多面性が魅力。矢堀孝一の「Bloomfield」
Musician●矢堀孝一(guitar)
Title●Bloomfield(2010年)
■Amazonより購入
「FRAGILE」で活躍する日本を代表するテクニカル系ギタリスト、矢堀孝一による4枚目のソロアルバムです。某巨大通販サイトでのレビューが高評価だったので前々から気になっていましたが、やっと入手しました。記憶が正しければ矢堀氏名義のアルバムはゲストミュージシャンは日本人ばかりだったと思いますが、今回の作品は大物Robben Ford(guitar)、「Tribal Tech」でおなじみのScott Kinsey(keyboards)、Allan Holdsworthとの共演で知られるGary Novak(drums)というジャズフュージョン界の名手が参加しています。まさに、面子から判断しても矢堀氏渾身の力作ということでしょうか。おっと、JINOこと日野賢二(bass)の名前も見られます。個人的にはJINO氏初体験になります。
さて、音のほうはFRAGILE風の変拍子多用ハードフュージョン風、ヘビメタ風、ブラックコンテンポラリー風と実に多彩な内容になっています。個人的には矢堀氏がブラコンに挑むというか、興味をもっていたこと自体が意外なのですが。個人的なキラーチューンはRoben Fordによるメランコリックなギターがあまりにも切ない#2「Bloomfield」で、矢堀氏のギターも珍しく歌い上げます。これは名曲の予感がします。一方、アルバムの中で異彩を放ちまくっているブラコン風#7「@Ralph's」では新境地にチャレンジしています。曲の途中、「Yeah! Man of the guitar,Koichi! Koichi!」という怪しげなラップが聴こえてくるのですが、これはJINO氏によるものだと推測されます。#9「Grandfather's Clock」はあの「おじいさんの時計」です。
ハードフュージョンサウンド好きの方はもちろん、ギター好きなら間違いなく気に入るであろう名盤です。お勧めです♪
●Musicians
矢堀孝一 / guitar
Robben Ford / guitar on #2,#8
Scott Kinsey / keyboards on #1,#5,#6
David Hughes / bass on #1、#2、#5、#6
Gary Novak / drums on #1、#2、#5、#6
大高清美 / organ、keybords on #2,#4、#7、#8
日野賢二 / bass on #3、#4、#7,#8,#9
東原力哉 / drums on #3、#7,#8,#9
●Numbers
1. Junglething
2. Bloomfield
3. Norwalk
4. Drivin' Free
5. Undulation
6. L.C.M.
7. @Ralph's
8. Exception
9. Grandfather's Clock
« Chris Potterの新境地「Underground」 | トップページ | Mikael Akerfeldtが影響を受けた北欧プログレの祖「Life」唯一の音源 »
「フュージョンギター」カテゴリの記事
- Cyril Achard / Confusion(1997年)(2016.08.28)
- 矢堀孝一 / Elevation(2001年)(2016.08.20)
- Larry Coryell / The Funky Waltz(1973年)(2016.08.14)
- Marco Sfogli / reMarcoble(2012年)(2016.07.18)
- Dewa Budjana / Hasta Karma(2015年)(2016.07.16)
この記事へのコメントは終了しました。
« Chris Potterの新境地「Underground」 | トップページ | Mikael Akerfeldtが影響を受けた北欧プログレの祖「Life」唯一の音源 »
コメント