Chris Polandの「OHM」プロジェクト第1弾「OHM」
Musician●OHM
Title●OHM(2003年)
■ディスクユニオンで購入
「MEGADETH」の初代ギタリスト、Chris Poland(クリス・ポーランド)が立ち上げたユニット「OHM」の1stです。2003年リリース。Robertho Pageliari(bass)とDavid Eagle(drums,percussions)というトリオ構成です。スウェーデン出身のギタリスト、ラーズ・エリック・マットソン率いる「Lion Music」よりリリース。この盤は発売直後に入手して何回も聴いてはいたのですが、自分の中での評価に迷うところがあり、放置してきた物件です。そもそも「MEGADETH」自体にあまり馴染みがないということも大きな要因ですが、「OHM」自体のその後の変貌を伺い知るにつれ、あれあれ~!そう来ましたか~と翻弄されてきた経緯もあったからです。
翻弄されるといえば、このアルバムから感じられる「旗色のブレ」もそうです。アルバム前半ではとてもトリオとは思えない重戦車のような重厚かつダークなサウンドで攻め立ててきます。狂おしい変拍子もなかなかいい感じです。ところがアルバム後半に差し掛かるとさっきまで牙を剥いていたバンドの攻撃性が鳴りを潜めてしまい、普通のハード系フュージョンサウンドへと変わってしまいます。これをバラエティに富んだ作風と評価しても構わないのですが、そこに作品としての強い説得力と完成度があるのかと冷静に考えると、かなり怪しいものが随所に感じられてしまうのです。要は急ごしらえではないかということです。
Chris Poland自身はメタルをやや引きずったフュージョンギタリストという感じで、若干ジャズの要素を取り入れながら好演しています。でも、楽曲の完成度がいまひとつということで、せっかくのプレイに自ら水を差しているように思えます。むしろKofi Bakerを迎えたライブ音源「live on the kpfk 90.7fm」のほうがシンプルで分かりやすく、お勧めです。
●Musicains
Chris Poland / guitar
Robertho Pageliari / bass
David Eagle / drums,percussions
●Numbers
1. Peanut Buddha
2. Where's My Hat?
3. ID
4. Love Song
5. Came to Believe
6. Between Us
7. Iguana
8. Sister Cheryl
9. Brandenberg Gate
10. Bastille Day
11. The Mountain
12. Search for the Suicide King
13. Ohmage
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