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2013年3月

2013年3月31日 (日)

シンフォ系プログレMONGOL唯一の「Doppler444」がリマスター化

R0012232
Musician●Mongol
Title●Doppler 444 Complete Version(2013年)
■World Musiqueより購入


カルト的な人気を誇るシンフォ系プログレバンド「Mongol」(モンゴル)による唯一の作品「Doppler 444」が何とリマスター化のうえ、この2月15日に再発売されました。この手の作品ではお馴染みの「Belle Antique」よりリリース。

この「Mongol」については以前も記事にしましたが、存在自体がほぼ無名のうえに「Doppler 444」制作にあたって何と8年もの月日を費やすなどカルト的な人気を集めるだけの要素をたくさん持っています。しかも、今回のリマスター化&再発売にあたって、1988年2月、吉祥寺「シルバー・エレファント」で行われたライブ音源3曲が追加されたとのこと。これを買わずにいられましょうか。

まず、リマスター効果ですがオリジナル盤もそれなりの高音質だったので、大きく変わったという印象は受けませんでした。強いて言えば、音圧が向上し、音の分離も良くなったように思われます。帯にはマグマから強い影響を受けたと書かれていますが、あらためて聴き直してみてギターの三苫裕文氏の存在から個人的には「U.K.」「Bruford」との類似点が多いように思えます。さて、今回の再発売の目玉でもあるボーナストラック3曲です。バンドリーダー兼鍵盤楽器奏者である安本毅氏自身が書き記したライナーによれば、ギターは三苫氏ではなく前任の守屋茂氏ということになります。ギタリスト交代にまつわるエピソードはライナーに詳細が書かれていますが、なるほどスタジオ盤を基準に聴いてみると新旧ギタリストのプレイスタイルの違いが、バンドの音楽性を大きく左右することが再認識できます。ついでに付け加えますと、バンド創生期に安本毅氏と活動を共にしたギタリスト、高崎健一氏を「Mongol」のギタリストとする記述を見かけますが、高崎氏は楽曲面で安本氏に大きな影響を与えたものの、バンドに在籍した事実はありません。このあたりも安本氏自身がライナーで説明しています。

それにしても、こんな超がつくマイナーな作品を惜しげもなく再発売してしまう「Belle Antique」の太っ腹ぶりには感服の至りです。今後、再々発売があるとはとても思えない珍盤だけに、いまのうちに入手されることを強くお勧めします。とりわけAllan Holdsworth好きならマストバイ物件であると断言します。



●Musicians
安本毅 / piano,keyboards
三苫裕文 / guitar,synkorg
天崎直人 / bass
今井澄 / drums,percussions

守屋茂 / guitar on #7~#9

●Numbers
1.  From The Beyond~Dopplre444 
2.  Garadama 
3.  Hormwards 
4.  Driller 
5.  Merazoma
6.  Greatful Paradise
7.  Lammy Including Excerpts From Hhai(Live)
8.  Merazoma(Live)
9.  Greatful Dead~Armoire Et Persil(Live)

R0012233


2013年3月30日 (土)

John AbercrombieやMarcus Millerが参加。Urszula Dudziakの「Future Talk」

R0012226
Musician●Urszula Dudziak(vocal)
Title●Future Talk(1979年)
■Amazonより購入


ポーランド出身の女性ボーカリストUrszula Dudziak(ウルスラ・ズティアック)が1979年にリリースした代表作です。彼女はポーランドのジャズ界を代表するミュージシャンというよりも、唯一無二というべき「スキャット・フュージョン」の第一人者といったほうが表現として相応しいかもしれません。天才的とも言えるスキャットヴォイスは、ボーカルというよりも一つの楽器として捉えたほうがすんなりと耳に入ってくるかもしれません。実に独創的でありながら、決して奇をてらった感を受けないのは、夫でありポーランドを代表するジャズヴァイオリニストMichal Urbaniakによるアレンジ力の勝利ではないでしょうか。

彼女のアルバムには毎回大物ミュージシャンがサポートとして参加するのですが、今回は若き天才ベース奏者Marcus Millerとドラム奏者としてBuddy Williamsが参加。強力リズム隊をバックにUrszula Dudziakのスキャットヴォイスが縦横無尽に飛び交います。ほかにはギターにJohn Abercrombieが参加していますが、夫君のアルバム「Fusion Ⅲ」に比べるとギターの存在感は希薄です。

このアルバム、長い間廃盤状態にあり、結構入手困難だったのですが、近年待望のCD化がなされました。おそらく再プレスは期待薄だと思われるので、入手できるうちに是非!

●Musicians
Urszula Dudziak / vocal
Michal Urbaniak / violin
Zbigniew Nmyslowski / sax
John Abercrombie  / guitar
Calvin Brown / guitar
Kenny Kirkland / keyboards
Marcus Miller / bass
Buddy Williams / drums

●Numbers
1.  Kasia's Dance
2.  Moontag
3.  Future Talk
4.  Shenkansen
5.  Chorale for One
6.  Klick
7.  Roxanna
8.  Quiet Afternoon
9.  By Myself
10. Cats
11. Double Bounce

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2013年3月29日 (金)

Van Halenの初期6作品がリマスター化&ボックスセットに

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Musician●Van Halen
Title●Van Halen The Studio Albums 1978-1984(2013年)
■Amazonより購入


当欄がわざわざ指摘するまでもなく、我ら中高年の財布を狙う「リマスター化&ボックスセット商法」の勢いが止まるところをしりません。個人的には「またかよ」と思いながらも、やはり気になるものは気になります。この商法、70年代初期のロック作品やジャズの巨匠たちが対象になっていたと思いきや、どんどん年代が近くなってきていて、ついにVan Halenも商法の網にかかることに。

たぶんにDavid Lee Roth復帰と新作リリースで勢いを得てのボックス化であることは容易に想像できますが、実際に聴いてみるとこれが想像以上に出来がいいのです。もちろん6作品ともCDは所有していたのですが、20年以上前というかなり昔の盤で音も平板で実にしょぼかったのでした。2000円以下という値段でこれだけの満足感が得られるのであれば、こうした商法も悪くはありませんね。ちなみにすでにリマスター化された盤をもっている方によると、新規リマスターではないようです。したがって、私のように旧盤のしょぼい音質に甘んじてきた人間以外は購入にあたって注意が必要かもしれません。

●Musicians
Edward Van Halen / guitar
Alex Van Halen / drums
David Lee Roth / vocal
Michael Anthony / bass

●Numbers
[CD 1] Van Halen(1978年)
[CD 2] Van Halen 2(1979年)
[CD 3] Woman And Children First(1980年)
[CD 4] Fair Warning(1981年)
[CD 5] Diver Down(1982年)
[CD 6] 1984(1984年)

R0012231


2013年3月24日 (日)

仏産ブラックメタルの雄「Deathspell Omega」のEP「Drought」

R0012214
Musician●Deathspell Omega
Title●Drought(2013年)
■Amazonより購入


当欄に時折登場させているフランス産ブラックメタルバンド「Deathspell Omega」のEPを入手しましたので軽くご紹介します。実は数年前、突如としてこの「ブラックメタル」という音楽分野に興味をもっていろいろと聴き漁っていたのですが、唯一継続的に聴いているのがこのバンドです。ブラックメタルにしては珍しく楽曲的に予測不能でいながら、なにやら様式美を感じさせる唯一の存在だという理由もありますが、バンドの出自自体も謎のベールに包まれているという独特なキャラ付けも、魅力の一端ではないかと思うのです。

このバンド、フルレンスのアルバムとは別立てでちょくちょくEP盤をリリースしてくるのですが、これまではEPと言いながらほぼ尺的にアルバムと同様の作品をリリースしてきました。ところがこの音源は収録時間が20数分と正真正銘のミニアルバムで、曲数も少な目。その代わりというわけではありませんが、実に濃密な作品に仕上がっています。ブラックメタル特有の凶暴性と高い演奏力とを見事に両立させながら圧倒する技術は唯一無二と言えるでしょう。

ただ、3rdあたりで見せた宗教音楽的な神秘性は陰を潜めてしまい、ふつうにセンス抜群のブラックメタルバンドになってしまった感は拭えません。これはこれで非常に魅力的な作品ではあるのですが、少し残念であることは確かです。

●Musician
Deathspell Omega

●Numbers
1.  Salowe Vision
2.  Fiery Serpents
3.  Scorpions & Drought
4.  Sand
5.  Abrasive Swirling Murk
6.  The Crackled Book of Life

R0012215


2013年3月23日 (土)

ビルフリが参加。Michael Shrieve「Fascination」

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Musician●Michael Shrieve(drums)
Title●Fascination(1993年)
■Amazon USAより購入


フリー系音楽で活躍するドラム奏者Michael Shrieve(マイケル・シュリーヴ)が1993年に収録した作品です。参加メンバーにBill Frisell(guitar)とWayne Horvitz(organ)という曲者を招聘したトリオ編成です。奇しくも3人ともシアトル出身ですね。Michael Shrieveは同年にShawn Lane(guitar)とJonas Hellborg(bass)というこれまたワクワクするような面子で「Two Doors」というアルバムをリリースしていますが、このアルバムに収録できなかった音源が同アルバムに収録されています。懐かしい「CMP Records」よりリリース。

この3人が集まるとどちらかと言えばファンキーな作風に仕上がるかと思いきや、フリー系フュージョンというか相変わらずの無国籍系ワールドミュージック風になっています。それにしてFrisellが縦横無尽に暴れること、暴れること。自身のアルバムよりも好き勝手に暴れまくっているという印象です。Wayne Horvitzが全曲ともオルガン、しかもオルガントリオというのは珍しいのではないかと思うのですが、暴れるFrisellを時として煽りつつ、時としてなだめながら、ロック、ジャズ、ワールドミュージックと実に幅広い守備範囲を見せています。とにもかくにもFrisellファンにとってはマストバイ物件ではないかと思われます。

音源は「Two Doors」から。ギターはビルフリではなくShawn Laneです

●Musicians
Michael Shrieve / drums
Bill Frisell / guitar
Wayne Horvitz / oran

●Numbers
1.  Sam The Man
2.  Tell Me Everything
3.  Circus! Circus!
4.  The Glass Tent
5.  Fascination
6.  One Nation, Invisible
7.  The Great Ambassador
8.  Living With The Law
9.  Jig Saw
10. Soundings In Fathoms

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2013年3月22日 (金)

唯一無二、和風プログ風デスメタル「五人一首」の2nd「内視鏡世界」

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Musician●五人一首
Title●内視鏡世界(2005年)
■Amazonより購入


カルト的人気を誇るプログレッシヴ系デスメタルバンド「五人一首」(ごにんいっしゅ)に2nd「内視鏡世界」です。2005年リリース。1st「五人一首」からして尋常とは思えない怪奇的な音空間を築き上げた彼らですが、メンバーチェンジのうえにさらにパワーアップしてきました。いわばDream Theaterのような変拍子を多用したプログレ的な音楽に、デスメタルの凶暴性を足したうえに和風テイストをブレンドした音楽が彼らの持ち味ですが、この2ndでは
デスの要素がやや減退し、プログレ的な要素が増したように思えます。紅一点フロントガール(?)である松岡あの字(松岡明子)は相変わらずデス声とクリーンヴォイスを巧みに使い分けることで独自の世界を構築していますが、ここではクリーンヴォイスに加えて普通の歌声(?)を新たに加えることで、さらに世界が広がったように思えます。

楽曲の完成度、怪奇さはもとより、各メンバーのテクニックも申し分なく、2ndにしてある意味で完成されたように思えますが、得体の知れない衝撃が伝わってきた1stとの比較では面白味に欠けるのも事実です。こうしたキワモノを売りにするバンドの宿命かもしれませんが、猛毒も何度か打たれることで耐性みたいなものができてしまい、2番が効きにくいということなのかもしれません。ここら辺が唯一無二の存在「五人一首」が寡作である理由の一つとも言えそうです。

●Musicians
松岡あの字 / vocal,guitar
有我高野山 / bass
百田真史 / piano,synthesizers
高橋史男 / guitar
原島淳一 / drums

●Numbers
1.  常闇回廊
2.  ナレノハテ
3.  斜眼の塔
4.  人媒花
5.  無礙の人
6.  赫い記憶

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2013年3月20日 (水)

豪州出身のテクニカル系ギタリストChris Brooksの1st「The Master Plan」

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Musician●Chris Brooks(guitar)
Title●The Master Plan(2001年)
■新宿レコードで購入


オーストラリア出身のテクニカル系ギタリストChris Brooks(クリス・ブルックス)による初リーダー作です。2001年リリースですがレコーディング自体は1993年からスタートしていたようです。これは若手ギタリストの常かもしれませんが作曲は当然としてすべての楽器を自身でプレイするという家内制手工業的な作品です。

このギタリスト、日本語版サイトが開設されるなど結構な力の入り具合で前宣伝されていました。実はそれに釣られて買ってしまった記憶があります。内容はというと典型的なハード系フュージョンという感じで楽曲はトニー・マカパインやグレッグ・ハウあたりから強い影響を受けています。時折ネオクラシカルの要素が入ってくるあたりは、初期マカパインのアルバムと錯覚しそうになるほどです。楽曲的にも完成度が高くかなり聴かせるギタリストですが、聴いているとどうしてもマカパインの陰がちらついてしまうのも事実。もうちょっと個性を押し出してもいいのでは、でもかなりの実力はあるので次作に乞うご期待!などと勝手に思っていましたが、2nd「The Axis Of All Things」がリリースされたのが10年後の2011年。この手のミュージシャンの需要がどれほどあるのかはわかりませんが、なかなか厳しい状況であることは確かです。

●Musician
Cris Brooks / all instruments

●Numbers
1.  Kryptica
2.  Inner Light
3.  Crack In The Hourglass
4.  Blue Sky Odyssey
5.  Funksion
6.  Master Plan Suite

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2013年3月17日 (日)

Cyril Achardのリーダー作第2弾「In Constancia Contans」

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Musician●Cyril Achard(guitar)
Title●In Constancia Contans(2001年)
■Amazonより購入


フランス出身のテクニカル系ギタリストCyril Achard(シリル・エイチャード、アシャール)が「Cyril Achard's Morbid Feeling」というユニット名で2001年にリリースした音源です。ソロ転向後、リーダー作としては2枚目になると思われます。このアルバムがリリースされる前にライブ音源がリリースされましたが、いまは廃盤扱いになっているようですね。フィンランドのHM専門レーベル「Lion Music」より。

ソロ第1弾「Confusion」(1997年)は何となく自分のスタイルが確立されていないというか作風に迷いのようなものが感じられましたが、Lion Musicの助けもあってしっかりとした「作品」に仕上がっています。「Dream Theater」あたりを彷彿とさせるプログメタル風の仕上がりになっています。よって、全曲ボーカル入りになります。個人的にはあまりボーカルに興味がないためどちらかというとボーカル無しのほうが好みなのですが、「Dream Theater風によろしく」とオーダーを受けるとこういう仕上がりになるのでしょうか。メンバーはEric Lebailly(drums)、Franck Hermanny(bass)、Patric Peek(vocals)、Jean-Marc Layani(keyboards)。シンフォ系を演出するために鍵盤楽器奏者がいますが、いかんせんほかのメンバーと比較して力量不足の感は否めません。たびたびイライラさせられるのは、鍵盤楽器のせいかと。

と文句ばかり書いていますが、Cyril Achardのギターは相変わらず絶品。Lion Musicということもあってややメタル寄りのプレイが目立ちますが、多くのテクニカル系がはまりやすい「ドヤ顔プレイ」ではなくテクニック一辺倒ではない点が好みです。この人のギターは歌っていますね♪

●Musicians
Cyril Achar / guitar
Eric Lebailly / drums
Franck Hermanny / bass
Patric Peek / vocals
Jean-Marc Layani / keyboards

●Numbers
1.  Alone Among My Friends
2.  Fallen From Grace
3.  Empty Vow
4.  Fields Of Graves
5.  Exile Is Over
6.  The Deep One's
7.  Be My Thing
8.  The Lucky One

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2013年3月16日 (土)

滝野聡が参加。堀剛の「Intense」

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Musician●堀剛(bass)
Title●Intense(?年)
■Yahoo!オークションで入手


日本のベース奏者、堀剛によるライブ音源「Intense」です。録音日時や場所など詳細なクレジットがまったく明記されていないのですが、おそらく1990年代後半のものではないかと思われます。なんで、この盤を入手したかというと寡作のギタリスト、滝野聡が参加しているからです。滝野のリーダー作「TAKINO」「TAKINOⅡ」は少しばかりHoldsworthyが入ったフュージョンアルバムでしたが、このライブ音源はかなりゴリゴリのジャズギターを聴かせています。ライナーにはMark Eganによるかなり熱いメッセージが寄せられているばかりか、何とすべての収録曲を解説するという大出血サービスです。他のミュージシャンのアルバムで曲解説までするミュージシャンに初めて出会いました。

曲は#2「Vincent」のみが堀剛オリジナルで他の曲はカバーです。ハービー・ハンコックの#3「Dolphin Dance」で聴かれる何ともリリカルで美しいプレイは出色の出来です。#4「Elegant People」は言うまでもなくWheather Reportの名曲。本来はギター無しでも成立するのですが、そこに滝野聡が絡んできて面白い仕上がりになっています。滝野聡のギターは先に触れたように完全なジャズギターなので「TAKINO」「TAKINOⅡ」の世界を期待する人は若干戸惑うかもしれません。

●Musicians
堀剛 / bass
滝野聡 / guitar
松田靖弘 / sax
宇山満隆 / bass

●Numbers
1.  Nothing Personal
2.  Vincent
3.  Dolphin Dance
4.  Elegant People
5.  Rhythm-a-ning

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2013年3月15日 (金)

Rudresh Mahanthappaの新作「Gamak」

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Musician●Rudresh Mahanthappa(alto sax)
Title●Gamak(2013年)
■Amazonより購入


最近はブルックリン派などのジャズ周辺をうろうろとしているのですが、目立つのがアジア系ミュージシャンの活躍です。イタリア生まれのアメリカ育ち、インド系民族のアルトサックス奏者Rudresh Mahanthappa(ルドレシュ・マハンサッパ)もその一人で今後の先鋭的ジャズシーンを牽引していくのではと思わせる存在です。前作「Samdhi」に次ぐACTレーベル第2弾は奇才David Fiuczynskiを迎えた入魂の一作に仕上がっています。2012年4月2日、3日、NYCブルックリンのスタジオで録音されています。メンバーはFrancois Moutin(bass)、Dan Weiss(drums)という思わずほくそ笑んでしまいそうな面子です。

バリバリのインド志向のMahanthappaと東洋音楽に造詣が深いFiuczynskiとが相まみえるとどんな化学融合が起こるか大変に興味深いところですが、期待通りというか期待以上の奇天烈フレーズの連発でこの手の音楽が好きな人にとっては堪らない作品に仕上がっています。Fiuczynskiは例によってフレットレスギターで妙ちくりんなフレーズを繰り出し、Mahanthappaも負けじとばかりに凄まじいブロウで対抗しています。リズム隊も強力過ぎます。もともとACTレーベルの音源は音質が良好なのですが、24ビットのハイクオリティ録音ということで音という音がガンガンと迫ってきます。

●Musicians
Rudresh Mahanthappa / alto sax
David Fiuczynski / guitar
Francois Moutin / bass
Dan Weiss / drums

●Numbers
1.  Waiting is Forbidden
2.  Abhogi
3.  Stay I
4.  We'll Make More
5.  Are There Clouds In India?
6.  Lots of Interest
7.  F
8.  Copernicus - 19
9.  Wrathful Wisdom
10. Ballad For Troubled Times
11. Majesty of the Blues

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2013年3月10日 (日)

北欧のコルトレーン、Jan Garbarekの2nd「Esoteric Circle」

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Musician●Jan Garbarek(sax)
Title●Esoteric Circle(1969年)
■Amazonより購入


ECMの大看板で「北欧のコルトレーン」の異名をもつJan Garbarek(ヤン・ガルバレク)による2枚目のリーダー作です。1969年10月、オスロにて録音。参加メンバーはTerje Rypdal(guitar)、Arild Anderson(bass)、Jon Christensen(drums)という面子です。いうまでもなく全員が後にECM所属になったわけですが、この音源はECM発足前のものです。プロデューサーはジョージ・ラッセルが担当。ジャケット表には「George Russell presents」と大きく印字されていますね。60年代から70年代にかけて多くのジャズアルバムを送り出した「フライング・ダッチマン」からリリースされています。

ECMに籍を置いてからのGarbarekの活躍ぶりに関してはいまさら言及するまでもありません。しかしながら、この盤ではECM特有の叙情性あふれる独特の透明感とはほぼ真逆のサウンドで占められています。Garbarekは後期コルトレーンさながらの野性味あふれる強烈なブロウで叫び続けます。バックを支えるArild AndersonとJon Christensenが刻むリズムはまさに60年代後半から70年代初頭にかけてのジャズロックそのもの。そこにTerje Rypdalの当時から巧いのか下手なのか判然としないスペイシーなギターが絡んできます。作品の完成度に関しては、やや疑問を感じざるを得ませんが、野性味あふれるジャズロックという意味ではなかなかです。

この盤は長らく廃盤状態で入手は困難を極めましたが、ここにきて待望のCD化です。ECMが持つ叙情性を期待して聴くと結構な火傷を負う可能性が大ですが、70年代ジャズロック好きの人にとっては結構ツボにはまりそうです。

●Musicians
Jan Garbarek / sax
Terje Rypdal / guitar
Arild Anderson / bass
Jon Christensen / drums

●Numbers
1.  Traneflight
2.  Rabalder
3.  Esoteric Circle
4.  Vips
5.  SAS 644
6.  Nefertiti
7.  Gee
8.  Karin's Mode
9.  Breeze Ending

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2013年3月 9日 (土)

パキスタンのHoldsworthフォロワーFaraz Anwarによる「Dusk」2nd

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Musician●Dusk
Title●Jahilia(2003年)
■Amazon USAより購入


パキスタン出身のテクニカル系ギタリスト&マルチプレイヤー、Faraz Anwarは2000年にLion MusicからリリースされたAbstract Point of Viewというアルバムでごくごく一部で評判になりましたが、今度は「Dusk」というユニットで勝負をしてきました。楽器はすべてFaraz Anwarによるものだと思われます。録音はパキスタンの首都カラチですが、チェコのEpidemie Recordsというレーベルからリリースされています。

2003年リリースのこのアルバムは「Dusk」名義としては2枚目になるようです。本人名義の「Abstract Point of View」ではDream Theater的なシンフォ系サウンドにHoldsworthyなウネウネサウンドで彩りを加えるというスタイルでしたが、今度は完全なメタルサウンドという変貌ぶり。ハードコアなメタルサウンドをベースにしてBabar Shaikhというボーカルがデス声をガナリ立てます。かと言って完全なデスメタルとは言い難く、時折、鍵盤楽器でメランコリックな色合いを加える一面はゴシックメタル的ですし、#2「Hidden From Senses」などで聴かれる民族音楽的な要素はプログレにも通じるものを感じさせます。これは面白いし抜群のセンスだと思います。もちろん随所で披露されるHoldsworthyなギターソロも健在で、ギター目当ての人にとっても納得のいく仕上がりです。

そう考えていくとデス声が入る意味がよくわからなくなってしまうのですが、これも当時の趨勢だったのでしょうか。クリーンヴォイスでも十分に成立すると思うのですが、何でもかんでもデス声を入れればいいというものではありませんよね。

●Musicians
Faraz Anwar  / all instruments
Babar Shaikh / vocal

●Numbers
1.  Attachments
2.  Hidden From Senses
3.  Jahilia Calling
4.  The Subdued Light
5.  Night Bulb Angel
6.  As Pain Becomes Liquid
7.  Decadent Little Girl
8.  Translucence

R0012201


2013年3月 8日 (金)

幻の名盤「Reverie」がCD化されていました!

R0012158
Musician●Reverie
Title●Reverie(1979年)
■Amazonより購入


1970年から80年代にかけてフィラデルフィア周辺で活躍していた4人組のフュージョングループ「Reverie」(レベリー)の音源を入手しました。このReverieなるグループはいわゆるフュージョンブームのさなか、ブラジリアンフュージョンという特異性を武器に活動していたそうで、いまになってクラブシーンやDJの間で注目を集めているとか、いないとか。そこら辺りの音源事情についてはまったくといっていいほど不案内なのですが、とにもかくにも世界初のCD化だそうです。私の記憶ではドイツ産アナログ盤がびっくりするくらいの高価な値段で取り引きされていたように思います。

なぜ故に「Reverie」なのかというと、1曲のみですがLarry Coryell(ラリー・コリエル)が参加しているからです。問題のCoryell参加曲は#5「Stop & Be Friend」という曲。実に軽快なリズムに乗ってCoryellが気持ち良さそうにソロを歌い上げています。ちょっとした海外物の刑事ドラマのBGMに使えそうですね。「刑事コジャック」や「警部マックロード」あたりの。若い人たちが好むかどうかはわかりませんが、とにかく格好いいです。

ブラジリアンフュージョンというのは、個人的にはあまり馴染みがなかったのですが、聴くかぎりは普通のジャズフュージョンとあまり変わらないように思えます。確かに随所にボサノヴァ調の展開が盛り込まれているので、なるほどねという感じではあります。CD化にあたって#1「In Every Way」のリミックスバージョンが追加されているそうです。アナログ盤をもっている人も買い足しの価値はあるのではないでしょうか。

●Musicians
Mark Knox / piano,fender-rhodes,synthesizers
Jim Miller / drums
Gerald Veasley / bass
Ed Yellen / sax

Larry Coryell / guitar on Stop & Be Friend
Stan Slotter / trumpet,flugelhorn

●Numbers
1.  In Every Way
2.  For You
3.  Indian Summer
4.  Stop & Be Friend
5.  Caribbean
6.  Whatever It Takes
7.  Water Ballet
8.  In Every Way(bonus track)

R0012159



2013年3月 3日 (日)

フランス産ブラックメタルの最高峰、Deathspell Omegaの「Si Monumentum Requires Circumspice」

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Musician●Deathspell Omega
Title●Si Monumentum Requires Circumspice(2004年)
■Amazonより購入


久しぶりにメタルネタ、しかもブラックメタルです。フランス出身の正体不明のブラックメタルバンド「Deathspell Omega」が2004年にリリースした傑作「Si Monumentum Requires Circumspice」です。ブラックメタルは新教圏、しかもノルウェーやスウェーデンあたりの北欧圏から生まれることが多いのですが、旧教、しかもラテン民族によるブラックメタルということだけで異彩を放っています。また、多くのブラックメタルバンドはメンバーの自己主張がことさら強烈で、そのため犯罪行為を犯したりといかにも物騒な存在なのですが、この「Deathspell Omega」はメンバーの素性すらはっきりとしていないようです。不気味ですね。

2枚目まではごく普通の(?)原初的なブラックメタルサウンドでしたが、このアルバムを契機に音楽性が一変。宗教音楽的な要素と伝統的な(?)ブラックメタルサウンドを融合させるという大胆な試みにチャレンジします。#1「First Prayer」からしていきなり宗教音楽的で荘厳な調べが響きわたり度肝を抜かされます。ただ闇雲にガナリ立てながら疾走するブラックメタルとは完全に一線を画しています。

随所にブラックメタル本来のプリミティブな魅力を十分にふりまきながらも、楽曲のレベルは実にハイクオリティー。この一見矛盾する要素をいとも容易く両立させてしまうあたりに、底知れぬ実力を感じさせます。アルバム全体の構造は前半が絶望感いっぱいのデス声でゴリゴリと押しまくりますが、後半からは中世教会音楽を思わせる静逸で安寧の世界へと移行します。まるでジキルとハイド氏的な緩急のつけ方も、見事のひと言。したがって70分以上にも及ぶ大作ながら僅かながらも飽きさせることはありません。もちろん、かなり体力を消耗することは確かですが。


●Musician
Deathspell Omega

●Numbers
1.   First Prayer
2.   Sola Fide I
3.   Sola Fide II
4.   Second Prayer
5.   Blessed Are the Dead Whiche Dye in the Lorde
6.   Hetoimasi
7.   Third Prayer
8.   Si Monumentum Requires,Circumspice
9.   Odium Nostrum
10.  Jubilate Deo (O Be Joyful in the Lord)
11.  Carnal Malefactor
12.  Drink the Devil's Blood
13.  Malign Paradigm

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2013年3月 2日 (土)

Michal Urbaniakの傑作「FusionⅢ」を入手

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Musician●Michal Urbaniak(violin,violin-syn)
Title●FusionⅢ(1975年)
■Amazonより購入


ポーランド出身のジャズヴァイリン奏者Michal Urbaniak(ミハウ・ウルバニャク)が1975年にリリースしたジャズロックの傑作です。「Fusion」名義では3作目になります。Wlodek Gulgowski(keyboards)は不動ですが、リズム隊などはメンバーを一新し、初めてアメリカのミュージシャンと共演しています。Urszula Dudziak(vocal,percussions,synthesizers)、John Abercrombie(guitar)、Wlodek Gulgowski(piano,synthesizers,organ)、Anthony Jackson(bass)、Steve Gadd(drums)、Larry Coryell(guitar)、Joe Caro(guitar)、Gerald Brown(drums)、Bernard Kafka(vocal)という豪華メンバーです。Anthony JacksonとSteve Gaddを確保し、ギターに当時の売れっ子John AbercrombieとLarry Coryellの2人を配しているあたりに不退転の決意が感じられますね。この盤はAbercrombie目当てでアナログ盤を所有していましたが、最近になってCD化されていたことに気がつきました。いい世の中になったものです。

サウンドはというとこれまた典型的な70年代型ジャズロックなのですが、たぶんにマハヴィシュヌ・オーケストラを意識しているように思えます。ただ時折Urszula Dudziakによるファルセットヴォイスが効果的に使われるあたりが非常に特徴的で独自の雰囲気を醸し出しています。とにかく全曲ともド迫力のサウンドには圧倒されます。

お目当ての2人ギタリストですが、John Abercrombieはほぼ全曲に参加しています。時期的にすでにECM所属だったはずですが、ディストーションが激しくかかったロックタッチのギターに圧倒されます。強力リズム隊も圧巻ですね。ECMの「縛り」でなかなかできないことを、ゲスト参加を口実にやりたい放題という感じです。もう1人のギタリストLarry Coryellは#6「Bloody Kishka」1曲のみに参加しています。Coryell自身はイレヴンス・ハウスの頃でしょうか。これまた強烈にディストーションがきいた凄まじい早弾きを披露しています。Larry Coryell自身の意識のなかにもMcLaughlinの存在があったはずで、いつも以上の張り切りようです。気合いが入りまくったギターソロはCoryellファンならずとも必聴です。

ちなみに、Urszula Dudziakのリーダー作でAbercrombieやMarcus Millerらが参加した「Future Talk」も待望のCD化のようで、これまた購入しないといけませんね。

●Musicians
Michal Urbaniak / ioln,violn-synthesizer
Urszula Dudziak / vocal,percussions,synthesizers
John Abercrombie / guitar
Wlodek Gulgowski / el-piano,synthesizers,organ
Anthony Jackson / bass
Steve Gadd / drums
Larry Coryell / guitar on Bloody Kishka
Joe Caro / guitar on
Gerald Brown / drums
Bernard Kafka / vocal on Stretch

●Numbers
1.  Chinatown
2.  Kuyaviak Goes Funky
3.  Roksana
4.  Crazy Kid
5.  Prehistoric Bird
6.  Bloody Kishka
7.  Cameo
8.  Stretch
9.  Metroliner
10. Chinatown (Part II)

R0012197



2013年3月 1日 (金)

プログレッシヴメタルバンド「五人一首」1st

R0012206
Musician●五人一首
Title●五人一首(2000年)
■Amazonより購入


カルト的な人気を誇るプログレッシヴメタルバンド「五人一首」による1stです。1999年リリース。五人一首というバンド名の由来は5人組のバンドだからなのかよくわかりませんが、プログレとデスメタルを融合させた異色のサウンドが大変ユニークなバンドです。

ギター&鍵盤楽器&ボーカル担当でバンドのフロントマン(ウーマン)である松岡あの字(松岡明子)が良くも悪くもバンドのキャラを形成しているのですが、のっけからがなり立てるデス声はかなりの衝撃度です。デス声に免疫力のない人にとってはマイナスポイントなのですが、適度にクリーンヴォイスを混ぜながら展開されているので、猟奇的でオドロオドロシさ一辺倒というわけでもないのです。曲自体はシンフォ系プログレの要素を適度に織り交ぜながら、メタル特有の疾走感を武器に突き進むというパワータイプ。時折、和風の旋律も混ざってきます。要は音楽的にはごった煮なのですが、その配合というかバランスが絶妙過ぎるのです。その意味では「人間椅子」に類似する部分も多々感じられますが、このバンドの凄いところはメンバー全員が圧倒的なテクニシャンであるという点。一糸乱れぬテクニックの応酬と優れた構成力にはただただ驚かされます。

この盤は海外からも注目されたようで、2nd「内視鏡世界」リリースにあたっては海外版元からも引き合いがあったとか。国産のプログレ&メタルというと、どうもマイナーで海外バンドと比べても1枚落ちるのではという偏見(悲しいかな先入観をもってしまう人は多いものなのです)などは、いっぺんに吹き飛んでしまうこと請け合いです。どうもリマスター盤には#2「経文刻印身体」のデモ音源がボーナストラックとしてついてくるようです。

●Musicians
百田真史 / piano,synthesizes
松岡あの字 / guitar,vocal
原島淳一 / drums
藤代竹哉 / guitar
久木元成仁 / bass

●Numbers
1.  狂骨の夢
2.  経文刻印身体
3.  二人遊び
4.  月と半魚人
5.  楼の主

R0012207


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