正統派ジャズロックKenny Wheeler Quintet「1976」
Musician●Kenny Wheeler(Flugelhorn,trumpet)
Title●1976(1976年)
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カナダ・トロント出身でイギリスを拠点に活躍するフリューゲルホルンの名手Kenny Wheeler(ケニー・ホイーラー)がECM以外でレコーディングした「1976」です。文字通り1976年リリース。参加メンバーはArt Ellefson(sax)、Gary Whilliamson(piano)、Dave Young(bass)、Marty Morell(drums)。
ECMでの印象は牧歌的というか清涼感を売りにしていたKenny Wheelerですが、この作品では実に攻撃的なサウンドを聴かせてくれています。中身はというと典型的な70年代型ジャズロック。ややエフェクトがかかり籠もり気味の独特なフリューゲルホルンが縦横無尽に飛び交います。ちょうどチャールズ・ブロンソンが出演した「Death Wishシリーズ」のBGMに近い感じといったらニュアンスが伝わりやすいかもしれせん(余談ですが、「Death Wishシリーズ」ではハービー・ハンコック、ジミー・ペイジ、テリー・プルメリなどが音楽を担当していました)。Gary Whilliamsonが奏でるエレピも実にナイスです。リズム隊もなかなか格好いいです。よく耳を傾けてみると、#1「Hi-Yo」や#2「Slofa」などのフレーズは、同時期にリリースされたECMでの最高傑作「Gnu High」(1975年)とだぶっているんですよね。「Gnu High」はキース・ジャレットの存在もかなり大きいのですが、レーベルが違うとこうも変わってしまうのですね。この盤はなぜか希少のようで今となっては入手困難です。見つけたら即、入手をお勧めします。
●Musicians
Kenny Wheeler / flugelhorn,trumpet
Art Ellefson / sax
Gary Whilliamson / electric piano
Dave Young / bass
Marty Morell / drums
●Numbers
1. Hi-Yo
2. Slofa
3. Quiso
4. Blues News
5. Kitts
6. H.S.
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