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2015年2月22日 (日)

【再聴】ALLAN HOLDSWORTH / SECRETS(1989年)

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Musician●Allan Holdsworth(guitar,synthaxe)
Title●Secrets(1989年)
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Allan Holdsworthリマスター盤再聴シリーズです。

前作「Sand」(1987年)やGordon Beckとのデュオ作品「With A Heart In My Song」(1988年)で「SynthAxe」を全面に押し出した作品を立て続けにリリースしファンの間で物議をかもした御大。個人的にもやや敬遠気味になりつつあったことも確かです。

「Enigma」の倒産に伴って自らのプロダクションを設立し、その第1弾としてリリースされた「Secrets」(1989年)はSynthAxeの使用をやや控えめに抑え、ギターとの両立を図ったかのように思えます。実際、このアルバムの日本でのセールスは良かったようで、やはりギターアルバムへの回帰がファンの間でも待望されていたのだと思われます。このアルバムの最大の売りはVinnie Colaiutaの参加でしょう。同じZappaファミリー出身ということでChad Wackermanと比較されるところですが、芸域の幅の広さという意味ではColaiutaのほうが一枚上ではないかというのが個人的な見解です。最近ではJeff Beckのバンドへの参加で知られていますが、宇多田ヒカルの1stライブにも参加するなど、とにかく芸の幅が広い。御大はこのアルバムリリースを期に全米ツアーを行っていますが、Colaiutaも同行しています。

Allan Holdsworth / guitar,synthaxe
Vinnie Colaiuta / drums on #1,#2,#3,#5,#6
Jimmy Johnson / bass on #1,#3,#4,#5,#6
Gary Husband / keybords
Rowanne Mark / vocal on #2
Alan Pasqua / keyboards on #3
Steve Hunt / keyboards on #4,#6
Chad Wackerman / drums on #7
Bob Wackerman / bass on #7
Clair Holdsworth / voice on #7
Craig Copeland / vocal on #8

#1「City Nights」はGary Husbandの曲。Husbandも鍵盤楽器奏者として参加しているのですが、なぜかクレジットされていません。久々にギター弾きまくり状態で往年のHoldsworthフリークは溜飲を下げたであろう熱演です。Colaiutaとの相性も抜群です。バンドとしての一体感が感じられる名曲。

#2「Secrets」はSynthAxe中心の曲。ビール好きの御大らしくビールの栓を抜いてグラスに注ぐSEはご愛敬というか、やはり贔屓目に考えても意味不明です。「Atavacron」にも参加した女性ボーカルRowanne Markが参加しています。「Sand」であれだけ感じられたSynthAxeへの違和感をさほど感じないのは、本人がやっとこの楽器を使いこなせるようになったこともありますが、曲として完成度が高いからではないかと思います。

#3「54 Duncan Terrace」はGordon Beckとのデュオ作品「With A Heart In My Song」収録曲の再演。Steve Huntが全面参加していますが、キーボードではなくしっとりとピアノというのが個人的にはしっくりときます。Jimmy Johnsonのベースソロも哀感が漂いこれまた素晴らしいです。

#4「Joshua」はSteve Huntの曲。タイトルは彼の息子の名前だそうです。妙にメランコリックな始まりは御大には考えつかないでしょうね。この曲のギターソロがこれまた絶品で、#1「City Nights」のソロと並んでこのアルバムでの最大の聴きどころではないかと思います。これがSynthAxeだったら目も当てられなかったかも…

#5「Spokes」はトリオによる曲。全編がSynthAxeですが、何だか腕達者なColaiutaに助けられた感もなきにしにあらずです。

#6「Maid Marion」は再びSteve Huntの曲。妙に牧歌的であり、曲なのかそうでないかの判断ができずつかみ所がよくわかりません、いま聴き直しても。

#7「Peril Premonition」はChad Wackermanの曲。弟のBobがベース奏者として参加しています。割とポップな曲調が多いこのアルバムの中で、妙なダークサイド面を醸し出す異色の曲。冒頭で聴こえる女性によるフランス語は後に離婚することになる奥方Clair Holdsworthによるものです。この曲にまつわるエピソードは理解不能なので割愛しますが、再びギター弾きまくり状態はギター好きにとっては大歓迎です。

ラストの#8「Endomorph」は亡き父に捧げた曲。


●Musicians
Allan Holdsworth / guitar,synthaxe
Vinnie Colaiuta / drums on #1,#2,#3,#5,#6
Jimmy Johnson / bass on #1,#3,#4,#5,#6
Gary Husband / keybords on #1
Rowanne Mark / vocal on #2
Alan Pasqua / keyboards on #3
Steve Hunt / keyboards on #4,#6
Chad Wackerman / drums on #7
Bob Wackerman / bass on #7
Clair Holdsworth / voice on #7
Craig Copeland / vocal on #8

●Numbers
1.  City Nights
2.  Secrets
3.  54 Duncan Terrace
4.  Joshua
5.  Spokes
6.  Maid Marion
7.  Peril Premonition
8.  Endomorph

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