Adam Rogersの初リーダー作「Art Of The Invisible」
Musician●Adam Rogers(guitar)
Title●Art Of The Invisible(2001年)
■ディスクユニオンで購入
いまや「ブルックリン派」の重鎮となった感がするコンテンポラリー系ギタリストAdam Rogers(アダム・ロジャース)がCriss Cross移籍後にリリースした初リーダー作です。2001年12月、ブルックリンで録音されています。メンバーはEdward Simon(piano)、Scott Colley(bass)、Clarence Penn(drums)。Scott Colleyはジャズロックユニット「Lost Tribe」時代からの盟友ですね。
Criss Crossというと必ずと言っていいほどスタンダードのカバー曲が入ってくるのですが、Jerome Kern作#1「Long Ago And Far Away」以外はすべてがRogersオリジナル曲というのが異例と異例です。それだけ、Rogersの作曲能力が評価されているということなのでしょう。音の傾向としては典型的なコンテンポラリー系ギターですが、いわゆる「ブルックリン派」に共通する独特の浮遊感と音と音の隙間を這い回るヌエのようなギターソロはすでに完成の域に達しています。一聴すると決して派手ではないのですが、聴き込んでいくたびに新しい発見を得ることができます。それにしても派手なプレイで鳴らした「Lost Tribe」時代のRogersを知る人間にとっては、驚くべき転身であることは確かです。
個人的にはTerri Lyne CarringtonがACTからリリースしたリーダー作「Structure」でも客演した#3「The Invisible」がお勧めです。とてつもない高密度のギターソロをこれまた凄まじいスピードで軽やかに弾きこなすテクニックには唖然呆然です。ピアノのEdward Simonの好サポートも光り輝いています。
●Musicians
Adam Rogers / guitar
Edward Simon / piano
Scott Colley / bass
Clarence Penn / drums
●Numbers
1. Long Ago And Far Away
2. Absalom
3. Bobo
4. The Aleph
5. The Invisible
6. Cathedral
7. Book Of Sand
8. In Broad Daylight
9. The Unvanquished
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