祝、TBM復刻!土岐英史「TOKI」を買い直す
Musician●土岐英史(alto sax,soprano sax)
Title●TOKI(1975年)
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1970年代に「日本のブルーノート」を目指して立ち上がった日本のジャズレーベル「Three Blind Mice」(略してTBM)は日本におけるいわゆるモダンジャズや電化ジャズ系のミュージシャンの登竜門として重要な働きをしていました。いまはレーベルとしては存在していないようですが、いまなお第一線で活躍する日本のジャズメンたちの“若き音源”に触れることができる貴重な存在だといえるでしょう。そんな「TBM」の代表作が続々と復刻しています。そんなわけで、日本を代表するサックス奏者、土岐英史の初リーダー作「TOKI」を入手しました。アナログ盤でも所有していましたが、紙ジャケット仕様かつリマスター盤となると黙っているわけにはいきませんね。参加メンバーは若き渡辺香津美(guitar)と井野信義(bass)という強力メンバーで、Steve Jacksoon(drums)がゲスト参加しています。1975年5月7日、東京のアオイスタジオでレコーディングされています。
土岐さんの詳しい来歴に関してはリリース当時のライナーに書かれているので、興味ある方はそちらをお読みいただくとして、とにかく感心してしまうのが高い演奏レベルと楽曲の完成度のすばらしさです。多分にColtraneからの強い影響を感じさせるスピリッチャルな魅力満載の#1「Lullaby For The Girl」はこのアルバムでの最大の聴き所です。純正ジャズギタリストだった当時の渡辺香津美氏の熱いソロも大いに聴かせます。驚くことに、このアルバム、1曲を除いてすべてワンテイクでの録音という事実です。当時のTBM史上、最短の制作時間で作られたとか。何度も言いますが、日本のジャズメンのレベルの高さ、日本の録音技術の確かさは、もっと世界に誇ってもいいと思います。ちなみにジャズ歌手の土岐麻子さんはお嬢さんで、このアルバムリリースの翌年、1976年に生まれています。
●Musicians
土岐英史 / alto sax,soprano sax
渡辺香津美 / guitar
井野信義 / bass
Steve Jacksoon / drums
●Numbers
1. Lullaby For The Girl
2. Darkness
3. Blues
4. When Sunny Gets Blue
5. Old Song Blues
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