米国産プログレバンド「Underground Railroad」の2nd「The Origin Of Consciousness」
Musiclian●Underground Railroad
Title●The Origin Of Consciousness(2005年)
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アメリカ出身のプログレバンド「Underground Railroad」の2枚目のアルバムです。2005年リリース。メンバーを挙げますとBill Pohl(guitar, bass pedals,vocal)、Kurt Rongey(keyboards,vocal)、John Livingston(drums)、Matt Hembree(bass)という構成ですが、おそらく日本ではほぼ無名の存在だと思われます。実質的にはギターのBill Pohlと鍵盤楽器のKurt Rongeyによる双頭バンドと言っても差し支えないようですね。Bill Pohlはソロアルバムもリリースしていますが、系統的にはAllan Holdsworthフォロワーに近いところにいます。
アメリカのプログレバンドというと予定調和的な楽曲作りが多いという個人的な偏見があるのですが、この「Underground Railroad」というバンドはその対極にあるように思います。その意味ではヨーロッパ的な雰囲気が大いに感じられるあたりが大きなポイントです。楽曲自体は複雑で精緻な構成が特徴的で、時に偏屈すぎるほど難解さを極めます。随所で聴かれるBill PohlのHoldsworthyなギターソロも個人的には好みです。
しかし、聴いているうちに次第に飽きてくるのは、所謂「キラーチューン」に乏しいという最大の欠点を抱えているからに他なりません。構成美で勝負といっても、複雑過ぎて聴いているそばから忘れてしまうわけで(笑)。日々、脳の老化が進行する我が身にとってはいささか辛い作品です。ついでに指摘しますと、楽曲の複雑さに対して特に打楽器がついていけてない感じがします。ドタドタと慌ててメンバーについて行くような。ボーカルも声量が貧弱なので、聴いているうちにハラハラとさせられます。所々で光るものを感じさせるのですが、それを十分に表現しきるテクニックもまた重要なのではと思うのです。
●Musicians
Bill Pohl / guitar,bass pedals,vocal
Kurt Rongey / keyboards,vocal
John Livingston / drums
Matt Hembree / bass
●Numbers
1. Julian Ur
2. Julian I
3. Love Is A Vagabond King
4. Halo
5. The Canal At Sunset
6. Metaphor
7. Creeper(The Doors Man.Pt 2)
8. Julian II
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