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2014年8月16日 (土)

近藤等則「空中浮遊」を聴く

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Musician●近藤等則(trumpet)
Title●空中浮遊(1983年)
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日本を代表するトランペット奏者、近藤等則が1983年に発表した「空中浮遊」です。何ともインパクトあふれるジャケットデザインで発売当初から気になっていた盤です。

参加メンバーを整理しましょう。
近藤等則 / trumpet
Rodney Drummer / bass
Decil Monroe / drums
豊住芳三郎 / percussions
渡辺香津美 / guitar

近藤等則は1977年に渡米後、欧米での演奏活動が主体にしていましたが、1982年に「チベタン・ブルー・エアー・リキッド・バンド」を、1983年には「大楽団」を結成し、国内での活動を開始します。レコード会社を介しての自身初のリーダー作がこの「空中浮遊」という位置づけになります。ギターの渡辺香津美はゲスト扱いになっています。

近藤等則の作品は恥ずかしながらあまり聴いていないのですが、この作品はフリー一辺倒と思いきや、どちらかというとフュージョン色が強い作風です。鬼気迫るエレクトリックサウンドでフリーキーに吹き倒すというよりも、アレンジ勝負みたいなイメージでしょうか。#1「楽々々」はタイトルからイメージできるようにカリプソ風の楽曲で、ずいぶんイメージが違うな~と若干戸惑ってしまいます。#2「七拍子」はタイトル通り、七拍子の変則リズムに乗って近藤等則のブロウが自由自在に暴れまくる面白い曲。ギターの渡辺香津美は「和」を意識しているのか、三味線風のバッキングで盛り立てています。だんだん面白くなってきましたぞ。

#3「軽快足踏楽曲」はお囃子をイメージさせる軽快な曲ですが、これまた和を感じさせる変拍子に乗って近藤等則のエレクトリックペットが暴れまくっています。パーカッションもギターも素晴らしい。#4「瀬戸内Blue」では一転してレゲエ風のアレンジに。変幻自在の作風でそれなりに楽しめる作品だと思いますが、80年代フュージョン特有のいささか浮かれ気味の音が苦手な向きには少しばかり辛いかもしれませんね。

●Musicians
近藤等則 / trumpet
Rodney Drummer / bass
Decil Monroe / drums
豊住芳三郎 / percussions
渡辺香津美 / guitar

●Numbers
1.  楽々々
2.  七拍子
3.  軽快足踏楽曲
4.  瀬戸内Blue
5.  若い娘のハネ踊り
6.  空のワレ目
7.  エライコッチャ

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