「新生U.K.」のライブDVDを入手しました♪
Musician●U.K.
Title●Reunion Live In Tokyo(2012年)
■Amazonより購入
2011年4月15日、16日、18日に来日公演を行った「新生U.K.」のライブDVDが発売されましたので早速入手しました。Eddie Jobson(keyboards,violin)、John Wetton(bass,vocal)、Alex Machacek(guitar)、Marco Minnemann(drums)というお馴染みの布陣です。考えてみれば、3月11日の東日本大震災直後の来日だったわけで、多くの来日ライブはもちろん、国内の歌手もライブを自粛する状況のなかで、何ともありがたい来日だったわけです。場所は3日とも(18日は追加公演)「クラブチッタ川崎」。タイトルとの矛盾はご愛敬というか、彼らにとって東京と川崎の違いを伝えたとしても、あまり意味がないことだと思われます。曲別演奏日などの詳細クレジットがないので何とも言えませんが、3日公演の中でベストテイクをチョイスした様子。ライナーによれば、ここでの収録曲のほかに「Book Of Saturday」やBruford時代の曲「The Sahara Of Snow Part2」、「Night After Night」「Nothing To Lose」が演奏されたとのこと。
この作品はDVDとCDの2枚組になっていますが、DVDとCDの音源はまったく共通で、CDは言わばDVD抜粋版という形です。特にお得感もなにも感じられませんが、映像を観た後に通勤電車内で「追体験」ができると考えれば良しとしましょう。
さて、肝心の演奏内容ですが、さすがに「圧巻」の一語。初期「U.K.」の出現は1978年ですが、34年ぶりに当時の興奮が蘇ってきます。「新生U.K.」に関してはEddie Jobson主導の「UZP」(The Ultimate Zero Project)のライブ音源から何となく予習は済んでいたわけですが、それにしても凄まじいほどの完成度です。「古のバンド」が鳴り物入りで再結成したあげく老醜を晒す場面に嫌と言うほど立ち会ってきた苦い経験から、懐疑的な先入観を抱いてしまうのですが、まったくの杞憂に終わりました。John Wettonはややふっくらとした体型になったとは言え(Greg Lakeより遙かにマシです)、往年の歌声にもプレイにも何ら衰えを感じさせません。それはEddie Jobsonもしかり。若いAlex MachacekもMarco Minnemannも口うるさいオールドファンの期待に応えるべく懸命に頑張っています。King Crimson時代の2曲はご愛敬程度のレベルではなく、かなりのガチンコ勝負です。
ただ、いかんせん、残念なことにDVDの画質は良好とは言えません。会場の関係からなのかカメラ台数やセッティングにも制限があったのでしょう。カット割りやアングルにも不満が残ります。まるで「プライベートショット」のような残念なシーンも散見されます。音質もお世辞にも良好とは言えず、なぜか高音部がシャリシャリと聴こえてきます。特に「Danger Money」で各パートが重なり合って盛り上がる肝心かなめの部分では音割れまできたしてしまうほどです。同一音源のCDでは、若干調整されているようですが、「地下音源」に毛が生えた程度なのであまり過度に期待するのもどうかと思います。二度とは実現しない好素材なのに、こうした技術的な部分はしっかりしてほしかったというのが偽らざる感想です。
この6月にはEddie Jobson、John Wetton、Terry Bozzioの「第2期U.K.」での来日が決定しているとか。望むらくはきちんとした形で記録に残してほしい、ただそれだけです。ところで初回出荷分特典として特製コースターがついてきました↓
●Musicians
Eddie Jobson / keyboards,violin
John Wetton / bass,vocal
Alex Machacek / guitar
Marco Minnemann / drums
●Numbers
[DVD]
1. In The Dead Of Night
2. By The Light Of Day
3. Presto Vivace And Reprise
4. Danger Money
5. Thirty Years
6. Alaska
7. Time To Kill
8. Starless
9. Carring No Cross
10. Drum Solo
11. Violin Solo
12. Nevermore
13. One More Red Nightmare
14. Caesar's Palace Blues
15. The Only Thing She Needs
16. Rendezvous 6:02
[CD]
1. In The Dead Of Night
2. By The Light Of Day
3. Presto Vivace And Reprise
4. Danger Money
5. Thirty Years
6. Starless
7. Carring No Cross
8. Nevermore
9. Caesar's Palace Blues
10. The Only Thing She Needs
11. Rendezvous 6:02
« ジャズロックバンド「Gilgameh」の発掘音源「Arriving Twice」 | トップページ | 北欧土着系フリージャズ「Hippycone」 »
「プログレ」カテゴリの記事
- 【追悼】巨星墜つ John Wetton亡くなる(2017.01.31)
- King Crimson / Radical Action (to Unseat The Hold of Monkey Mind)(2016年)(2016.10.16)
- Pageant / 奈落の舞踏会(1994年)(2016.06.19)
- Coda / Sounds of Passion(1986年)(2016.05.29)
- King Crimson / Live In Toronto(2016年)(2016.04.10)
« ジャズロックバンド「Gilgameh」の発掘音源「Arriving Twice」 | トップページ | 北欧土着系フリージャズ「Hippycone」 »
コメント