Cyril Achardが在籍。シンフォ系プログバンド「Arrakeen」の2nd「Mosaique」
Musician●Arrakeen
Title●Mosaique(1992年)
■Amazon USAより購入
フランス出身のテクニカル系ギタリストCyril Achard(シリル・エイチャード、アシャール)が在籍した5人編成シンフォ系プログレバンド「Arrakeen」(アラケーン)の2ndです。1992年リリース。Cyril Achardが残しているオフィシャル音源としてはこの盤が一番古いのではないかと思われます。Arrakeenというバンドはお初にお耳にかかるのですが、どうやら「Marillionフォロワー」、つまり「PUMP系」と呼ばれる一派のようです。つまりは音の傾向としては荘厳かつメロディアスという感じでしょうか。1st「Patchwork」は自主制作盤として作られたようですが、初代ギタリストが脱退してしまい、そこで2代目ギタリストとして白羽の矢が立ったのが我らがCyril Achard。この盤ではすでに実力派ギタリストとしての片鱗を見せています。
全体の曲調としてはシンフォ系ハードプログレという趣ですが、「Maiko」という女性ボーカルが個人的には実に好み。フィメール系ゴシックメタルにおける女性ボーカルにも通じる、可憐さとどことなくもの憂げなエンジェリックヴォイスが何とも魅力的です。しかもフランス語だし。これでデス声が入ってくれば、完全にゴシックメタルになってしまいますね。実際、このMaikoと鍵盤楽器担当のEric Bonnardelの2人でほとんどの楽曲を作っているようです。ただ、全体を通して聴くと何となくメリハリに欠けるのも確か。つまりは1曲、1曲の「チカラ」が弱いため、全体を通して強く訴えかけてくる印象が薄いのです。ここら辺が「B級扱い」されてしまう一因なのかもしれません。
この盤は全世界的に品薄のようで、どうしても入手したい盤があるときに利用する「Gemm.com」では何と145ドル、幻の1st「Patchwork」に至っては200ドル超えというプレミアが付いています。私は幸運にもAmazon USA経由で比較的安価で入手することができました。このアルバムがリリースされた後、Cyril Achardは独立して「Cyril Achard's Morbid Feeling」を結成します
●Musicians
Maiko / vocal
Eric Bonnardel / keybords
Cyril Achard / guitar
Gauther Mejanel / drums
Yves Darteyron / bass
●Numbers
1. Un Nouveau Monde
2. Le Xi Commandement
3. L'Enfant Des Pluies
4. Sizygie...
5. Mosaique
6. Celebration
7. White Moon Dreamer
8. Rages
« 70年代フュージョン「Tarika Blue」のカップリング盤 | トップページ | Misa Micevskiを聴き直す »
「プログレ」カテゴリの記事
- 【追悼】巨星墜つ John Wetton亡くなる(2017.01.31)
- King Crimson / Radical Action (to Unseat The Hold of Monkey Mind)(2016年)(2016.10.16)
- Pageant / 奈落の舞踏会(1994年)(2016.06.19)
- Coda / Sounds of Passion(1986年)(2016.05.29)
- King Crimson / Live In Toronto(2016年)(2016.04.10)
« 70年代フュージョン「Tarika Blue」のカップリング盤 | トップページ | Misa Micevskiを聴き直す »
コメント