Jeff Beck御大来日記念盤「Yosogai」
Musician●Jeff Beck(guitar)
Title●Yosogai(2014年)
■Amazonより購入
御大Jeff Beckが来日中ですね。
いまでこそ、大物ミュージシャンの来日は珍しいことではなくなりましたし、その気になって予算さえ許せば観に行くこともできるいい時代になりました。私が中高生の頃は海外ミュージシャンが来日公演すること自体が一大イベントで、何とかその“恩恵”に預かろうとして盛んに発売されたのが「来日記念盤」という商品。記念盤だからといって何か特別な特典があるわけではなかったのですが、デカデカとしたキンアカ文字で「来日記念盤」と印刷された帯を眺めては、意味もなくにんまりとしていたのです。今回発売された「Yosogai」(予想外)にも、しっかりと「来日記念盤」と印刷されています。さすが、中高年の心理を分かっていらっしゃる。3月中旬にいきなりリリースが公になり、4月5日発売。
というわけで、参加メンバー紹介。
#1 Loaded
Jeff Beck / lead guitar
Jonathan Joseph / drums
Rhonda Smith / bass
Lizzie Ball / violin
Nick Meier / guitar
#2 Why Give It Away (feat.Sophie Delila)
Jeff Beck / lead guitar
Cassell The Beatmaker / drums
Eric Appapoulay / bass
Sophie Delila / vocal
#3 Danny Boy (feat.Imelda May) (Live At Moody Theater,Austin,TX)
Jeff Beck / lead guitar
Imelda May / vocal
Al Gare / bass
Steve Rushton / drums
Darrel Higham / guitar
Dave Priseman / trumpet
という構成です。#1#2が未発表スタジオ音源、#3が2011年の未発表ライブ音源とのこと。正直に言いまして#1に関してはあまりピンとこないというか、御大の最近の作風から考えると「あれれ?」という感が否めません。まだ煮詰まっていないというか、こなれていないというか、自分のモノになっていないというか。ギターは素晴らしいけれど、楽曲が…という御大の作品では決して珍しくないパターンに陥ってしまった感じです。Violinを除けば来日メンバーと同じ面子です。
#2はスタジオライブっぽくて、これは好みです。女性ヴォーカルSophie Delilaを前面に押し出していますが、クレジットに彼女の名前が見あたらないのは単なる印刷事故なのでしょうか。御大のギターが縦横無尽に暴れまくっています。女性ミュージシャンとの共演だと、確実に5歳は“回春”する傾向はこの曲でも顕著です。
#3「Danny Boy」はオールデイズの名曲を切々とプレイしています。ヴォーカルはご存じImelda May。ちょっとハスっぽい歌唱と曲が絶妙にマッチしていますね。それよりも何よりも、ギターソロが絶品です。十八番の泣きのフレーズをこれでもか!という案配で楽しむことができます。
プレスCDは3曲15分で1500円(税込み)でさすがに割高感を感じさせますが、配信音源は安いみたいなので、来日記念盤気分を味わいたい人はぜひ♪
●Numbers
1. Loaded
2. Why Give It Away (feat.Sophie Delila)
3. Danny Boy (feat.Imelda May) (Live At Moody Theater,Austin,TX)
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