TRIBAL TECH / X(2012年)
Musician●Tribal Tech
Title●X(2012年)
■Abstract Logixより購入
スーパーギタリストScott Henderson率いる「Tribal Tech」(トライバル・テック)による久々の新譜です。前作「Rocket Science」がリリースされたのが2000年ですからなんと12年ぶりの「新作」ということになります。Gary Willis(bass)、Scott Kinsey(keyboards)、Kirk Covington(drums)という不動の布陣です。前作以降、Henderson自身は自分名義で何枚かのアルバムを残していますが、いまの彼の地位を築いたといっても過言ではない「Tribal Tech」名義ではまさに待望の音源というわけです。Henderson、Willis、Kinseyの共同プロデュースで、統括はご存じMike Varney。
「Rocket Science」や「Dog Party」では年々ブルース色が強まっていった彼らの作品ですが、この新譜ではオールインスト、徹頭徹尾ハードフュージョン路線に転じています。その意味では「初期中期Tribal Techサウンド」に戻った感がします。アルバム「Face First」や「Thick」の頃を彷彿とさせる音作りは、往年のスコヘンファンを裏切らない凄まじい熱演がこれでもかと言わんばかりに展開されています。あくまでも難解な展開、変拍子の多用、そしてスコヘンの超絶技巧。これぞハードフュージョンの醍醐味です。ラストの#10「Corn Butter」は彼ら一流の「おちょくり」でしょうね。早くも2012年上半期ギターアルバムでのベストと断言します!
●Musicians
Scott Henderson / guitar
Gary Willis / bass
Scott Kinsey / keyboards
Kirk Covington / drums
●Numbers
1. Mech X
2. Got Faith 'n Phat
3. Time Lapse
4. Anthem
5. Palm Moon Plaza
6. Gravity
7. Working Blue
8. Ask Me A Question
9. Let's Get Swung
10. Corn Butter
« Stefan PassborgとLiudas Mockunasによるユニット「TOXIKUM」 | トップページ | 北欧の変態系プログメタル「Meshuggah」4年ぶりの新譜「Koloss」 »
「フュージョンギター」カテゴリの記事
- Cyril Achard / Confusion(1997年)(2016.08.28)
- 矢堀孝一 / Elevation(2001年)(2016.08.20)
- Larry Coryell / The Funky Waltz(1973年)(2016.08.14)
- Marco Sfogli / reMarcoble(2012年)(2016.07.18)
- Dewa Budjana / Hasta Karma(2015年)(2016.07.16)
コメント
« Stefan PassborgとLiudas Mockunasによるユニット「TOXIKUM」 | トップページ | 北欧の変態系プログメタル「Meshuggah」4年ぶりの新譜「Koloss」 »
ご無沙汰しています!
僕も久しぶりにこのアルバムはCDで購入しました!
一時期の複雑難解から初期のテーマやメロディー的なラインが耳に残りますよね!
このアルバムは当たりでした!
さすがHoldsworthのフィルターを通してるだけに変態度がウネウネして気持ち良いです!
軟弱?なメロディーにすり寄らない硬派な尖り方が、カッコ良いです!
投稿: HiroG | 2012年4月21日 (土) 21時08分
HiroGさま
コメントありがとうございます。
私もiTunesなどまったく眼中になくCDで入手しました。
正直言って聴く前は不安でしたが、まったくもって杞憂に終わりましたね。
仰る通り、初期Tribal Techを彷彿とさせるソロの連発で、
久々に溜飲を下げました。
さてさて次作はいつのことやら…
投稿: 奇天烈音楽士 | 2012年4月23日 (月) 00時04分