Rebekka Bakken / Daily Mirror(2000年)
Musician●Rebekka Bakken(vocal)
Title●Daily Mirror(2000年)
■Amazon USAより購入
新年明けましておめでとうございます。
と言いつつ、相変わらず時節とは一切無縁の当欄ですが、
今年もよろしくお願いいたします。
年明け第1弾は珍しく女性ボーカルものから。
Rebekka Bakken(レベッカ・バッケン)はノルウェー出身で現在はアメリカで活動しているシンガーです。2000年リリース。参加メンバーが凄いです。Wolfgang Muthpiel(guitar)、Chris Cheek(sax)、Scott Colley(bass)、Brian Blade(drums)という面子です。迂闊にも最近まで知らなかったのですが、Rebekka BakkenはWolfgang Muthpielと一時期、婚姻関係にあったそうで(その後、離婚)、このアルバムはまさに夫唱婦随の音源ということですね(微妙に意味は違いますが)。Wolfgang Muthpielはオーストリア出身のコンテンポラリー系ギタリストです。年齢的には50歳手前の中堅ですが、若いころの音源を聴くと結構尖がっていて、やや変態系に属するプレイヤーです。Gary Burtonのバンドに在籍したこともあったかと思います。リリースはMuthpielが代表を務める「Material Records」から。
北欧出身の女性シンガーというと勝手なイメージとして、フィーメール系ゴシックメタル的な雰囲気を感じてしまうのですが、Rebekka Bakkenはどちらかと言えば素朴な声の持ち主で、アメリカのカントリーミュージックにも通じる匂いを感じさせます。ややハスキーな声質がさらにそう思わせるのでしょう。夫婦蜜月時代の録音ということもあって、ここで聴かれる2人のコンビネーションは抜群。伸びやかなRebekka Bakkenの歌声の魅力を最大限に活かすためにバックも優しくソフトな感じで盛り立てています。Muthpielも持ち前の一つである「変態性」を一切封印しています。この人って、こんな優しいフレーズが弾けるんだ!と吃驚するぐらいの豹変ぶりです。バックを務める名手、Scott ColleyとBrian Bladeについては説明不要でしょう。喩えとしてはちょっと違うかもしれませんが、若いころのジョニ・ミッチェルとパット・メセニー&ジャコ・パストリアスの音源を思い出しました。この音源をリミックスした「Reflected」も出ています。
"
●Musicians
Rebekka Bakken / vocal
Wolfgang Muthpiel / guitar
Chris Cheek / sax
Scott Colley / bass
Brian Blade / drums
●Numbers
1. It's OK
2. Emotions On A Lazy Day
3. Nowhere
4. Wonders
5. Day After Day
6. Smack Of Dogskin
7. Angela
8. Drawing Lines
9. Sister
10. Jesus Song
11. Love Of Another
« Larry Coryell & The Eleventh House「At Montreux」がリイシュー | トップページ | アラビック系変態メタル「Nile」の5th「Ithyphallic」 »
「ジャズ・フュージョン」カテゴリの記事
- Tree / Love & Logic(1999年)(2016.09.18)
- Billy Childs / I've Known Rivers(1995年)(2016.09.04)
- Gust William Tsilis / Heritage(1992年)(2016.08.11)
- Huong Thanh / Fragile Beauty(2007年)(2016.07.17)
- Gary Willis / Bent(1998年)(2016.05.21)
« Larry Coryell & The Eleventh House「At Montreux」がリイシュー | トップページ | アラビック系変態メタル「Nile」の5th「Ithyphallic」 »
コメント