Dannny Gottlieb「Aquamarine」に豪華ゲストが参加
Musician●Danny Gottlieb(drums)
Title●Aquamarine(1987年)
■ディスクユニオンで購入
Pat MethenyやNguyen Leらとの共演で知られる売れっ子ドラマーDanny Gottlieb(ダニー・ゴットリーブ)によるリーダー作です。1987年リリース。その幅広いキャリアもあってゲストミュージシャンがやたらと豪華絢爛です。ギタリスト目線であげていきますと、John Abercrombie、Joe Satriani、Jeff Mironov、Steve Khan、John McLaughlinというビックネームが綺羅星のごとくずらり。ほかにもMark Egan(bass)やBill Evans(sax)などの名前も見かけます。当時のジャズフュージョン界のオールスターが勢ぞろいという塩梅です。
音のほうは結構アクが強い面子が集まったにも関わらず、意外と爽やかな都会派フュージョンサウンドに収まっています。これだけ自己主張が激しいギタリストが集まったにしては意外ですね。下手をするとスルー物件になってしまいそうなので、気を取り直して何回か聴き直してみます。まずはJohn Abercrombieですが最多出演となる計3曲に参加しています。#1「Aquamarine」ではいきなり独特のギターシンセが鳴り響いて結構な存在感を示してくれます。本アルバムのプロデューサーも務めるDoug Hallが手堅いバッキングでサポートしています。Doug Hallは鍵盤楽器もドラムスもこなすマルチプレイヤーのようです。#3「The Aviary」もAbercrombieの幻想的なギターシンセが大変印象的な曲。アコギでのバックアップも素晴らしいの一語です。何度も言いますがAbercrombieはギターシンセを弾かせたもピカイチです。#8「Upon A Time」はAbercrombieの名曲でいろいろな音源で聴くことができますが、ここではGottliebとデュオ。エレキ、アコギ、ギターシンセを操る獅子奮迅の活躍ぶりですが、私が聴いた同曲では最高の出来映えではないかと思います。甘くとろけるギターが何とも言えない魅力を放っています。
さて、もう一人の大物、John McLaughlinは#7「Duet」に参加。凄まじいアコギで始まるこの曲もGottliebとのデュオです。ちょうどシャクティの頃の音源と似ていますね。3分強と短い時間ながらかなりのインパクトを感じさせます。
さらに大御所のSteve Khanは#5「Waterfall」に参加。やたら陽気なサウンドに乗って短い尺ながらKhanのギターがさえ渡ります。やたらとウネウネフレーズを連発していますが、この人ってこんなキャラでしたっけ?
さて、肝心のJoe Satrianiですが1曲のみ#2「Monterey」に参加していますが、クレジットを見ないで彼のギターだと判別できる人はどのくらいいるでしょうか。曲後半になってからなるほどSatrianiらしさが感じられますが、それにしてもわかりづらい。アルバム全体の空気を感じたうえでの抑えたプレイなのだと思われますが、Satrianiファンが聴いたらけっこうな衝撃ではないかと思います。
●Musicians
Danny Gottlieb / drums
John Abercrombie / guitar,guitar-synthesizers on #1,#3,#8
Joe Satriani / guitar on #2
Jeff Mironov / guitar on #4
Steve Khan / guitar on #5
John McLaughlin / guitar on #7
Mark Egan / bass
Bill Evans / sax on #4,#5
Doug Hall / guitar,keyboards,drums
●Numbers
1. Aquamarine.
2. Monterey
3. The Aviary
4. Alaska
5. Waterfall
6. Being
7. Duet
8. Upon A Time
9. Peace Of Mind
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