ロシア出身の鍵盤楽器奏者Andrei Kondakovの「Kind of Optimistic」
Musician●Andrei Kondakov(keyboards,piano)
Title●Kind of Optimistic(2002年)
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ロシアを代表すると言われる若手鍵盤楽器奏者、Andrei Kondakov(アンドレイ・コンダコフ)のリーダー作「Kind of Optimistic」です。2002年、ロシアのジャズレーベル「Boheme」よりリリース。迂闊にもこの音源を入手するまで存在を知らなかったのですが、彼に寄せられる期待値の高さは、豪華ゲスト陣を見ればなるほどと思わされます。Ravi Coltrane(sax)、Paul Bollenback(guitar)、Ralph Peterson,Jr(drums)の米国陣を迎え入れるという意欲的な構成で、Igor Timofeyev(sax)、Gregory Voskoboynic(bass)、Dmitri Kolesnic(bass)、Sergei Osroumov(drums)といった人たちは名前の感じからしてロシアのミュージシャンだと思われます。
聴く前は、何となくヨーロピアン風ジャズを想像していたのですが、メジャー感に溢れるメーンストリートジャズという感じ。特にエレピを弾かせると、チック・コリアやザヴィヌルあたりを彷彿とさせます。出身を知らずに聴くとアメリカ人による音楽だと思われるかもしれません。おそらく全世界を意識した音づくりなのでしょう。とにかく楽曲自体が素晴らしいのです。
個人的にはギターのPaul Bollenback(ポール・ボーレンバック)が目当てで購入したのですが、これがまた素晴らしい。Bollenbackは相変わらず生真面目なギタープレイなのですが、自身の作品よりも何となく生き生きとして感じられるのは気のせいでしょうか。これは楽曲の素晴らしさが彼の長所を引き出しているのではないかと思われます。特に#8「Mountain Peaks」で聴かせる12弦ギターの美しさは特筆モノです。
●Musicians
Andrei Kondakov / piano,electric piano,organ
Ravi Coltrane / tenor sax
Igor Timofeyev / tenor sax
Paul Bollenback / guitar
Gregory Voskoboynic / bass
Dmitri Kolesnic / bass
Sergei Osroumov / drums
Ralph Peterson,Jr. / drums
●Numbers
1. Without A Smile
2. Chance (Soft Attack)
3. The Weathercock And The Wind
4. Interlude 1
5. Night Highway
6. Interlude 2
7. In The Library
8. Mountain Peaks
9. Kind Of Optimistic
10. Peace
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