CLINT HUSTON / WATERSHIP DOWN(1978年)
Musician●Clint Huston(bass)
Title●Watership Down(1978年)
■ディスクユニオンで購入
1970年から80年代にかけて多くのセッション活動を行ってきたベテランベース奏者Clint Huston(クリント・ヒューストン)による初リーダー作です。1978年2月13日、14日、NYCで録音されています。参加メンバーはJohn Abercrombie(guitar)、Joanne Brackeen(piano)、Onaje Allan Gumbs(piano,Mini-moog)、Al Foster(drums)という面々。AbercrombieとFosterはECMからの出向という形だったのでしょうか。このアルバム、長らくCD化が待たれていたのですが、数年前に復刻しました。迂闊にもClint Hustonの存在をよく知らなかったのですが、日野皓正のヒップ・シーガルに参加して、来日経験もあるそうです。プレイスタイルとしてはオーソドックスなタイプです。
そもそもこの盤はAbercrombie目当てで購入したのですが、意外にも(?)気に入ってしまい、たびたび取り出しては聴いています。典型的な70年代の新感覚派ジャズなのですが、ECMよりはかなりジャズ寄りなサウンドです。黒人2名が構成するリズム隊が生み出すウネるような流れに乗って、Abercrombieが実に気持ちよさそうにハードバップを奏でています。非ECM盤に参加したときのAbercromieは時折こんなプレイを聴かせるのですが、ここでもアイヒャー氏からの呪縛から解き放たれて実に瑞々しい音色を生み出しています。特に#4「Sparrow」でのリリカルなギターソロは絶品です。ちなみにこの曲のクレジットはマーク・コーエン。ポップ歌手と同名だったことで後にマーク・コープランドと改名し、サックス奏者からピアノ奏者へと転向。Abercrombieとの共演作を何枚か残しています。
●Musicians
Clint Huston / bass
John Abercrombie / guitar
Joanne Brackeen / piano
Onaje Allan Gumbs / piano,mini-moog
Al Foster / drums
●Numbers
1. Lifetrip
2. Watership Down
3. Escape Velocity
4. Sparrow
5. Aftermoon Moods
6. Con Alma
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発売時のタイトルが違っているのも珍しいですね。ちゃんとタイトルの字がそれぞれに書かれていて。それはともかく、私はどちらかというとジョアン・ブラッキーン側からの購入なのですが、幸い国内盤だったのでライナーがあって、ライナーを書いている人がピアノ奏者を各曲、おそらく~だと思う、と書いてあって、それを参考にしました。ジョン・アバークロンビーももちろん、購入動機になりました。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2015年10月15日 (木) 12時44分
910さん、コメント&TBありがとうございます。
確かに詳細なクレジットがないので、どちらが弾いているかわかりませんでしたね。個人的には70年代後半から80年代前半にかけてのジョン・アバークロンビーが好きだったこともあり、客演作を探していたところ、この盤を見つけました。
しかし、どんな理由でタイトルが変わってしまったのしょうね。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2015年10月15日 (木) 13時17分