たまにはこんなのもあり、のVolker Kriegel「Spectrum」
Musician●Volker Kriegel(guitar,sitar)
Title●Spectrum(1971年)
■Amazonより購入
かなり前から気になっていた物件ですが、入手困難だったり高価だったりという理由で見送っていた音源をやっと入手できました。ドイツ人ギタリストVolker Kriegel(ウォルカー・クリーゲル)の出世作とも言える「Spectrum」です。1971年リリース。サイケデリック感丸出しのジャケットデザインといい、当時のジャズシーン的にはマイナーなドイツ出身という出自といい、それだけでもなかなかの奇天烈ぶりです。活動歴としては「Dave Pike Set」でシタールを弾いていたことで知られていますが、残念ながら2003年にスペインで客死しています。参加メンバーはJohn Tayler(piano)、Peter Trunk(bass,cello)、Cees See(percussion)、Peter Baumeister(drums,percussion)という面子。John TaylerはECMにも数々の名演を残しているあの英国出身の鍵盤楽器奏者、John Taylerです。
音はというと典型的なジャズロックサウンド。なぜかパーカッションがチャカポコチャカポコと鳴り響くなかで、妙な感じのギターが印象的な#1「Zoom」が最大のキラーチューン。シタールを使うだけで60年代後半に巻き起こった「サイケデリックムーヴメント」丸出しの音楽に化けるのが興味深いところです。とはいえ#2「So Long, For Now」や#6「Ach Kina」のように割と正統派ジャズ的なアプローチもありと正体が掴みづらいのが本当のところです。
よくよく調べてみたらこのVolker KriegelはVolker Kriegel Trio名義で1969年に「With a Little Help From My Friends」というアルバムで有名になっているのですね。ほかに前述の「The Dave Pike Set」やドイツのジャズロックバンド「Passport」にも籍を置いた時期があります。アニメイターとして活動した時期もあったそうで、その影響からなのか彼のアルバムジャケットは漏れなく格好いいですね。
●Musicians
Volker Kriegel / guitar,sitar
John Tayler / piano
Peter Trunk / bass,,cello
Cees See / percussion
Peter Baumeister /drums,percussion
●Numbers
1. Zoom
2. So Long,For Now
3. More About D
4. Suspicious Child,Growing Up
5. Instant Judgement
6. Ach Kina
7. Strings Revisited
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