フリー系サックス奏者Tim Berneの「Paraphrase Pre-Emptive Denial」
Musician●Tim Berne(sax)
Title●Paraphrase Pre-Emptive Denial(2005年)
■ディスクユニオンで購入
フリー系サックス奏者Tim Berne(ティム・バーン)によるライブ盤を入手したのでご報告します。2005年5月に「David Potaux-Razel The Stone」という場所で行われたライブを収めたもので、かつてECMレーベルで活躍したギタリスト、David Tornがスタジオワークを担当しています。Tm BerneとTornはしばしば行動を共にしていますね。ライブ当日のメンバーはTom Rainey(drums)、Drew Gress(bass)というトリオ構成です。
いつもはフランス出身のフリー系ギタリストMarc Ducretが加わるカルテット構成が多いのですが、今回はギター抜きの三つ巴による完全ガチンコスタイル。おそらくBerne自身が描いたと思われる手書きのいジャケットには「このCDを4時間以上聴いてしまった人は、どうか主治医に診断を受けてもらってください」という人を喰ったようなコメントが書かれています。たしかに延々と繰り返される激しいインプロの応酬は聴き応えがあるというレベルを遙かに越えた「音圧の暴力」だといっても過言ではありません。体力、気力とも十二分に整えてから心して臨んでいただけたらと思います。しかし、後期コルトレーンの系譜を汲みとても商業ベースに乗るとは思えない「正統派フリーサックス」(言葉自体が矛盾していますが)は今となっては稀少な存在ですね。
●Musicians
Tim Berne / sax
Tom Rainey / drums
Drew Gress / bass
●Numbers
1. Trading On All Fours
2. We Born To Royalties
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