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2012年10月

2012年10月28日 (日)

スコヘン&デニチェン&バーリンの最強ユニット「HBC」1st

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Musician●Scott Henderson(guitar),Dennis Chambers(drums),Jeff Berlin(bass)
Title●HBC(2012年)
■Amazonより購入


御大McLaughlinが渾身の最高傑作をぶっ放したと思ったら、今度はScott Hendersonが最強トリオをひっ下げて新譜をリリースしてきました。メンバーはDennis Chambers(drums),Jeff Berlin(bass)という今さら説明不要の最強メンバーです。例によってTone Center Recordsから2012年リリース。

意外だったのがこの3人が同時に相まみえるのが今回初めてということ。HendersonとBerlinはPassportレコード時代にお互いのアルバムに相互参加したり「The Players」というスーパーユニットでも活動していましたから旧知の仲ですが、デニチェンが絡んでこなかったというのも不思議といえば不思議です。どうやら数年前にこの3人が組んで来日公演を果たしたそうですが迂闊にも知りませんでした。ともあれ面子だけで即買いの物件であることには違いません。ミックス&マスター作業はTribal Tech時代からの盟友Scott Kinseyが担当しています。

さて、全8曲中、自らがペンをとったのは2曲(#7「Wayward Son of Devil Boy」がHenderson、Berlin、Chambers、#8「Threedom」がBerlin)でほかはHerbie Hancock、Wayne Shorter、Joe Zawinul、Billy Cobhamといったジャズフュージョン界の巨匠たちの楽曲をカバーしたもの。何だよ、オリジナル中心ではないのかよと言うなかれ。圧倒的な演奏の前にただただ唖然とするばかりです。数々の名曲に新たな息吹が吹き込まれ、新たな解釈のもとに見事に生まれ変わった姿を見せています。最強リズム隊をバックにHendersonのギターが天衣無縫に暴れまくっています。音楽的にはやはりHendersonはWayne Shorter&Joe Zawinulが基本ラインなのだなと再認識した次第です。次回、同じメンバーで新譜を出すならば、やはりオリジナル曲を聴いてみたいですね。

ところで日本盤には「ミソ・ハラミ」という曲がボーナストラックとしてつく模様です。


●Musicians
Scott Henderson / guitar
Jeff Berlin / bass
Dennis Chambers / drums

●Numbers
1.  Actual Proof
2.  Mysterious Traveller
3.  Footprints
4.  D Flat Waltz
5.  The Orphan
6.  Sightseeing
7.  Wayward Son of Devil Boy
8.  Threedom
9.  Stratus

R0011956



2012年10月27日 (土)

JOHN McLAUGHLIN / NOW HERE THIS(2012年)

R0011953
Musician●John McLaughlin(guitar)
Title●Now Here This(2012年)
■Amazonより購入


70歳を迎えても今なお第一線で活躍を続けるJohn McLaughlin(ジョン・マクラフリン)率いる「4th Dimention」による2年ぶりの新譜が出たので早速入手してみました。このユニットとしては「To The One」以来ということになりますね。例によってAbstract Logixからリリースされています。参加メンバーはGary Husband(piano,synthesizers,drums)、Etienne M'Bappe(bass)、Ranjit Barot(drums)という面子です。Etienne M'Bappeはカメルーン出身でジョー・ザヴィヌルの「ザヴィヌル・シンジケート」で活躍したベース奏者。Ranjit Barotはインド出身のミュージシャンで御大の最近のお気に入りドラム奏者です。

そもそも「4th Dimention」はアルバム「Industrial Zen」制作から派生して生まれたユニットですが、アルバムを出すごとに進化しているから凄いことです。基本的には「To The One」の延長線上にあるハードフュージョンという作風には変わりませんが、何よりもリズム隊が素晴らしいの一語。おそらくMcLaughlin御大が組んだリズム隊の中でも最強ではないでしょうか。リリース前に御大自らが「私のこれまでの作品のなかの頂点だ」と豪語しただけの出来映えにあります。とにかく躍動し続けるリズム隊、70歳を迎えても一向に衰えを知らない御大が繰り出す弾丸フレーズ。どれをとっても素晴らしいの一語です。早くも今年度ハードフュージョンの最高傑作と断言いたします。

●Musicians
John McLaughlin / guitar,guitar synth
Gary Husband / piano,synthesizers,drums
Etienne M'Bappe / bass
Ranjit Barot / drums

●Numbers
1.  Trancefusion
2.  Riff Raff
3.  Echoes From Then
4.  Wonderfall
5.  Call & Answer
6.  Not Here Not There
7.  Guitar Love
8.  Take It Or Leave It

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2012年10月26日 (金)

テクニカル系ギタリストの競演「Guitar on the Edge」シリーズ

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Musicians●Various Musicians
Title●Guitar on the Edge 3
■Amazonより購入


テクニカル系ギタリストの殿堂「シュラプネル・レコード」とその兄弟レーベル「レガート・レコード」と言えばマニア筋が喜びそうなギタリストの宝庫。そんなシュラプネル・レコードが送るオニムバス形式のアルバムです。要は所属ギタリストたちによる音源を寄せ集めたものです。1992年から1994年にかけて計5作がリリースされました。気になるのは5作とも「Vol.1」と銘打ってある点です。おそらくは「Vol.2」も予定したのだと思われますが、はたして「Vol.2」がリリースされたかどうかは不明です。

多くは個別の作品でも聴くことができますが、デモテープをそのまま収録した音源や別アレンジのテイクも収められ、ほかでは聴けない貴重な音源の宝庫です。当然のように世界的に品薄の状態で、マニア筋の間で高価な値段でトレードされているようです。

参加ミュージシャンは以下の通り。ご参考までに、このCDでしか聴けない音源については「*」を付けてあります。

Brett Garsed & T.J.Helmerich
Rob Johnson*
David Marton
Greg Howe*
Dana Rasch*
Burt Teague & Word of Mouth
The Jon Finn Group
Shane Theriot
Ron Thal*
John Onder
Mat Gurman
Craig Erickson*
Tommy Lamey
The Michael Gregory Band
The Dave Tronzo Trio
Milan Polak*

Garsed & Helmerichをどうぞ♪


R0011923


2012年10月21日 (日)

テキサス出身Andy Timmonsの会心ソロ「Spoken and the Unspoken」

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Musician●Andy Timmons(guitar,vocal)
Title●Spoken and the Unspoken(1999年)
■ディスクユニオンで購入


久々に超絶系ギタリストのご紹介を。元「Dnnger Danger」のギタリストAndy Timmons(アンディ・ティモンズ)がソロ活動をはじめておそらく3作目にあたる「Spoken and the Unspoken」です。1999年リリース。日本での知名度が相変わらずあまり高くないようですが、昨年の来日公演は好評を博したようですね。Simon Philippsとの共演でも知られていますが、このアルバムでも2曲参加しています。

Andy Timmonsといえばビートルズマニアとしても知られていますが、ソロ2作目までは何となくそれを押し隠していた節が感じられました。そんな音楽的な嗜好を心おきなくサラケはじめたのがこの作品です。超絶技巧の持ち主ながら決してそれ一辺倒に終わらないティモンズのプレイはここでも健在です。オープニング#1「All Is Forgiven」と#2「Happening '68」はジョージ・ハリスン作「Taxman」をモチーフにしたユニークな作品です。「All Is Forgiven」のギターソロはまさに「Taxman」そのもの。「Happening '68」では「Taxman」のイントロで始まるというユニークな構成です。ここでもビートルズ愛がビンビンと伝わってきます。完全にビートルズのアルバム「Sgt.Pepper's」を意識していますね。

最大の聴きどころはラストの#11「Cry For You」でしょう。この曲のみがライブ仕様になっています。曲自体はアルバム「Ear X Tacy 2」が初出ですが、タイトル通りまさに泣き叫ぶソロはまさに絶品!最近ではこれだけ堂々と泣きのフレーズを弾きこなす人は希少価値があるのではないでしょうか。この曲を聴くためだけにこの作品を購入してもお釣りが戻ってくるほどです。

ちなみにTimmonsサイト限定で販売しているDVD作品「Official Live Bootleg」では「動くTimmons」がこの曲を弾いています。リージョンフリーで国産のDVDプレイヤーでも再生できます。興味ある方はぜひご覧になってください。



●Musicians
Andy Timmons / guitar,vocal,bass,drums,percussions
Mitch Marine / drums
Bob Wechsler / loops
Michael Medina / vocal
Mike Daane / bass
Simon Phillips / drums on #5,#11
Jerry Wartts / bass
Jeff Babko / keyboards

●Numbers
1.  All Is Forgiven
2.  Happening '68
3.  The Princess
4.  Nowhere
5.  For God And Country
6.  Don't Bring Me Down
7.  Astral Fishing
8.  Duende
9.  Spoken and the Unspoken
10. Olivia's Song
11. Cry For You

R0011941


2012年10月20日 (土)

Greg Howeのネオクラ路線「Ascend」

R0011944
Musician●Greg Howe(guitar,bass)
Title●Ascend(1998年)
■ディスクユニオンで購入


久々にシュラプネル系ネタ投入です。

テクニカル系ギタリストGreg Howe(グレッグ・ハウ)による1998年の作品です。初期の頃はどちらかといえばテクニカルフュージョン然とした作風だったGreg Howeが一転してダークなネオクラシカル風な作品に挑んだ作品です。Howe本人のコメントでは、クラシック畑の超絶鍵盤奏者Vitalij Kuprij(ヴィタリ・クープリ)との共演作「High Definition」で刺激を受けたので、自分のアルバムでも同じようなことをしたかったとのこと。案の定、Vitalij Kuprijが友情出演しています。ギターとベースはHoweが担当し、ドラムはJon Domanという構成。さらにラスト#8「Full Trottle」ではHoweのお弟子さんであるPrashant Aswaniが右チャンネルでギターを担当しています。アルバムスリーブでちゃっかりPrashant Aswaniの初リーダー作の宣伝をするあたりに師匠愛がほとばしります。

作風としてはとしてはHowe自身の弁のとおりVitalij Kuprij作「High Definition」の延長線上にある徹底したネオクラ路線です。打ち込み的で無機質なベースとドラムをバックに(実際は打ち込みではありませんが)、2人のプレイヤーがやりたい放題暴れまくっています。ただ、ネオクラという枠組みがあると、Howe本来の持ち味である「雄弁なギターソロ」が封印されてしまうのも残念ながら事実。ネオクラが苦手な人にとっては若干厳しい作品かもしれません。事実、久々に聴いてみましたが胃にもたれてしまいました。


●Musicians
Greg Howe / guitar,bass
Prashant Aswani / guitar on #8
Vitalij Kuprij / keyboards
Jon Doman / drums

●Numbers
1.  Unlocked
2.  Tales Told
3.  Garden Of Harmony
4.  Abrupt Terminal
5.  La Villa Strangiato
6.  Maniacal
7.  Her Dance
8.  Full Trottle

R0011945


2012年10月19日 (金)

オランダ出身のDream Theaterフォロワー「Anomaly」

R0011906
Musician●Anomaly
Title●Anomaly(2000年)
■Yahoo!オークションで購入


オランダ出身のプログメタルバンド「Anomaly」による作品です。2000年リリース。迂闊にもこのバンドの存在を知らなかったのですが、どうやら10代後半~20代前半の若者4人(当時)によって構成されているようです。ハーグを拠点において活動しているとか。オランダはご存じのように実はメタル大国で、The Gatheringなどの実力派を多く輩出していますが、こちらはオールインストのプログメタルになります。メンバーはIvar Dijper(keyboards)、Rory Hansen(guitar)、John Aponno(bass)、John-Paul Munoz(drums)。すみません、誰一人存じ上げません。どうやらリーダーは鍵盤のIvar Dijperのようです。

一聴して気がつくのですが完全な「ボーカル抜きDream Theaterフォロワー」。楽曲、曲調、展開から隅の隅まで感心するほどフォロー体制ばっちりです。ボーカル抜きという意味では「Liquid Tension Experiment」にも近いと言えましょう。ということはギターのRory Hansenはジョン・ペトゥルーシに近いということになりますが、若干Allan Holdsworthの要素が入っています。

楽曲はDTフォロワーらしく、複雑極まりなく、お約束の変拍子の嵐。この手のプログメタルが好きな人にとっては相当に楽しめそうです。Rory Hansenのギターも若いのにかなり頑張っています。あえて苦言を呈すと、ベースがやや単調で面白味に欠けること、そしてサウンドプロダクションのせいなのか、音が硬めで奥行きに乏しいので、聴いているうちに疲れてきます。未消化の楽曲もなきにあらず。それを抜きに考えて成長力に期待しましょう、と書きたいところですが、残念ながらどうやら現在は活動停止中だそうです。

この盤は世界的的に品薄のようで、Amazon USAでは中古盤が60ドルというかなりの高値を付けています。興味ある方は粘り強く探索されてみてはいかがでしょう。ちなみに元Cynicのメンバーが結成した同名バンドが存在しますが、もちろん無関係です。

●Musicians
Ivar Dijper / keyboards
Rory Hansen / guitar
John Aponno / bass
John-Paul Munoz / drums

●Numbers
1.  B-Yond 2K
2.  >4TH&X
3.  101101001
4.  XTREME
5.  MT CHAMBER
6.  XS D-NIED
7.  VIR2AL
8.  NONE OF THE ABOVE

R0011907


2012年10月14日 (日)

ジョージ大塚と豪華メンバーとの共演「Maracaibo Cornpone」

R0011186
Musicians●ジョージ大塚(drums)
Title●Maracaibo Cornpone(1978年)
■Tower Recordで購入


日本を代表するジャズドラマー、ジョージ・大塚がリーダー、キーボードに菊地雅章を据えたアルバムです。1978年リリース。ジャック・デジョネットの進言に従いNYCに乗り込んで制作された意欲作で、1978年5月25日、26日、29日の3日間で録音されています。特筆すべきはゲストミュージシャンの豪華さでしょう。John Abercrombie(guitar)、Richard Beirach(piano)、Steve Grossman(soprano sax)、Miroslav Vitous(bass)、Nana Vasconcelos(percussions,voice)、増尾好秋(guitar)、菊地雅章(keyboards)という布陣です。それぞれがリーダー作をリリースしている大物ばかり。プロデューサー役を務めた菊地雅章による尽力、恐るべし。

全体としてはラテンフレイヴァーというかトロピカルな感じの曲が多いのですが、Abercrombie、Beirach、Vasconcelos、Vitousという「ECM軍団」による影響が随所に感じられます。特に#3「Telegram」(作曲はAbercrombie)などはモロにECMという感じでなかなか聴かせます。

●Musicians
ジョージ大塚 / drums
John Abercrombie guitar
Richard Beirach / pian
Steve Grossman / soprano sax
Miroslav Vitous / bass
Nana Vasconcelos / percussions,voice
増尾好秋 / guitar
菊地雅章 / keyboards

●Numbers
1.  Maracaibo Cornpone
2.  Rainbows
3.  Telegram
4.  Who Got?
5.  Ginger
6.  BelieverMusicians

R0011187


2012年10月13日 (土)

大野俊三による圧巻のライブ「Take Off!」

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Musiciam●大野俊三(trumpet,flugelhorn)
Title●Take Off!(1994年)
■Tower Recordで購入


かつてジョージ大塚クインテットやギル・エヴァンス楽団などで活躍した日本を代表する名トランペッター、大野俊三が1994年に行った凱旋ツアーの模様を収めたライブ音源です。メンバーは、Gill Goldstein(piano,synthesizer)、Adam Rogers(guitar)、Lonnie Plaxico(bass)、Gene Jackson(drums)という構成です。

70年代Miles Davisの「アガパン時代」を彷彿とさせるスペイシーなサウンドに躍動するポリリズムの間隙を突いて大野俊三の雄叫びがこだまします。脇を固めるサイドメンも決して出しゃばることなく手堅い仕事をしているのですが、やはり気になってしまうのがGill GoldsteinとAdam Rogersの存在です。特にAdam Rogersは「Lost Tribe」時代を思わせる尖ったフレーズを連発してくれています。大野修三はどちらかというと玄人受けするミュージシャンだと思いますが、脇もかなりの腕達者。そんな渋めのミュージシャンが繰り出す凄まじい音の連続でかなり楽しめます♪

●Musicians
大野俊三 / trumpet,flugelhorn
Gill Goldstein / piano,synthesizer
Adam Rogers / guitar
Lonnie Plaxico / bass
Gene Jackson / drums

●Numbers
1.  Earth-Autumn Rain
2.  Bubbles
3.  First Step
4.  Summertime
5.  He Said So
6.  Musashi

R0011193


2012年10月12日 (金)

豪華ゲストによるChet Baker「Chet Baker & Wolfgang Lackerschmid」

R0011219
Musician●Chet Baker(trumpet,voice)
Title●Chet Baker & Wolfgang Lackerschmid(1979年)
■Amazonより購入


亡き「いい男」のトランペット奏者Chet Baker(チェット・ベイカー)が豪華ゲストを迎えて作ったアルバムです。参加メンバーはLarry Coryell(guitar)、Wolfgang Lackerschmid(viberaphone)、Buster Williams(bass)、Tony Williams(drums)です。どうやらBakerとLackerschmidの双頭バンドに他の3人がゲストとして迎えられたという形のようです。1979年11月、ドイツで録音されています。

オーソドックスなスタイルのChet Bakerに対して音楽的には異分子に近いLarry CoryellとTony Williamsがどのように相対するかが興味の的になってしまうような作品ですが、若手2人は「意外と」まともなプレイに終始しています。#1「Mr.Biko」でWilliamsがいきなりドカンと一撃を食らわすものの、あとは珍しく「常識的な」プレイに徹しています。これはLarry Coryellも同様です。メンバーから期待して聴くと少し肩すかしを食らうかもしれません。

このアルバム、アナログでもなかなか入手できなかった「珍盤」だったのですが、いつの間にかCD化されていたのですね。迂闊でした。

●Musicians
Chet Backer / trumpet,voice on
Larry Coryell / guitar
Wolfgang Lackerschmid / viberaphone
Buster Williams / bass
Tony Williams / drums

●Numbers
1.  Mr.Biko
2.  Balzwaltz
3.  The Latin One
4.  Rue Gregoire Du Tour
5.  Here's That Rainy Day
6.  Toku Do

R0011220


2012年10月 8日 (月)

Alex Machacekの新譜「FAT」を聴いてみた

R0011904
Musician●Alex Machacek(guitar,programming)
Title●FAT(2012年)
■Abstract Logixより購入


「ポストHoldsworth」の呼び名が高いオーストリア出身の超絶ギタリストAlex Machacek(アレックス・マカチェク)の新譜が出たので購入しました。例によってAbstract Logixからのリリースですが、もちろんAmazonでも購入可能です。彼は「ポストHoldsworth」というよりも「新生UK」のメンバーといったほうが通りがいいかもしれませんね。

さて、原点とも言えるトリオ構成で臨んできました。メンバーはRaphael Preuschl(bass)、Herbert Pirker(drums)という面子。知らない人たちだな~と思いきや、調べてきたらベースの人はMachacekがオーストリア時代に制作した「The Next Generation of Sound」に参加していた人ですし、打楽器の人も「[SIC]」に参加した人でした。もちろん、一般性には著しく欠けるミュージシャンではありますが。アルバムタイトルの由来は「Fabulous Austrian Trio」の頭文字をとったという話ですが、その意味では地元回帰という意味なのでしょうか。よくわかりませんが。マスタリングはScott Kinseyが担当しています。インド人歌手でありMachacekの奥さんである「Sumitra」もクレジットされていますが、彼の名前が呼ばれる女性SEでも担当したのでしょうか。

アルバムをリリースする度に作風を変えてくるMachacekなので、彼の音楽性はこれだ!と言い切ることは甚だ困難なわけですが、今回は彼の音楽的原点のひとつである「ザッパ風」で攻めてきました。その意味では音楽的には「[SIC]」に近いかもしれません。難解と言えば、難解。マニアックと言えば確かにマニアック。個人的にはコンビネーション抜群のトリオが醸し出す空気感が実に心地良く、「[SIC]」に比べれば長足の進歩が感じられました。なにはともあれ、Machacekファンはマストバイ(笑)という作品です♪ちなみにこの原稿を書いている時点でのお気に入りは#6「D-Lite」ですが、日が変われば好みも変化する可能性が大です。



●Musicians
Alex Machacek / guitar,programming
Raphael Preuschl / bass,cello,bass-uke
Herbert Pirker / drums

●Numbers
1.  Why Not?(aka Disco Polka)
2.  What A Time To Be Me
3.  Safe Word
4.  Compromising Evidence
5.  Ton Portrait
6.  D-Lite
7.  The Life Of Herbert P.
8.  Studio Swing
9.  Let's Not Argue
10. FYI

R0011905


2012年10月 7日 (日)

JBU参加「PHALANX」の「In Touch」を聴く

R0011849
Musician●PHALANX
Title●In Touch(1988年)
■ディスクユニオンで購入


1980年代に我らが「ディスクユニオン」が立ち上げたレーベル「DIW」は日本ではほとんど紹介されることがないミュージシャンや境界線上を彷徨うニュージャンルの音楽を意欲的に紹介してくれました。ネット社会以前の時代、こうした取り組みは大変有り難い存在で、随分とお世話になったばかりか、当欄の音源蒐集生活に奥行きと幅をも与えてくれました。

先日開催された「東京ジャズ2012」での目玉的存在になるはずだった(急病で急遽来日中止に)オーネット・コールマンの門下生、James Blood Ulmer(ジェームス・ブラッド・ウルマー)はソロ活動と並行しながらさまざまなプロジェクトに参加していましたが、この「PHALANX」(ファランクス)もそのひとつ。ユニットとしては3作目にあたります。1988年2月27日、28日、NYCで録音されています。メンバーはGeorge Adams(sax)、Sir One(bass)、Rashied Ali(drums)という超ド級の重量級メンバー。Rashied Aliと言えば末期コルトレーンですね。もちろん「DIW」からリリースされています。

さて、音のほうはというとJBUの持ち味にひとつでもあるジャズ&ファンク色は極めて希薄で、どちらかというコルトレーン末期のようなスピリッチャルな音で占められています。冒頭#1「Keeping Still」ではいきなりJBUのフルートとGeorge Adamsのソプラノからスタートするのでかなり面食らいます。そもそもギター弾きのフルートという点からして奇天烈感いっぱいなわけですが、粛々と音と音を繋いでいく楽曲にも二度吃驚。そもそもGeorge Adamsもハードバップを得意とするプレイヤーだったはず。

JBU中心に考えると「Black Rock」あたりの弾けたプレイを期待する人にとっては、かなり異色の作品であることは確か。しかし、この人、とんでもない振れ幅を示しますね。








●Musicians
James Blood Ulmer / guitar,flute
George Adams / sax
Sir One/ bass
Rashied Ali / drums

●Numbers
1.  Keeping Still    
2.  Line In Line Out   
3.  Illusion Of Reality    
4.  Spanish Endeavors   
5.  Look And See   
6.  Involution Evolution

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2012年10月 6日 (土)

ECMの異色作品Krakatauの「Volition」

R0010796
Musician●Krakatau
Title●Volition(1991年)
■Amazon USAより購入

フィンランド出身のフリー系&爆裂系ギタリストRaoul Bjorkenheim(ラオル・ビョーケンヘイム)が率いるユニット「Krakatau」が1991年に発表した第1作です。ECMレーベルからリリース。ECMレーベルというと透明感とリリシズムあふれる作品群を思い起こす方がほとんどだと思いますが、この「Krakatau」の音楽性は対極の位置にあると思います。ここで聴かれる音はとんでもないカオスの世界であり、原始的な土着性であり、暴力性であったりします。ちなみに「Krakatau」はインドネシアの火山島の総称で、そういえば打楽器などは韓国風だったり東南アジア風だったりします。

BjorkenheimはMarc Ducretあたりに通じるフリー系ギタリストであり、当欄でもたびたび取り上げている「Scorch Trio」というやはり爆裂系のトリオで活動中です。ここでは北欧風の土着音楽と東南アジアの土着音楽の融合という前代未聞のことを試みています。その意味では、ECMの代名詞ともいえる「癒し系」の要素はまったくなく、そうした部分を期待してこの作品を聴くとトンでもないしっぺ返しに遭うと思います。

●Mucicians
Raoul Bjorkenheim / guitars,shekere
Jone Takamaki / tenor saxophone,krakaphone, toppophone,whirlpipe
Uffe Krokfors / acoustic bass
Alf Forsman / rums

●Numbers
1.  Brujo
2.  Volition
3.  Nai
4.  Bullroarer
5.  Changgo
6.  Little Big Horn
7.  Dalens Ande

R0010797


2012年10月 5日 (金)

Leszek Mozdzer / Komeda(2011年)

R0011886
Musician●Leszek Mozdzer(piano)
Title●Komeda(2011年)
■Amazonより購入


ポーランド出身のジャズピアニストLeszek Mozdzer(レシュク・モジュジェル)によるピアノソロアルバムです。2011年リリース。良質なジャズアルバムを送り出すACT移籍第1弾だそうです。不勉強につきこのピアニストの存在すら知らなかったのですが、ネットを徘徊しながら偶然遭遇。即、購入と相成った次第です。そういえばACTの20周年記念ライブにも参加していましたね。

というわけで後付けの知識だけで恐縮ですが、一応の講釈を。Leszek Mozdzerは1971年生まれということでジャズ界ではまだまだ若手の部類に入ると思われますが、美しいタッチと華麗なテクニックでポーリッシュジャズを牽引する存在だそうです。この作品は同郷の先輩で、ポーランドの音楽シーンにおけるショパンに次ぐ国民的ヒーロー、1969年に38歳で急逝したフィルム/ジャズ・ピアニスト・コンポーザーであるKrzysztof Komeda(クシシュトフ・コメダ)の諸作品のリメークということになります。またまた、不勉強でKomedaの存在すらも知らなかったのですが、それを抜きにしてもメロディーの美しさには目を見張らされます。何度聴いても飽きがきません。ちなみにKomedaはロマン・ポランスキー作品のサウンドトラックを手がけたことがあるとか。

ジャズピアノというと何やらハードルの高さを感じてしまうかもしれませんが、優れた音楽は予備知識とかジャンルなどというどうでもよろしい取るに足らない要素を一瞬にして超越してしまうものだな、と再認識した次第です。


●Musician
Leszek Mozdzer / piano

●Numbers
1.  Svantetic
2.  Sleep Safe and Warm
3.  Ballad for Bernt
4.  The Law and The Fis
5.  Nighttime, Daytime Requiem
6.  Cherry
7.  Crazy Girl
8.  Moja ballada

R0011887


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