豪華メンバーが集結。謎の鍵盤楽器奏者Peter Fernandes「Q.E.D.」
Musician●Peter Fernandes(keyboards)
Title●Q.E.D.(2014年)
■Abstract Logixより購入
アメリカ出身の鍵盤楽器奏者、Peter Fernandes(ピーター・フェルナンデス)によるおそらく初リーダー作です。2014年リリース。ご存じAbstract Logixにて捕獲いたしました。この人、まったく正体が分からないのですが、とにかく参加メンバーが豪華すぎるので驚いています。
Brett Garsed / guitar
John Pelosi / guitar
Greg Howe / guitar
Richard Hallebeek / guitar
Derek Sherinian / syhthesizers
Chris Bryant / backing guitar
Ric Fierabracci / fretless bass
Shane Gaalaas / drums
Marcus Monteiro / alto sax
Johannes Zetterberg / fretless bass
Joel Rosenblatt / drums
Trevor Kellum / tenor sax
Jason Roze / vocal
Jimmy Johnson / bass
Gary Husband / drums,piano
Virgil Donati / drums
いかような人的繋がりなのかはよくわかりませんが、ジャズフュージョン界、プログレ界の重要人物から全く無名な人までがずらりと雁首を並べています。Greg Howeなどは客演も含めてご無沙汰ですね。気がつけばどこにでも顔を出すGary Husbandを筆頭にJimmy Johnson、Virgil DonatiというAH組、Brett Garsedを大将にDerek Sherinian、Ric Fierabracciという新旧Planet X組、オランダのギターモンスターRichard Hallebeekやカナダのフュージョンユニット「The Code」のギタリストJohn Pelosiなどなど多士済々ですね。逆に言えばまとまりというか脈絡に欠けている気がしないわけでもありませんが。
作曲はすべてがPeter Fernandesの手によるものでアレンジやらプロデュースまですべてこなしています。実はRichard HallebeekのHPでこの人の存在を知るに及んで密かにマークしていたところ、まずiTunesでシングル曲の配信が始まり、気がつけばプレスCDも発売になっていました。
さて、拝聴です。このPeter Fernandesという人、参加メンバーから一目瞭然ですが、いわゆるテクニカル系&ハード系フュージョンからモロに影響を受けている人ですね。のっけの#1「Destiny Controller」で聴かれるBrett GarsedとDerek Sherinianの絡みなどは涙なくして聴けません。John Pelosiが参加の#4「Sheffield Songo」は相変わらず助平なPelosiのギターソロを楽しむことができます。Richard Hallebeekはギターシンセで#5に参加していますが、ギターシンセの扱い方まで師匠のAHに限りなく接近していますね。あれま、気がつけばバックはGary HusbandとJimmy Johnsonだし。
でもって、この中では一番の格上だろうと思われるGreg Howeですが、#6「Dorothy」1曲のみに参加。最近はリーダー作も出さずなんか元気がないな~と思っていましたが、この曲ではやっと復調傾向です。この人はあれこれと考えずにただ弾きまくっているのがベストではないでしょうか。どこかで聴いたようなフレーズの連発ですが、それがGreg Howeの持ち味と言えば持ち味ですから。
そしてアルバム大団円はBrett Garsed、Derek Sherinian、Richard Hallebeek、Virgil Donati、Jimmy Johnsonが共演の#10「Quod Erat Demonstrand」。音的にはもろに「Planet X」なんですが個人的にはど真ん中のストライクを決められた感ですね。テーマをGarsedがリードし、Hallebeekがソロを担当するという夢の共演です。そしてラストはDonatiが締めるという完璧さ。手放しで絶賛です。
というわけで、この手の音楽が好きな人ならばそれなりに楽しめる仕上がりですが、肝心のPeter Fernandes自身の存在感がまるで感じられないのが不思議と言えば不思議です。
●Musicians
Peter Fernandes / keyboards
Brett Garsed / guitar
John Pelosi / guitar
Greg Howe / guitar
Richard Hallebeek / guitar
Derek Sherinian / syhthesizers
Chris Bryant / backing guitar
Ric Fierabracci / fretless bass
Shane Gaalaas / drums
Marcus Monteiro / alto sax
Johannes Zetterberg / fretless bass
Joel Rosenblatt / drums
Trevor Kellum / tenor sax
Jason Roze / vocal
Jimmy Johnson / bass
Gary Husband / drums,piano
Virgil Donati / drums
●Numbers
1. Destiny Controller
2. Nightbird
3. Grown Ups
4. Sheffield Songo
5. Your Truth
6. Dorothy
7. Market Street
8. Flight To Rio
9. Q.E.D Intro
10. Quod Erat Demonstrand
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コメント
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初めまして。
当方、ギターが趣味であり、自称、音楽コレクター(ジャンルを問わずテクニカルなものが好きです)でもあるので(笑)、いつも楽しく拝見させてもらっています。
既にご存知のサイトかも知れませんが、URL添付しておきますので、興味がありましたら見てみて下さい。
投稿: DAI | 2014年8月12日 (火) 07時00分