鈴木勲の「あこの夢」が待望の復刻!
Musician●鈴木勲(cello)
Title●あこの夢(1976年)
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Tree Blind Mice(TBM)の復刻シリーズが個人的に大変ありがたく思っていたところ、これまた大変貴重な作品が再リリースされました。日本のジャズ界を代表するベース奏者、鈴木勲がTBMに残した名盤「アコの夢」です。このアルバムはCDはもちろん、アナログ盤でも滅多に見かけることがなく大変入手困難だっただけに、今回の復刻は望外の喜びです。参加メンバーは当時のレギュラーユニット「ソウル・ファミリー」の秋山一将
(guitar)、 浜瀬元彦(bass) 、土肥晃(drums)に加えて、渡辺香津美(guitar) と山本剛(piano,synthesizers)がゲスト参加しています。ギターの秋山一将は当時、まったくの新人だったとか。アルバムタイトルは鈴木勲の愛娘「亜湖」から付けられました。
この盤ではベース部分を浜瀬元彦に任せて鈴木勲はチェロでリードをとっているのがポイントで、最低音部と低音部が強調されたいかにもベース奏者主導型の音づくりに仕上がっています。かと言って、決して雰囲気が重苦しくならないところがアレンジの妙なのでしょう。よくよく聴いてみると山本剛の鍵盤楽器が、アルバムの随所で効果的な働きを果たしていることが分かります。
このアルバムの最大の聴き所は#3「Feel Like Makin' Love」。お馴染みバラードのスタンダード曲ですが、実にアレンジが見事です。躍動するリズム隊に乗って、鈴木勲が実に気持ちよさそうにソロを歌い上げます。やがて渡辺香津美による流麗なギターソロに移行し、俄然、雰囲気が盛り上がります。それを受けて秋山一将が負けじとこれまた素晴らしいソロを。ちなみに左チャンネルが渡辺、右が秋山です。
●Musicians
鈴木勲 / cello
秋山一将 / guitar
浜瀬元彦 / bass
土肥晃 / drums
渡辺香津美 / guitar
山本剛 / piano,synthesizers
●Numbers
1. Ako's Dream
2. Isao Family
3. Feel Like Makin' Love
4. Seven Come Eleven
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