ラストのMC的なものははっきり言って要らないですね。自分のヒアリング能力の無さを棚に上げてもです(汗)

●Musicians
Allan Holdsworth / guitar,synthaxe
Gordon Beck / piano,keyboards
Gary Willis / bass
Kirk Covington / drums

●Numbers
1.  Countdown
2.  Nuages
3.  How Deep Is The Ocean
4.  Isotope
5.  None Too Soon Part I~Interlude~None Too Soon Part II
6.  Norwegian Wood
7.  Very Early
8.  San Marcos
9.  Inner Urge

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