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2014年8月

2014年8月17日 (日)

Coltrane最晩年のライブ音源「Offering」

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Musician●John Coltrane(soprano sax,tenor sax,flute)
Title●Offering Live At Temple University(1966年)
■Tower Recordより購入


John Coltraneの最晩年のライブ音源が発掘されました。最晩年のライブ音源といえば1966年7月の来日公演を収めた「Live In Japan」が有名ですが、その4ヶ月後の1966年11月11日、フィラデルフィアのテンプル大学で行われたライブ音源を収めたものです。放送音源がソースになっているということで、インパルスから正式リリース。ちなみに現存する最期のライブ音源は1967年4月23日、オラトゥンジ・アフリカ文化センターでのものです。

まずはメンバーを整理しましょう。
John Coltrane / soprano sax,tenor sax,flute
Pharoah Sanders / tenor sax,piccolo
Alice Coltrane / piano
Sonny Johnson / bass
Rashid Ali / drums

という末期Coltraneのレギュラーメンバーに加えて、
Steve Knoblauch / alto sax
Arnold Joyner / alto sax
Umar Ali / percussions
Algie DeWitt / percussions
Robert Kenyatta / percussions

というようにアルト2本に打楽器奏者が3人加わるという大所帯になっています。Coltraneは1967年7月、肝臓ガンによって40歳という若さで亡くなってしまうので、約半年前の壮絶なライブという位置づけになります。どうやら。数年前に一部音源がリリースされていたようですが、今回すべての音源が揃った完全版としてリリースされたようです。

体調が優れなかっただろうと思われますが、そんなことを微塵も感じさせない圧倒的なパフォーマンスにただただ驚くばかり。音質も大変クリアなので息づかいまでが生々しく直に伝わってきます。「Live In Japan」もかなりの出来映えでしたが、プレイ内容としてはこちらのほうが幾分上回っているのではないでしょうか。とにかくこんな素晴らしい音源がこれまで眠っていたこと自体が驚きですし、長生きしてみるものですね。最晩年の音源は確かに聴く人がかなり限定されるとは思いますが、これは掛け値なしに素晴らしいライブであると断言できます。「Naima」は涙なしでは聴けませんよ♪
 


●Musicians
John Coltrane / soprano sax,tenor sax,flute
Pharoah Sanders / tenor sax,piccolo
Alice Coltrane / piano
Sonny Johnson / bass
Rashid Ali / drums

*additional musicians
Steve Knoblauch / alto sax
Arnold Joyner / alto sax
Umar Ali / percussions
Algie DeWitt / percussions
Robert Kenyatta / percussions

●Numbers
[Disc 1]
1.  Naima
2.  Crescent

[Disc 2]
1.  Leo
2.  Offering
3.  My Favorite Things

2014年8月16日 (土)

近藤等則「空中浮遊」を聴く

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Musician●近藤等則(trumpet)
Title●空中浮遊(1983年)
■Amazonより購入


日本を代表するトランペット奏者、近藤等則が1983年に発表した「空中浮遊」です。何ともインパクトあふれるジャケットデザインで発売当初から気になっていた盤です。

参加メンバーを整理しましょう。
近藤等則 / trumpet
Rodney Drummer / bass
Decil Monroe / drums
豊住芳三郎 / percussions
渡辺香津美 / guitar

近藤等則は1977年に渡米後、欧米での演奏活動が主体にしていましたが、1982年に「チベタン・ブルー・エアー・リキッド・バンド」を、1983年には「大楽団」を結成し、国内での活動を開始します。レコード会社を介しての自身初のリーダー作がこの「空中浮遊」という位置づけになります。ギターの渡辺香津美はゲスト扱いになっています。

近藤等則の作品は恥ずかしながらあまり聴いていないのですが、この作品はフリー一辺倒と思いきや、どちらかというとフュージョン色が強い作風です。鬼気迫るエレクトリックサウンドでフリーキーに吹き倒すというよりも、アレンジ勝負みたいなイメージでしょうか。#1「楽々々」はタイトルからイメージできるようにカリプソ風の楽曲で、ずいぶんイメージが違うな~と若干戸惑ってしまいます。#2「七拍子」はタイトル通り、七拍子の変則リズムに乗って近藤等則のブロウが自由自在に暴れまくる面白い曲。ギターの渡辺香津美は「和」を意識しているのか、三味線風のバッキングで盛り立てています。だんだん面白くなってきましたぞ。

#3「軽快足踏楽曲」はお囃子をイメージさせる軽快な曲ですが、これまた和を感じさせる変拍子に乗って近藤等則のエレクトリックペットが暴れまくっています。パーカッションもギターも素晴らしい。#4「瀬戸内Blue」では一転してレゲエ風のアレンジに。変幻自在の作風でそれなりに楽しめる作品だと思いますが、80年代フュージョン特有のいささか浮かれ気味の音が苦手な向きには少しばかり辛いかもしれませんね。

●Musicians
近藤等則 / trumpet
Rodney Drummer / bass
Decil Monroe / drums
豊住芳三郎 / percussions
渡辺香津美 / guitar

●Numbers
1.  楽々々
2.  七拍子
3.  軽快足踏楽曲
4.  瀬戸内Blue
5.  若い娘のハネ踊り
6.  空のワレ目
7.  エライコッチャ

2014年8月10日 (日)

美狂乱の前身バンド「まどろみ」のライブ「Vol.4」

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Musician●まどろみ(美狂乱)
Title●ライブvol.4(1977年)
■Amazonより購入


日本を代表するプログレバンド「美狂乱」が「まどろみ」と名乗っていた頃のライブ音源です。美狂乱のバンドデビューは1974年とかなり古く当初はレッド・ツェッペリンのコピーなどを演っていたとか。1976年にKing Crimsonのコピーバンドへと方向転換し、バンド名も「まどろみ」に変えます。まどろみ時代はわずか2年間と短期間でしたが、何と彼らはCrimsonナンバーを完璧にコピーしてしまうという荒技をやってのけています。1977年に行われた彼らの地元静岡でのライブ音源を収めたのがこのアルバムです。どうやらギターの須磨氏の私蔵音源をCD化したようですね。

というわけでメンバー紹介。
須磨邦雄 / guitar,vocal
吉永伸二 / bass
長沢正昭 / drums
この不動のトリオにオルガンとヴァイオリン奏者がゲスト参加しています。

あくまでも私蔵音源ということを前提にしても、またオリジナリティーを要求されないコピーバンド時代の音源であることを考慮に入れても、このライブは凄すぎます。「完全コピー」の触れ込みに全く嘘偽りがないと同時に、須磨氏はギターと同時にボーカルもとっているわけです。さすがにボーカル力に過大な期待を寄せてはいけないと思いますが、ギターは完璧というかミストーンは一切なし。これを驚かずにいられましょうか。資料的な希少性はもちろんかなりのものがあると思います。

●Musicians
須磨邦雄 / guitar,vocal
吉永伸二 / bass
長沢正昭 / drums

●Numbers
1.  The Great Deceiver
2.  Book Of Suturday
3.  Fracture
4.  The Night Watch
5.  Exiles
6.  Starless

2014年8月 9日 (土)

豪華メンバーが集結。謎の鍵盤楽器奏者Peter Fernandes「Q.E.D.」

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Musician●Peter Fernandes(keyboards)
Title●Q.E.D.(2014年)
■Abstract Logixより購入


アメリカ出身の鍵盤楽器奏者、Peter Fernandes(ピーター・フェルナンデス)によるおそらく初リーダー作です。2014年リリース。ご存じAbstract Logixにて捕獲いたしました。この人、まったく正体が分からないのですが、とにかく参加メンバーが豪華すぎるので驚いています。

Brett Garsed / guitar
John Pelosi / guitar
Greg Howe / guitar
Richard Hallebeek / guitar
Derek Sherinian / syhthesizers
Chris Bryant / backing guitar
Ric Fierabracci / fretless bass
Shane Gaalaas / drums
Marcus Monteiro / alto sax
Johannes Zetterberg / fretless bass
Joel Rosenblatt / drums
Trevor Kellum / tenor sax
Jason Roze / vocal
Jimmy Johnson / bass
Gary Husband / drums,piano
Virgil Donati / drums 

いかような人的繋がりなのかはよくわかりませんが、ジャズフュージョン界、プログレ界の重要人物から全く無名な人までがずらりと雁首を並べています。Greg Howeなどは客演も含めてご無沙汰ですね。気がつけばどこにでも顔を出すGary Husbandを筆頭にJimmy Johnson、Virgil DonatiというAH組、Brett Garsedを大将にDerek Sherinian、Ric Fierabracciという新旧Planet X組、オランダのギターモンスターRichard Hallebeekやカナダのフュージョンユニット「The Code」のギタリストJohn Pelosiなどなど多士済々ですね。逆に言えばまとまりというか脈絡に欠けている気がしないわけでもありませんが。

作曲はすべてがPeter Fernandesの手によるものでアレンジやらプロデュースまですべてこなしています。実はRichard HallebeekのHPでこの人の存在を知るに及んで密かにマークしていたところ、まずiTunesでシングル曲の配信が始まり、気がつけばプレスCDも発売になっていました。

さて、拝聴です。このPeter Fernandesという人、参加メンバーから一目瞭然ですが、いわゆるテクニカル系&ハード系フュージョンからモロに影響を受けている人ですね。のっけの#1「Destiny Controller」で聴かれるBrett GarsedとDerek Sherinianの絡みなどは涙なくして聴けません。John Pelosiが参加の#4「Sheffield Songo」は相変わらず助平なPelosiのギターソロを楽しむことができます。Richard Hallebeekはギターシンセで#5に参加していますが、ギターシンセの扱い方まで師匠のAHに限りなく接近していますね。あれま、気がつけばバックはGary HusbandとJimmy Johnsonだし。

でもって、この中では一番の格上だろうと思われるGreg Howeですが、#6「Dorothy」1曲のみに参加。最近はリーダー作も出さずなんか元気がないな~と思っていましたが、この曲ではやっと復調傾向です。この人はあれこれと考えずにただ弾きまくっているのがベストではないでしょうか。どこかで聴いたようなフレーズの連発ですが、それがGreg Howeの持ち味と言えば持ち味ですから。

そしてアルバム大団円はBrett Garsed、Derek Sherinian、Richard Hallebeek、Virgil Donati、Jimmy Johnsonが共演の#10「Quod Erat Demonstrand」。音的にはもろに「Planet X」なんですが個人的にはど真ん中のストライクを決められた感ですね。テーマをGarsedがリードし、Hallebeekがソロを担当するという夢の共演です。そしてラストはDonatiが締めるという完璧さ。手放しで絶賛です。

というわけで、この手の音楽が好きな人ならばそれなりに楽しめる仕上がりですが、肝心のPeter Fernandes自身の存在感がまるで感じられないのが不思議と言えば不思議です。


●Musicians
Peter Fernandes / keyboards
Brett Garsed / guitar
John Pelosi / guitar
Greg Howe / guitar
Richard Hallebeek / guitar
Derek Sherinian / syhthesizers
Chris Bryant / backing guitar
Ric Fierabracci / fretless bass
Shane Gaalaas / drums
Marcus Monteiro / alto sax
Johannes Zetterberg / fretless bass
Joel Rosenblatt / drums
Trevor Kellum / tenor sax
Jason Roze / vocal
Jimmy Johnson / bass
Gary Husband / drums,piano
Virgil Donati / drums 

●Numbers
1.     Destiny Controller
2.     Nightbird
3.     Grown Ups
4.     Sheffield Songo
5.     Your Truth
6.     Dorothy
7.     Market Street
8.     Flight To Rio
9.     Q.E.D Intro
10.   Quod Erat Demonstrand

2014年8月 3日 (日)

アバクロが参加。Lars Danielsson「Origo」

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Musician●Lars Danielsson(bass)
Title●Origo(1995年)
■ディスクユニオンで購入


スウェーデンのベース奏者、Lars Danielsson(ラース・ダニエルソン)名義の「Origo」です。購入した状況の記憶が曖昧なのですが、これは明らかにJohn Abercrombie目当てで入手した物件で。1995年12月、オスロのスタジオでレコーディングされています。

メンバーを整理しますと、
Lars Danielsson / bass
John Abercrombie / guitar
Adam Nussbaum / drums

という感じの互いに手の内が分かりすぎている面子です。曲調はブルース色が強いもの、ハードバップ系、レゲエ調のものとバラエティに富んでいますが、一貫して感じられるのが“知的なクールネス”。これはAbercrombieが参加した時点で容易に予想できるわけですが、一聴して弾けているようで、根底に流れる一種の冷たさは隠しようもありません。それにしても、Abercrombieは自身のアルバムでは大人しめの感じですが、客演となるとかなり自由奔放に振る舞いますね。

●Musicians
Lars Danielsson / bass
John Abercrombie / guitar
Adam Nussbaum / drums

●Numbers
1.  Little jump
2.  Daze off
3.  Kyrie
4.  Mr.Page
5.  Descending grace
6.  Not afraid of
7.  I love you
8.  Stop & go
9.  White bird

2014年8月 2日 (土)

Allan Holdsworthの85年来日ライブ「Tokyo85」

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Musician●Allan Holdsworth(guitar)
Title●Tokyo85(1985年)
■ディスクユニオンで購入


引退説が流れていた希代のテクニカル系ギタリスト、Allan Holdsworth。どうやらツアーを再開するようで引退説については全くのデマだったようです。ただ今秋の来日はどうやら最後の来日公演になるみたいです。生Holdsworthを目撃するラストチャンスだけに、チケットはプレミアがつくのではないでしょうか。小生は見に行く気はまるでありませんが…。

最近自室を大規模に模様変えしたおかげで埋もれていたCDがやたらと発見されます。嬉しいやら何やらで、今回ご紹介する物件はかなり昔に捕獲した地下音源です。Holdsworthは1985年に2回目の来日公演を行っていますが、その時のライブ音源になります。クレジットによれば1985年3月13日、中野サンプラザでの音源となっていますが、たまさか小生も生Holdsworthを目撃するべく中野サンプラザまで足を運んでいるので、クレジットを信用すればその場に居合わせたときの音源ということに。そんなわけで、非常に思い入れ深い1枚なんです。

というわけでメンバー紹介を。
Allan Holdsworth / guitar
Chad Wackerman / drums,percussions
Jimmy Johnson / bass
Paul Williams / vocal
Gordon Beck / piano

1984年の初来日メンバーに盟友Gordon Beckが加わるという構成ですね。
オーディエンス録音にしては音質はなかなか良好。小生が見たかぎりではGordon Beckが加入することでジャズ色が強くなると同時に、Holdsworthも幾分リラックスしたいるように見えましたが、それは演奏内容にも表れていますね。ド緊張状態だった84年の初来日よりもプレイ自体に余裕が感じられます。

●Musicians
Allan Holdsworth / guitar
Chad Wackerman / drums,percussions
Jimmy Johnson / bass
Paul Williams / vocal
Gordon Beck / piano

●Numbers
1.  The Things You See
2.  White Line
3.  Road Games
4.  Panic Sation
5.  MC
6.  Letters Of Marque
7.  Shallow Sea
8.  Home
9.  Gordon Beck Piano Solo
10. Up Country
11. Material Real
12. Metal Fatigue
13. Tokyo Dream

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