日本を代表するプログレバンド「Pageant」1st「螺鈿幻想」
Musician●Pageant
Title●螺鈿幻想(1986年)
■ディスクユニオンで購入
関西を中心に活動していた日本を代表するプログレバンド「Pageant」(ページェント)による記念すべき1st「螺鈿幻想」(らでんげんそう)です。1986年リリース。バンドは90年代に入って解散してしまったのでいまとなっては彼らの生の姿に触れることはかないませんが、強烈な個性と独自の音楽観は他のバンドにはないオリジナリティーにあふれていて、間違いなく80年代を代表する存在だったと思います。メンバーは中嶋一晃(guitar,vocal)、永井博子(vocal,keyboards)、宮武“シリウス”和広(flute,guitar)、長嶋伸行(bass)、引頭英明(drums)。
このバンドは創設者でありリーダーである中嶋一晃を中心に語られることが多いようですが、個人的にはボーカル兼鍵盤楽器奏者の永井博子(後に大木理紗さんと改名)の卓越した歌唱力に惹かれながら聴いています。一言で言ってしまえば「変幻自在のボーカル」ということなのですが、時には童女のように、時には天使のように、特にはアマゾネス(死語ですね…)のように思わせる歌唱力にはただただ驚かされます。曲調はひたすらダークでどこか怪奇的であり、それでいて大正ロマンを思わせる嘆美的な要素を感じさせます。一般的な嗜好とはほど遠い音楽であることは間違いありませんが、「日本のプログレなんて」と思われている方。ぜひ、聴いてみてください。認識ががらりと変わるはずです。
唯一、「セルロイドの空」で中嶋さんがボーカルをとっていますが、声質が「美狂乱」の須磨さんにどこか似ています。決して下手というわけではないのですが、できればボーカルは永井一本で通してほしかったなぁというのが偽らざる感想です。
●Musicians
中嶋一晃 / guitar,vocal
永井博子 / vocal,keyboards
宮武“シリウス”和広 / flute,guitar
長嶋伸行 / bass
引頭英明 / drums
●Numbers
1. 螺鈿幻想
2. ヴェクサシオン
3. 木霊(こだま)
4. 人形地獄
5. 夜笑う
6. セルロイドの空
7. エピローグ
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