渡辺香津美「Milky Shade」を聴いてみた
Musician●渡辺香津美(guitar)
Title●Milky Shade(1976年)
日本を代表するジャズギタリスト渡辺香津美の4枚目のリーダー作「Milky Shade」(1976年)を知人から譲ってもらいました。この盤、アナログでは所有していましたが、CDはかなりのレアで●万円で取り引きされているとか。以前は1stも同じような感じでしたが再プレスによって何とか値段的には落ち着いた感じですね。ところがこの「Milky Shade」は一度CD化されたものの廃盤になってからは再プレスの動きは一向にありません。
「Endless Way」に続くこの作品は「Olive's Step」への橋渡し的な存在で、まだジャズ色が濃厚な時期での音源と言えるでしょう。参加メンバーは辛島文雄(piano)、George Mraz(bass)、日野元彦(drums)というカルテット構成。George Mrazといえば後にバークリー時代の友人であるJohn Abercrombie(guitar)やRichard Beirach(piano)、Peter Donald(drums)と組んでECMに素晴らしい音源を残しています。まだ、メジャーな存在になる前のオファーということなのでしょうか。
さて、ジャズロック風の#1、やたらとメローで「KYLYN LIVE」でも演奏された#2、アルバム「Lonesome Cat」で再録されている名曲#3、Mrazのベースが躍動する#4と聴きどころは満載ですが、渡辺香津美自身の作風が固まりつつある時期の音源だけに、なんだかもどかしさらしきものが感じられることは確か。やはり「Olive's Step」以降が彼にとっての本領発揮ということになるのではないかと思います。
●Musicians
渡辺香津美 / guitar
辛島文雄 / piano
George Mraz / bass
日野元彦 / drums
●Numbers
1. Wonder Land
2. Milky Shade
3. Mirros
4. Cyclone
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