Richie & Anttiの「Generator」がリイシュー&再発売
Musicians●Richard Hallebeek(guitar),Antti Kotikoski(guitar)
Title●Generator(1995年)
■メーカーサイトより購入
その昔、Mark Varneyプロデュースのもとリリースされた「MVPシリーズ」。「MVP」とはなんぞと思いきや、自分の頭文字にPresentsのPを足しただけという何とも自分大好きな御仁でしたが、Allan Holdsworth、Brett Garsed、Shawn Laneといったテクニカル系ギタリストの音源を惜しげもなく世に送り出してくれた功績はやはり評価しないといけないでしょう。「MVPシリーズ」の第3弾にあたるのがこのアルバムです。当時の無名若手ギタリスト2名を大抜擢し、Scott Henderson、Dan Gilbert、Scott Kinsey、Carl Verheyen、Frank Gambaleらで脇を固めるといった非常に贅沢な布陣です。オリジナルはLegatoレーベルより1995年リリース。
その若手というのがもはやAllan Holdsworthフォロワーの最右翼にまでのし上がった感のある、オランダのギターモンスターRichard Hallebeekとフィンランド出身のAntti Kotikoskiのお二人。ともにテクニカル系ギタリストの虎の穴「GIT」の同期生で、要は若手の卒業制作アルバムにお師匠さんたちが手厚くサポートした、と表現すれば分かりやすいかも。長い間、廃盤状態にあったため入手困難でしたが、この度、Hallebeek自身と盟友Frans Vollinkの手によってリマスターされて再発売されました。オリジナル盤のクレジットをあらためて読み直すとプロデュースとミックス作業は“両手タップの怪人”T.J.Helmerichが担当しています。また、Special ThanksとしてAllan Holdsworth、Brett Garsedの名前も見られます。この二人、もちろんレコーディングには不参加ですがおそらく機材提供などのバックアップがあったのだと推測。
内容に関しては前回記事に譲るとして、リマスター化に関してはいわゆる原音に忠実で耳に優しい感じでなかなか良好。#9「Music For Runyon Canyon」のみオリジナルとは違う素材を使ったとされています。聴き比べても違いがよく分からないのですが、オリジナル音源で気になった音割れが飛躍的に改善されているので、多分音源そのものを加工し直したのだと推測されます。
ところで過去の話になりますが、Antti Kotikoskiのホームページでは「Generator2」を制作中で2007年には完成予定とアナウンスされていました(今は削除されています)。もしかしたら今回のリマスター盤がこれに該当するのでしょうか。それともまったく違う音源が存在するのでしょうか。どちらにしても、今回の再発売はうれしい限りです。またHallebeekによればAmazonやiTunesでも配信販売を行う予定だとか。
Antti KotikoskiとJK、そしてMarco Minnemannという珍しい組み合わせの動画です
こちらはHallebeekとLalle Larssonとの共演
●Musicians
Richard Hallebeek / guitar
Antti Kotikoski / guitar
J.K. / bass
Jan Fabricky / drums
Sergio Cocchi / keyboard
Artun Surmeli / keyboard on #3,#5
Dan Gilbert / guitar on #1
Scott Henderson / guitar on #2
Scott Kinsey / keyboards on #3
Carl Verheyen / guitar on #5
Frank Gambale / guitar on #8
●Numbers
1. Swang Thang
2. Fahrenheit
3. Band-aid
4. Dreaming
5. Dirt
6. Double Standard
7. Seven Days In The New World
8. Persian Rug
9. Music For Runyon Canyon
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