Ben Monder参加。Andy Parsons「Flip!」
Musician●Andy Parsons(sax)
Title●Flip!(2003年)
■ディスクユニオンで購入
アヴァンギャルド&フリー界で活躍するサックス奏者、Andy Parsons(アンディ・パーソンズ)が中心となって作られたプロジェクトによる作品「Flip!」をご紹介します。2003年リリース。Andy Parsonsはお初になるのですが、参加メンバーが凄いことに。超がつく売れっ子ギタリストBen Monder、ベース奏者にこれまた売れっ子John Patitucci、打楽器にGene Lewinというカルテット構成です。
このアルバム、Ben Monder目当てに確かリリース直後に入手してはいたのですが、当時は何だかピンとこなくて放置していた物件です。面子からいってフリー寄りの音を期待して入手したのですが、意外とまともなコンテンポラリー系ジャズに仕上がっています。でもって、いまになって冷静に聴き直してみると、アルバム全体の雰囲気、楽曲がモロに「ブルックリン派」なんですよね。
Andy Parsons自身のプレイに関しては特に目新しいものは感じられないのですが、やはりキーマンはBen Monder。何だか「普通のジャズギタリスト」として振る舞っています。Monder自身のリーダー作に一貫して感じられる一種の狂気めいたものは一切封印されているので、クレジットを見ないかぎりMonderだと気がつかない人がほとんどではないでしょうか。これを良しとするかは聴く人に委ねられるとして、「現代NYCジャズ」としてはしっかり成立していると思います。#1「Flip」で聴かせる流れるようなギターソロは、Monderの意外というか新しい一面を垣間見た気がします。
●Musicians
John Patitucci / bass
Ben Monder / guitar
Gene Lewin / drums
Andy Parsons / soprano & tenor sax
●Numbers
1. Flip
2. Alone in the Loveseat
3. Tookish
4. Lot of Our Souls
5. Miss Conception
6. Year Out
7. East of the Sun (and West of the Moon)
8. Which Thousand Words
9. Load Cycle
10. Sintigo
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コメント
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こんにちは
この盤は、見落としておりました。
記事を見させていただいた感じでは、
Monderが、いつになく真っ当なスタイルでプレイしている様子、
普段あまり見られないということで、逆に関心度大です。
似たようなケースとして "Upside/Brian Charette" での
Monderの感じ?かとも想像しております。
貴重な情報ありがとうございました。
投稿: J works | 2013年9月28日 (土) 16時58分
J worksさま
コメントありがとうございます。
亀レス申し訳ありません。
この盤はショップで偶然確保したものです。もちろん、ジャケットに
Monderの名前を発見したことが決め手でしたが…
こういう出会いは、逆にネットでは難しいのですよね。
逆に "Upside/Brian Charette"は未聴です。
これはチェックしないと…
投稿: 奇天烈音楽士 | 2013年10月 6日 (日) 21時14分