プログレッシヴメタルバンド「五人一首」1st
Musician●五人一首
Title●五人一首(2000年)
■Amazonより購入
カルト的な人気を誇るプログレッシヴメタルバンド「五人一首」による1stです。1999年リリース。五人一首というバンド名の由来は5人組のバンドだからなのかよくわかりませんが、プログレとデスメタルを融合させた異色のサウンドが大変ユニークなバンドです。
ギター&鍵盤楽器&ボーカル担当でバンドのフロントマン(ウーマン)である松岡あの字(松岡明子)が良くも悪くもバンドのキャラを形成しているのですが、のっけからがなり立てるデス声はかなりの衝撃度です。デス声に免疫力のない人にとってはマイナスポイントなのですが、適度にクリーンヴォイスを混ぜながら展開されているので、猟奇的でオドロオドロシさ一辺倒というわけでもないのです。曲自体はシンフォ系プログレの要素を適度に織り交ぜながら、メタル特有の疾走感を武器に突き進むというパワータイプ。時折、和風の旋律も混ざってきます。要は音楽的にはごった煮なのですが、その配合というかバランスが絶妙過ぎるのです。その意味では「人間椅子」に類似する部分も多々感じられますが、このバンドの凄いところはメンバー全員が圧倒的なテクニシャンであるという点。一糸乱れぬテクニックの応酬と優れた構成力にはただただ驚かされます。
この盤は海外からも注目されたようで、2nd「内視鏡世界」リリースにあたっては海外版元からも引き合いがあったとか。国産のプログレ&メタルというと、どうもマイナーで海外バンドと比べても1枚落ちるのではという偏見(悲しいかな先入観をもってしまう人は多いものなのです)などは、いっぺんに吹き飛んでしまうこと請け合いです。どうもリマスター盤には#2「経文刻印身体」のデモ音源がボーナストラックとしてついてくるようです。
●Musicians
百田真史 / piano,synthesizes
松岡あの字 / guitar,vocal
原島淳一 / drums
藤代竹哉 / guitar
久木元成仁 / bass
●Numbers
1. 狂骨の夢
2. 経文刻印身体
3. 二人遊び
4. 月と半魚人
5. 楼の主
« 風変わりなフランス出身のジャズロックバンド「FUGU」の「Harmonia Maudit」 | トップページ | Michal Urbaniakの傑作「FusionⅢ」を入手 »
「メタル」カテゴリの記事
- Anneke Van Giersbergen / Everthing Is Changing(2011年)(2016.09.03)
- Meshuggah / Contradictions Collapse-Reloaded(1991年)(2016.07.09)
- Electrocution250 / Electric Cartoon Music From Hell(2001年)(2016.06.26)
- Nile / At The Gate Of Sethu(2012年)(2016.06.11)
- Behemoth / The Satanist(2014年)(2016.05.04)
この記事へのコメントは終了しました。
« 風変わりなフランス出身のジャズロックバンド「FUGU」の「Harmonia Maudit」 | トップページ | Michal Urbaniakの傑作「FusionⅢ」を入手 »
コメント