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2013年10月

2013年10月27日 (日)

オランダの歌姫Anneke Van Giersbergenの3rd「Drive」

R0013026
Musician●Anneke Van Giersbergen(vocal)
Title●Drive(2013年)
■Amazonより購入


オランダ出身のゴシックメタルバンド「The Gathering」の歌姫、Anneke Van Giersbergen(アネク・ヴァン・ガースバーゲン)によるソロ転向後3枚目の最新アルバム「Drive」を入手しました。2013年リリース。

前作「Everthing Is Changing」でも強く感じられたのですが、このアルバムではさらに「脱ゴシックメタル」が達成されています。Anneke嬢の昔を知る人にとってはやや寂しく感じられるかもしれませんが、ボーカリストとしては格段の進歩を遂げていることに驚かされます。バラードではビロードのような優しい歌声を聴かせたと思いきや、疾走感あふれる楽曲では力強くワイルドに。緩急がついた変幻自在の歌唱にはただただ感心させられます。

●Musicians
Anneke Van Giersbergen / vocal
Arno Krabman / guitar,keyboards
Ferry Duijsens / guitar
Gijs Cooln / guitar
Joost Van Haaren / bass
Rob Snijders / drums
Hayko Cepkin / vocal on Mental Jungle
Annellies Kuijsters / vocal
Rene Merkelbach / piano
Silvana Jirna / violin

●Numbers
1.  We Live On
2.  Treat Me Like A Lady
3.  She
4.  Drive
5.  My Mother Said
6.  Forgive Me
7.  You Will Never Change
8.  Mental Jungle [Feat. Hayko Cepkin]
9.  Shooting For The Stars
10. The Best Is Yet To Come

2013年10月26日 (土)

Darryl Way's Wolfの1st「Canis-Lupus」

R0013024
Muscisian●Darryl Way's Wolf
Title●Canis-Lupus(1973年)
■ディスクユニオンで購入


英国のプログレバンド「Darryl Way's Wolf」。もちろんかなり前から聴いているのですが、当時はギターのJohn Etheridge目当てだったように記憶しています。備忘録代わりにざっとおさらいを。いうまでもなく「Curved Air」のフロントマンだったヴァイオリン奏者、Darryl Way(ダリル・ウエイ)がバンドを脱退後に結成したワンマンバンドで、自身の名前をバンド名に付けるあたりは、彼の強烈な自己表示が伺えるのです。参加メンバーは前述のJohn Etheridge(guitar)をはじめ、Dek Messecar(bass,vocals)、Ian Mosley(drums)という布陣。Darryl Way以外は当時、ほとんど無名のミュージシャンであったようです。プロデューサーは元King CrimsonのIan McDonaldで、#6に鍵盤楽器とタンバリンで参加しています。メンバーのその後の活動歴を辿ると、John Etheridgeは「Soft Machine」、Dek Messecarは「Caravan」、Ian Mosleyは「Marillion」へとそれぞれ参加しています。

あらためて聴き直してみると、最初に聴いたときにいささか邪魔に感じられたDek Messecarのボーカルが実に心地よく、また全体の音の中で絶妙なスパイス役を務めていることに気づかされます。60年代後期の古き良きアートロックやフォークロック、70年代初期のジャズロック、そしてDarryl Way十八番のクラシック音楽と、さまざまな音楽的要素が絶妙なバランスで融合され、独自のサウンドを作り上げています。一言でプログレとかジャズロックという言葉で括ることが憚れるのです。支えるミュージシャンの腕が確かでるというのも大きなポイントですね。

このアルバムの最大の聴き所は#5「Cadanza」であることは誰もが認めるところでしょう。昔は気がつかなかったのですが、バックでEtheridgeが暴れまくっています。ジャズロックというよりも完全にハードロックですね、これは。荒れに荒れまくるギターにも注目です。個人的には#3「Go Down」のメランコリックな雰囲気に絶妙にマッチしたEtheridgeのジャジーなギターは最高のプレイだと思います。

「Darryl Way's Wolf」は3枚のアルバムをリリースした後、Darryl Wayが「Curved Air」に復帰するしたことで消滅。EtheridgeはAllan Holdsworthの推薦によって、Holdsworthの後釜として「Soft Machine」へと合流します。

●Musicians
Darryl Way / violin,viola,keyboards
Dek Messecar / bass,vocals
John Etheridge / guitar
Ian Mosley / drums
Ian McDonald / tambourines,piano on #6

●Numbers
1.  The Void
2.  Isolation Waltz
3.  Go Down
4.  Wolf
5.  Cadanza
6.  Chanson Sans Paroles
7.  McDonald's Lament

2013年10月25日 (金)

Brian MayとEddie Van Halenとの共演盤「Resurrection」

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Musician●Brian May(guitar,vocal)
Title●Resurrection(1983年,1992年)
■Amazonより購入


「Queen」のギタリスト、Brian Mayがアルバム「Back To The Light」(1992年)発売を機に来日公演を行った時の日本限定発売「Resurrection」(邦題は「華麗なる復活」)です。バンドのフロントマン、フレディー・マーキュリーが亡くなったのが前年の1991年。メンバーはそれぞれソロ活動を余儀なくされるのですが、真っ先にアルバムを出したのがBrian Mayでした。

件の「Back To The Light」収録曲に加えて、1983年リリースの幻のアルバム「Star Fleet」の3曲が収められている点がこのアルバムの最大のミソ。何とEddie Van Halenが参加しているのです。1983年4月21日、22日に行われたジャムセッション音源なのですが、これがまた渋いブルースナンバーを延々とプレイしています。作品として楽曲として云々というよりも、この2人がこの時期に熱いセッション活動を行った事実が大切のです。

「Star Fleet」は確か当時限定発売扱いでもちろんCD化もされていません。当時、アナログ盤を何とか入手して興奮して何回も再生した記憶があります。そんな希少価値満載のアルバムなのですが、再プレスされる様子もなくだんだん入手困難になりつつあるようです。一昔のCDゆえに音質も良好とは言い難いのですが、何とか入手できるうちに…。

●Musicians
Brian May / guitar,vocal
Cozy Powell / drums on #1,#2,#3,#4,#5
Eddie Van Halen / guitar on #6,#7,#8
Slash / guitar on #5
etc

●Numbers
1.  Resurrection
2.  Love Token
3.  Too Much Love Will Kill You
4.  Back To The Light
5.  Tie Your Mother Down
6.  Blues Breaker
7.  Star Fleet
8.  Let Me Out

2013年10月20日 (日)

「Zawinul Syndicate」の「Black Water」を聴く

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Musician●Zawinul Syndicate
Title●Black Water(1989年)
■Amazon USAより購入


Joe Zawinul率いる「Zawinul Syndicate」というと「Weather Report」解散後の“出涸らし”的な扱いを受けているような気がしてなりません。事実、「Weather Report」の音源は何回もリイシューされていますが、「Zawinul Syndicate」関連はリイシューどころか結構入手困難なんですよね。1988年に「Zawinul Syndicate」名義としては初のアルバム「Immigrants」がリリースされ、翌年間髪入れずに出たのがこの「Black Water」(1989年)です。参加ミュージシャンはたくさんい過ぎて書ききれないのですが、前作「Immigrants」に引き続き、ギターにScott Hendersonを起用しているのが大きなポイントです。Scott Hendersonは「Nomad」(1987年)で終焉を迎えた「Passport3部作」から「Tribal Tech」への過渡期にあたる時期で、彼のプレイの変遷を辿る意味でも「Zawinul Syndicate」を外すことはできないわけです。

さてライブ音源を主体としたこのアルバム。基本的には「Weather Report」の延長線上にあるのですが、カリスマ的な雰囲気が漂っていた「Weather Report」と比べてしまうと、全体的に妙にまったり感が漂っていて迫力に欠けるのは否めません。聴いていて途中で気持ち的に弛緩してしまいます。これはボーカルを数人入れていることも要因ではないでしょうか。スコヘンは相変わらず気持ちよさそうに弾きまくっています。ギターの音が聴こえてくると、ハッと覚醒する当欄です。

●Musicians
Joe Zawinul / keyboards
Gerald Veasley / bass
Lynne Fiddmont-Linsey / vocals,percussions
Scott Henderson / guitar
Cornell Rochester / drums
Munyungo Jackson / percussions
Josef Zawinul / keyboards

●Numbers
1.  Carnavalite
2.  Black Water
3.  Familial
4.  Medicine Man
5.  In The Same Boat
6.  Monk's Mood
7.  Little Rootie Tootie
8.  They Had A Dream
9.  And So It Goes

2013年10月19日 (土)

祝TBM復刻!中本マリの「Mari Nakamoto Ⅲ」

R0013021
Musicoan●中本マリ(vocal)
Title●Mari Nakamoto Ⅲ(1975年)
■Amazonより購入


日本を代表するジャズシンガー、中本マリによる1975年リリース「Mari Nakamoto Ⅲ」です。Three Blind Mice(TBM)の一連の復刻シリーズにこの盤が入ったことはまことにうれしい限りで、もちろん迷うことなく購入。この盤はCD化もされていたのですが、例によって廃盤状態で、けっこう入手困難だっただけに今回の復刻は大変な朗報なわけです。紙ジャケット仕様でライナーもオリジナルのものが同梱されています。参加メンバーは若き渡辺香津美(guitar)と鈴木勲(bass)。このデュオに中本マリのボーカルが乗っかるという形式をとっています。

いまでこそジャズを歌う女性ボーカリストはたくさんいますが、70年代当時の日本では笠井紀美子や後藤芳子くらいで人数的にも限られていたように思われます。後世になって阿川泰子とか真梨邑ケイなどの女優からの転身組が参入してきますが、果たして彼女たちが“本格的歌手”と呼べるかどうかは意見の分かれるところだと思われます。

話が脱線気味なので元に戻します。中本マリの歌唱はハスキーで聴きようによってはドスが効いたタイプ。お馴染みのナンバーを切々と歌い上げています。バックを務める2人も中本マリを引き立てる役回りに徹しているため、やや抑え気味のプレイ。それでも随所で光るプレイを聴かせてくれています。確かに音的には地味と言えば地味な作品だと言えるかもしれませんが、ジャズボーカルをじっくりと味わいたいと思ったとき、欠かせない1枚です。


●Musicians
中本マリ / vocal
渡辺香津美 / guitar
鈴木勲 / bass

●Numbers
1.  我が心のジョージア
2.  What A Difference A Day Made
3.  You Came A Long Way From ST.Louis
4.  瞳は君故に
5.  ひまわり
6.  これからの人生
7.  Just Friends
8.  Didn't We
9.  A Nightingale Sang In Berkley Square

2013年10月18日 (金)

Ralph TownerとPaolo Fresuの邂逅「Chiaroscuro」

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Musicians●Ralph Towner(classical,12-string,and baritone guitar),Paolo Fresu(trumpet,flugelhorn)
Title●Chiaroscuro(2009年)
■Amazonより購入


ECMの重鎮Ralph Towner(ラルフ・タウナー)とイタリア出身のペット奏者Paolo Fresu(パオロ・フレス)によるデュオ作品です。2009年、ECMよりリリース。この2人の共演歴については未調査なのですが、珍しいといえば珍しいし、なるべくして実現した共演とも言えます。プロデューサーはご存じマンフレード・アイヒャー。

Ralph Townerと言えばJohn Abercrombieとのギターデュオ作品があまりにも有名ですが、管楽器との共演作というのはあまりなかったように思えます。Townerの相変わらず精緻で繊細すぎるギターワークは健在で、まあいつものTowner節を聴くことができます。Paolo Fresuはジャズとワールドミュージックとの境界線に位置するミュージシャンだと思うのですが、Fresuのまったりとした優しいブロウとクラシカルなTownerのギターワークとが絶妙にブレンドされて一幅の名画のような仕上がりに。

●Musicians
Ralph Towner / classical,12-string,and baritone guitar
Paolo Fresu / trumpet,flugelhorn

●Numbers
1.  Wistful Thinking
2.  Punta Giara
3.  Chiaroscuro
4.  Sacred Place
5.  Blue In Green
6.  Doubled Up
7.  Zephyr
8.  The Sacred Place(reprise)
9.  Two Miniatures
10. Postlude

2013年10月14日 (月)

Kurt Rosenwinkelの傑作ライブ「The Remedy」を聴く

R0013019
Musician●Kurt Rosenwinkel(guitar)
Title●The Remedy(2006年)
■Amazonより購入


現代ジャズギター旗手と言われるKurt Rosenwinkel(カート・ローゼンウィンケル)は自分にとって一種の“踏み絵”的な存在で、手放しで絶賛するほど聴き込んでいるわけではなし、はたまたロクに聴かないでいてうっかりと評価を下すほど大胆不敵でもなし、と自分の中では中途半端な位置づけのまま放置してきたミュージシャンです。というのも、少し聴いただけでそれと分かる強烈な個性が感じられるわけではなく、何枚かの作品を聴いてみてもその都度違う印象を受けたりして、どうにもこうにも捕らえ所に苦慮させられるわけです。まぁ、食わず嫌いということも否めませんが。1970年、ペンシルバニア生まれの彼は、ドイツ系の父親とノルウェー系の母親という家で生まれ、トニーマカパインの兄クリス・マカパインにギターの手ほどきを受けたとか。

この盤は当初はネット流通限定だったようで、CDもすぐ廃盤になってしまったようです。しばらく入手困難な時期がありましたが、再プレスのおかげで何とか手に入れることが出来ました。2006年1月、NYCはVillage Vanguardでのライブ音源になります、参加ミュージシャンはMark Turner(tenor sax), Aaron Goldberg(piano), Joe Martin(bass), Eric Harland(drums)という構成。Mark Turnerとはアマチュア時代から行動を共にしてきたいわば盟友になります。

そのミュージシャンの本質をてっとり早く把握するには、作り込まれたスタジオ盤よりもライブ音源に接するのが一番。まぁ、Rosenwinkel君は弾きまくること、弾きまくること。ギター好きの人間にとっては十分に楽しめるのではないでしょうか。CD2枚はかなりの聴き応えがありますが、やはり最後の最後までRosenwinkelの本質はよく分かりませんでした。

●Musicians
Kurt Rosenwinkel / guitar
Mark Turner / tenor sax
Aaron Goldberg / piano
Joe Martin / bass
Eric Harland / drums

●Numbers
[CD 1]
1.  Chords
2.  The Remedy
3.  Flute
4.  A Life Unfolds
[CD 2]
1.  View From Moscow
2.  Terra Nova
3.  Safe Corners
4.  Myrons World

2013年10月13日 (日)

「Liquid Tension Experiment」オフィシャルブートライブを入手

R0012877
Musician●Liquid Tension Experiment
Title●LTE Live in LA & NYC(2008年)
■Yahoo!オークションで入手


超絶集団「Liquid Tension Experiment」は1997年と1999年にオリジナルアルバムをリリースしていますが、その後の活動としては散発的にライブ音源を残しているのみのようですね。というわけで、比較的入手困難な2枚組ライブ音源2点を某巨大オークションサイトで相場価格の半額程度で入手しました。これはラッキーでした。LA(2008年6月27日)とNYC(2008年6月23日)でのライブです。メンバーは言うまでもなくJohn Petrucci(guitar)、Mike Portnoy(drums)、Jordan Rudess(keyboards)、Tony Levin(stick)の4人。ライナーを見るとJohn PetrucciとMike Portnoyによる共同プロデュースで、例によって“Oficial Bootleg”という分かったようでよく分からない位置づけの商品です。「Lozy Tomato Entertainment」というレーベルからリリース。

“Oficial Bootleg”という半端な扱いは一種のエクスキューズなのでしょうね。音質は海賊盤よりは良好だけど、正規リリースにはちょっと厳しいかなというレベル。それでも構いませんよ、という人たちが購入するのでしょう。演奏内容はまさに超絶技巧の嵐。オリジナルアルバムのリリースから10年近くも時間が経っているのに、驚きの再現力です。収録日が接近しているためLAとNYCともセットリストはほぼ同じ、出来映えは甲乙付けがたいのですが、あえていうとPortnoyが元気なLAのほうが好みです。

●Musicians
John Petrucci / guitar
Mike Portnoy / drums,percussions
Jordan Rudess / keyboards
Tony Levin / chapman stick,bass

●Numbers
<Live In LA>
[CD 1]
1.  Acid Rain
2.  Kindred Spirits
3.  Biaxident
4.  Freedom Of Speech
5.  Improv Jam #1
6.  Another Dimension
7.  State Of Grace
8.  Universal Mind Part1
9.  Keyboard Solo
10. Universal Mind Part2
[CD 2]
1.  When the Water Breaks
2.  Improv Jam #2
3.  Rhapsody In Blue
4.  Oamosis
5.  Paradigm Shift

<Live In NYC>
[CD 1]
1.  Acid Rain
2.  Kindred Spirits
3.  Biaxident
4.  Freedom Of Speech
5.  Improv Jam #1
6.  Another Dimension
7.  State Of Grace
8.  Universal Mind
[CD 2]
1.  When the Water Breaks
2.  Improv Jam #2
3.  Rhapsody In Blue
4.  Oamosis
5.  Paradigm Shift

2013年10月12日 (土)

スペイン産サックス奏者Gorka Benitezのリーダー作「Gorka Benitez Trio」

R0013016
Musician●Gorka Benitez(tenor sax)
Title●Gorka Benitez Trio(1998年)
■ディスクユニオンで購入


スペイン出身のテナーサックス奏者、Gorka Benitez(ゴルカ・ベニテス)によるリーダー作「Gorka Benitez Trio」をご紹介します。当欄では初めて取り上げるミュージシャンですが、地元スペインでは圧倒的な人気を誇る御仁だそうで、バルセロナの音楽学校を卒業後、ジム・ホールなどとの共演歴をもつそうです。1966年生まれということですから、まだこの業界では“若手寄りの中堅”ということになるのでしょう。

1998年に「Fresh Sound」からリリースされたこのアルバムでは、Gorka Benitezのレギュラートリオに当代きっての人気ギタリストBen Monderと地元スペインのギタリストDani Perezを迎えています。Ben Monderは8曲中3曲、Dani Perezは1曲のみに参加。1998年にバルセロナで録音されています。

Gorka Benitezは年齢の割に渋いプレイをする人で結構泥臭くて野趣あふれるブロウが特徴的。何となくガトー・バルビエリの匂いが感じられます。何といっても2人のギタリストが参加している#3「De Romeria」がアルバムの中での最高の聴きどころで、いきなりバグパイプのような音が鳴り響き驚かされます。ほどなくDani Perezのギターソロがスタートしますが、この人はどちらかというとTim Millerタイプですね。コードの使い方はMonder臭いとも。やがてBenitezのスピリッチャルなブロウが暫く展開されますが、後方でMonderが怪しげな動きをしています。そして、真打ちMonderが満を持して登場。相変わらず捕らえどころのない鵺のようなソロを延々と聴かせます。結構面白い曲なので一聴の価値があります。Monderはあと2曲に参加していますが、こちらはあまり存在感がありません。

●Musicians
Gorka Benitez / tenor sax
David Xirrgu / drums
Raimon Ferrer / bass
Dani Perez / guitar on #3
Ben Monder / guitar on #3,#5,#8

●Numbers
1.  Super-Zortzi
2.  Blue Note Singes Again
3.  De Romeria
4.  Sual
5.  Para Petra
6.  Loisaida
7.  En Que Tono Chabeli?
8.  Trakeando

2013年10月11日 (金)

John Abercrombieの新譜「39 Steps」を入手

R0013018
Musician●John Abercrombie(guitar)
Title●39 Steps(2013年)
■Amazonより入手


ECMの重鎮、John Abercrombie(ジョン・アバークロンビー)の新譜を入手しました。最近は新譜を即買いすることがほとんどなく、発売後にやや遅れ気味に入手することが多いのですが、久々に予約購入してみました。参加メンバーはMarc Copland(piano)、Drew Gress (bass)、Joey Baron(drums)という旧知のミュージシャンがずらりと名を連ねています。プロデューサーはご存じ、マンフレード・アイヒャー。

Abercrombieの近作はヴァイオリン奏者を据えたフォーマットが多かったのですが、久々にオーソドックスなカルテット構成に戻っている点が大きなポイントです。ヴァイオリン不在ということで、従来のアルバム全体に漂っていた得も言われぬ独特な“浮遊感”はやや後退し、オーソドックスなジャズアルバムに仕上がっています。何よりもMarc Coplandが奏でるリリカルな調べとAbercrombieの浮遊感満載のギターとの美しすぎる絡みは、珠玉の出来映えに。鍵盤楽器と組んで生み出された耽美的な美しさという意味では、傑作「Arcade」を筆頭にした「耽美系3部作」に匹敵するのではないでしょうか。ベテランが久々に粛々と、それでいて強烈な存在感を示したこのアルバム。ヘビーローテーション決定です。

●Musicians
John Abercrombie / guitar
Marc Copland / piano
Drew Gress / bass
Joey Baron / drums

●Numbers
1.  Vertigo
2.  LST
3.  Bacharach 
4.  Greenstreet 
5.  As It Stands 
6.  Spellbound 
7.  Another Ralph's  
8.  Shadow Of A Doubt 
9.  39 Steps 
10. Melancholy Baby

2013年10月 6日 (日)

米国産プログレバンド「Underground Railroad」の2nd「The Origin Of Consciousness」

R0012992
Musiclian●Underground Railroad
Title●The Origin Of Consciousness(2005年)
■Amazonより購入


アメリカ出身のプログレバンド「Underground Railroad」の2枚目のアルバムです。2005年リリース。メンバーを挙げますとBill Pohl(guitar, bass pedals,vocal)、Kurt Rongey(keyboards,vocal)、John Livingston(drums)、Matt Hembree(bass)という構成ですが、おそらく日本ではほぼ無名の存在だと思われます。実質的にはギターのBill Pohlと鍵盤楽器のKurt Rongeyによる双頭バンドと言っても差し支えないようですね。Bill Pohlはソロアルバムもリリースしていますが、系統的にはAllan Holdsworthフォロワーに近いところにいます。

アメリカのプログレバンドというと予定調和的な楽曲作りが多いという個人的な偏見があるのですが、この「Underground Railroad」というバンドはその対極にあるように思います。その意味ではヨーロッパ的な雰囲気が大いに感じられるあたりが大きなポイントです。楽曲自体は複雑で精緻な構成が特徴的で、時に偏屈すぎるほど難解さを極めます。随所で聴かれるBill PohlのHoldsworthyなギターソロも個人的には好みです。

しかし、聴いているうちに次第に飽きてくるのは、所謂「キラーチューン」に乏しいという最大の欠点を抱えているからに他なりません。構成美で勝負といっても、複雑過ぎて聴いているそばから忘れてしまうわけで(笑)。日々、脳の老化が進行する我が身にとってはいささか辛い作品です。ついでに指摘しますと、楽曲の複雑さに対して特に打楽器がついていけてない感じがします。ドタドタと慌ててメンバーについて行くような。ボーカルも声量が貧弱なので、聴いているうちにハラハラとさせられます。所々で光るものを感じさせるのですが、それを十分に表現しきるテクニックもまた重要なのではと思うのです。

●Musicians
Bill Pohl / guitar,bass pedals,vocal
Kurt Rongey / keyboards,vocal
John Livingston / drums
Matt Hembree / bass

●Numbers
1.  Julian Ur
2.  Julian I
3.  Love Is A Vagabond King
4.  Halo
5.  The Canal At Sunset
6.  Metaphor
7.  Creeper(The Doors Man.Pt 2)
8.  Julian II

2013年10月 5日 (土)

Ben Monder久々の新譜「Hydra」

R0013012
Musician●Ben Monder(guitar)
Title●Hydra(2013年)
■Amazonより購入


売れっ子ギタリストBen Monder(ベン・モンダー)による久々のリーダー作を入手しました。この人、相変わらず盛んにセッション活動を行う割には自身名義のアルバムは数枚程度なんですよね。2013年リリース。参加メンバーはJohn Patitucci(bass)、Skuli Sverrisson(bass)、Ted Poor(drums)、Theo Bleckmann(voice)、Gian Slater(voice)、Martha Cluver(voice)という布陣です。お馴染みTheo Bleckmannに加えて2人のボーカルを迎えています。John Patitucciの参加は彼のキャリアを考えると意外といえば意外ですが、4曲に参加しています。

さて、内容のほうは相変わらずの「Monder節」が聴けますので往年のファンにとっては一安心というところでしょうか。というのも最近のセッション活動では「らしくない」プレイが目立っていたからです。妙に聴く立場を意識ししすぎているというか、一般的な受けを狙いにいっているというか。このアルバムではMonderの十八番とも言える独特のコード展開、ヴォイシング、そして変幻自在の高速アルペジオは円熟味が増し、ますます磨きがかかってきたように思えます。Theo Bleckmannのボーカルも相変わらず幽玄な雰囲気を盛り上げてくれています。複雑極まるリズムをバックに、Bleckmannのヴォイスが幾重にもなって幻想世界を築き上げる#4「39」が目下のところ最大のお勧め曲です。

もとよりNYCのアンダーグラウンド音楽から出てきたMonder。やはりこの手の音楽をプレイしているときがいちばん持ち味が発揮されるのではと、あらためて確信した次第です。はっきり言ってとても一般向けの音楽とは言い難いのですが、古くからMonderを追いかけている身としては、久々に溜飲を下げた会心の一作です。

●Musicians
Ben Monder / guitar,bass on #4
John Patitucci / bass on #1,#5,#6,#7
Skuli Sverrisson / bass on #2,#3
Ted Poor / drums #2,#3,#4,#5,#6
Theo Bleckmann  / voice on #2,#3,#4,#6,#7,#8
Gian Slater / voice on #1,#7
Martha Cluver / voice on #5,#7

●Numbers
1.  Elysium
2.  Hydra
3.  Aplysia
4.  39
5.  Yugen
6.  Tredecadrome
7.  Postlude
8.  Charlotte's Song

2013年10月 4日 (金)

インド系ギタリストPrasannaの2nd「Be The Change」

R0012720
Musician●Prasanna(voice,guitar,alto-sax)
Title●Be The Change(2003年)
■Amazon USAより購入


インド出身で現在はアメリカに活動拠点を置くギタリスト、Prasanna(プラサンナ)による2枚目のリーダー作です。2003年リリース。近年ではSteve Smith率いる「Raga Bop Trio」での活動でも知られています。

初リーダー作「Electric Ganesha Land」(2006年)はほぼ全員がインド系ミュージシャンを従えた言わば習作的な要素が強く感じられたのですが、今回はAlphonso Johnson(bass)、Victor Wooten(bass)、Andy Suzuki(tenor-sax)といった腕利きミュージシャンを迎えた力作に仕上がっています。前作はジミヘンへのトリビュートアルバムという性格上、ロックタッチで暴力的な荒々しさが感じられたのですが、今作はジャズ、フュージョンの要素をふんだんに取り入れつつも、彼の出自であるインド民族音楽を絶妙な配合でブレンドすることで、良質なワールドミュージックへと昇華させています。何という長足の進歩なのでしょう!

音的には前作よりもかなり一般化されて聴きやすくなっているのですが、かといって凡庸な作品に陥ることなく面白い作品にきっちりと仕上げてしまうPrasannaの力量の高さにはただ驚くばかり。特にAlphonso Johnsonのフレットレスが唸る#4「Raga Bop」ではジャズ寄り超高速パッセージをアコギでもってこともなさげに弾きこなしています。最後の#10「Kalyani Connection」は同年に亡くなったShawn Laneに捧げた曲ですが、そういえばShawn Laneも晩年はインド志向を強めていました。インドつながりで思うところがあったのでしょうね。ジャズロック愛好家はもちろん、ワールドミュージック好きの人にも自信をもってお勧めします。


●Musicians
Prasanna / guitar,vocals,konnakol,tala
Alphonso Johnson / bass,fretless bass,acoustic bass on #3,#4,#6,#7,#10
Victor Wooten / bass on #1,#2 #5,#9
Shalini / vocals on #3,#9
Andy Suzuki / tenor sax,acoustic piano,clarinet,bass clarinet,alto flute,alto sax on #3,#6,#7,#9,#10
Jeff Coffin / tenor sax,flute,clarinet,soprano sax, bass clarinet,alto flute on #1,#2,#5
Ralph Humphrey / drums on #3,#4,#6,#7,#10
Derico Watson / drums on #1,#2,#5,#9

●Numbers
1.  Pangaea Rising
2.  Ta ka ta ki ta Blues
3.  Satyam
4.  Raga Bop
5.  The Grapevin
6.  Dharma becomes Alibama
7.  Uncensored
8.  Bliss Factor-Part I
9.  Bliss Factor-Part II
10. Kalyani Connection (dedicated to Shawn Lane)

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