Larry CoryellとStanley Cowellが共演「Welcome My Darling」
Musician●Larry Coryell(guitar)
Title●Welcome My Darling(1986年)
■ディスクユニオンで購入
ジャズギターの革命児Larry Coryell(ラリー・コリエル)は自身のスタイルなのだと思われますが、ピアノ入りカルテット構成による作品がほとんどないように思われます。鍵盤楽器を起用するとしてもどちらかというとエレピというイメージがあります。そんなコリエルが1986年にレコーディングした作品です。参加メンバーはStanley Cowell(piano)、 Buster Williams(bass)、 Billy Hart(drums)という何とも手堅い面子です。1986年3月5日、NYC「Ally's Alled」というクラブでのライブ音源になります。
いきなり#1「An Ameican In Paris」でアコギによるソロで始まりますが、聴く立場を不安にさせる相変わらずの「もたつき」を披露し若干波乱気味のオープニングです。これもご愛敬なのかなと思わせおいて、抜群の安定感を示し出すのが#2「Welcome My Darling」。Stanley Cowellをはじめとしたバックの好サポートを得て、コリエルも珍しくストレートアヘッドなジャズギターを聴かせてくれます。#3「Duo Force」もなかなか。エンジンが掛かり始めたコリエルがこの曲でもモタモタしながらも好演を披露しています。それでも結局しっかりと締めてくれるのはStanley Cowellなわけですが。いままでカルテットというフォーマットに手を出さなかったのは、もしかしたら準主役の存在感が引き立つことによって自分の立場が危うくなる危険性をハラんでいるからだったのでしょうか。
お決まりはラスト「Stella By Starlight」ということなのですが、全体としてやや面白味に欠けるのも否めません。まったく同メンバーでのライブ音源「Air Dancing」(1988年)のほうが演奏、楽曲とも数段優れているように思います。
●Musicians
Larry Coryell / guitar
Stanley Cowell / piano
Buster Williams / bass
Billy Hart /drums
●Numbers
1. An Ameican In Paris
2. Welcome My Darling
3. Duo Force
4. Stella By Starlight
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