Aaron Parksの新譜「Arborescence」を聴く
Musician●Aaron Parks(piano)
Title●Arborescence(2013年)
■Amazonより購入
新進気鋭の鍵盤楽器奏者、Aaron Parks(アーロン・パークス)の新譜が出たので早速入手しました。カルテット構成で臨んだ前作「Invisible Cinema」(2008年)から一転して今回はピアノソロ、しかもあのECMから初リリースということで、これはチェックしないといけませんよね。プロデュースはアイヒャー氏ではなくSun Chungという韓国系と思しき方が担当しています。
ということで、期待感満載で聴いてみましたが、感想としては良くも悪くも「やっぱりECM作品」であるということ。Keith JarrettやRichard Beirachなどの先達が築き上げてきたECM特有のブランドイメージを一変させるまでには残念ながら至っていません。これで良しとするかは評価が分かれるところですが、個人的には少しでも彼なりに爪痕を残してくれたらな~というのが正直なところです。
もちろんAaron Parks特有の繊細さとECMのブランドイメージと相通じるものがあると思いますし、ピアノソロ作品としてはかなりのものだと思います。でも、「Invisible Cinema」から感じられた形容しがたいドキドキ感がこの作品からあまり感じられないのも事実。何だかキレイに体よくまとめられてしまったような感じが否めません。ECMサイドにしても「巷で話題の若手にチャンスを与えてやったぜ。ほれ、弾いてみなはれ、聴いてみなはれ」と何となく高飛車な態度が見え隠れするように思えるのは、それこそ下衆の勘ぐりでしょうか。総帥アイヒャー氏がノータッチなのも気になるところです。
●Musician
Aaron Parks / piano
●Numbers
1. Asleep In The Forest
2. Toward Awakening
3. Past Presence
4. Elsewhere
5. In Pursuit
6. Squirrels
7. Branchings
8. River Ways
9. A Curious Bloom
10. Reverie
11. Homestead
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