Rainbowの「On Stage」リマスター&デラックスエディションを聴く
Musician●Rainbow
Title●On Stage:Deluxe Edition(1976年)
■Amazonより購入
このところ大物ミュージシャンの再発モノとかボックスセットが続々と登場してきて嬉しいかぎりなのですが、ターゲットとなっているのは言うまでもなく私を含めた中高年であることには間違いありません。若い頃に慣れ親しんだ音源をまた違った趣で聴く楽しみは筆舌に尽くしがたいのですが、冷静に考えてみると本当は若い世代に引き継いでいくべきではないかと思うわけです。優れたモノは時代や世代を越えるわけですから。中高年世代が独占的に「懐かしいね♪」などと言っていては、それは懐メロの世界ですよね。そうなってしまっては根絶やし状態です。だからこそのネットやブログであり、こうやって小さい声でもかまわないから発信していくことに僅かでも価値を見い出していければと思うのです。
などとつらつら考えていると、Rainbowの名盤「On Stage」がリマスター化のうえ、未発表ライブ音源を追加したデラックスエディションとして発売されていることに気がつきました。去年の11月に発売されているので熱心なファンにとっては何をいまさら状態ですが、少年期にそれこそすり切れるまで聴いた身としては購入せざるを得ないですね。
到着したブツは2CD仕様になっていて[CD 1]がオリジナルソース、[CD 2]が今回の目玉的な「1976年12月9日の大阪公演」のライブ音源になります。[CD 1]はリマスター処理されているとかで、確かにオリジナル音源では後ろに引っ込んでいた鍵盤とベースが前に出てきてバランスが良くなっています。ただ、相変わらずTony Careyの鍵盤は肌に合いませんね。クリアになった分だけ、余計にアラが目立ってしまっています。
さて肝心の[CD 2]ですがライナーには「1976年12月9日の大阪公演」と明記されていますが、世界中の熱心なファンが熱心に研究、解明したところ、どうやら「1976年12月16日、東京夜の部」の音源になるようです。そういえばRonnie James DioがMC中に「Fujiyama」がどうのと喋っていますね。さらに言えば、オリジナル音源である[CD 1]は「Still I'm Sad」は日本公演のライブ音源であるとされてきましたが、実際は日本を含めたドイツ公演などでのベストテイクを集めて編集されたものであるそうです。と、書いてしまうと若い頃に描いた妄想が脆くも崩れ去ってしまいますが、それを差し置いても、[CD 2]でのプレイはオリジナル音源と比べても遜色ないどころか、ライブならではの臨場感では上回っているのではと思います。とにかく音が「近い」です。凄まじい迫力です。数多出回っている「デラックス盤」の中では質の面では極上に近い出来ではないかと思います。とかく「手抜きプレイ」が目立つBlackmoreですが、ここでは実に真摯に弾きまくっていますよ♪
●Musicians
Ritchie Blackmore / guitar
Ronnie James Dio / vocal
Cozy Powell / drums
Tony Carey / keyboards
Jimmy Bain / bass
●Numbers
[CD 1] Original Album
1. Over The Raibow
2. Kill The King
3. Man On The Silver Mountain / Blues / Starstruck
4. Catch The Rainbow
5. Mistreated
6. Sixteenth Century Greensleeves
7. Still I'm Sad
[CD 2] Live at Osaka 9th December 1976
1. Kill The King
2. Mistreated
3. Sixteenth Century Greensleeves
4. Catch The Rainbow
5. Medley:Man On The Silver Mountain / Blues / Starstruck
6. Do You Close Your Eyes
« ハードコアなギターインストアルバム!Cyril Achard「Violencia」 | トップページ | 謎の日系人ギタリストMiles Okazakiの「Generations」 »
「ロック」カテゴリの記事
- The Beatles / Live at the Hollywood Bowl(1964年&1965年)(2016.09.17)
- David Bowie / ★(2016年)(2016.03.01)
- Deep Purple / Live In Osaka(1973年)(2016.02.27)
- THE BEATLES / 1(2015年)(2015.11.15)
- RCサクセション / Rhapsody(1980年)(2015.08.22)
« ハードコアなギターインストアルバム!Cyril Achard「Violencia」 | トップページ | 謎の日系人ギタリストMiles Okazakiの「Generations」 »
コメント