Ray Obiedoの痛快ラテン系スムースジャズサウンド「Iguana」
Musician●Ray Obiedo(guitar)
Title●Iguana(1990年)
■Yahoo!オークションで入手
1970年代にHerbie HancockやJulian Priesterと共演していたアメリカ出身のフュージョン系ギタリスト、Ray Obiedo(レイ・オビエド)の2ndリーダー作です。Herbie Hancockのアルバムと言ってもちょっと思い浮かばないのですが、70年代中盤のファンク路線の頃でしょうか。シーラEとも共演していたそうです。そんなObiedoさんは80年代終わりになってウインダムヒルと契約を交わし、精力的に作品をリリースしていきます。ウインダムヒルというとリリカルで静的なイメージがありますが、Obiedoさんはラテンテイストあふれるスームスジャズというレーベルイメージとは対極にある作風で驚かせてくれています。
「スムースジャズ」というとわかったようでよくわからない表現ですし、フュージョンとどこが違うのかと言われると正直ふさわしい言葉が見つかりません。80年代に一世を風靡したAORとの違いもよくわかりません。ジャズほど敷居が高くないジャズっぽいサウンドということでしょうか。ますますフュージョンとの差別化に苦しみます。まあ、ふた昔前の喫茶店でよくかかっていた格好いいBGMとでも言いましょうか。全編がラテン風味が効いた痛快なサウンドは、ちょうどバブル経済が始まった頃の妙な高揚を思い出させます。Obiedoさんのギターもストレート過ぎて、ちょっと面白味に欠けるといえば確かに欠けます。
そんなわけで当欄にはあまりふさわしい音源とは言いがたいのですが、これが結構世界的に廃盤状態にあるとか。少しでも興味をもたれた方は、コレクター的な意味合いで入手されてもよろしいかと♪
●Musicians
Ray Obiedo / guitar,keyboards
Andy Narell/ keyboards,percussions
Bill Ortiz / Trumpet
Dan Reagan / Trombone
David Garibaldi / drums
J.D. Reilly / synthesizer
Jenny Meltzer / vocal
Karl Perazzo / percussion
Keith Jones / bass
Marc Russo / sax
Marc van Wageningen / bass
Michael Spiro / percussion
Norbert Stachel / flute,sax
Paul van Wageningen / drums
●Numbers
1. Boomerang
2. Terrible Beauty
3. Werewolf
4. Iguana
5. Samba Alegre
6. Mysterious Ways
7. Small Talk
8. At First Glance
9. Emergency Exit
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