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2012年4月

2012年4月30日 (月)

ジャズロックバンド「Gilgameh」の発掘音源「Arriving Twice」

R0011460
Musician●Gilgamesh
Title●Arriving Twice(2000年)
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70年代前半に活躍した英国ジャズロックバンド「Gilgamesh」(ギルガメッシュ)による発掘音源です。いわば拾遺集的な音源になります。アルバム自体は2000年にリリースされていますが、録音年は1973年から1975年となっています。参加メンバーはAlan Gowen(piano, electric piano,synths)、Phil Lee(guitar)、Mike Travis(drums)、Neil Murray(bass)、Peter Lemer(electric piano)、Steve Cook(bass)、Jeff Clyne(bass)。バンドのデビューは1972年で1975年にいったん解散、1977年に再結成して2ndアルバムを残しているということですが、メンバーを見ると英国ジャズロック界を形作った重要人物ばかり。実際、散会したメンバーによって「National Health」へと収束しますが、さらに拡散したうえでさまざまバンドで強い存在感を示しています。ベースのJeff Clyneは英国フリージャズの大御所John Stevensと合流し、Allan Holdsworthと共演しています。バンマスのAlan Gowen(アラン・ガウエン)は後にKing Crimsonへと合流するJamy Muirとの「Sunship」出身。古き良き英国ジャズロックの雰囲気を濃厚に醸し出す鍵盤楽器奏者です。残念ながら1981年に白血病で夭折しています。

サウンド自体はまさに時代を感じさせる典型的なジャズロックですが、やはり秀逸なのがAlan Gowenの鍵盤とPhil Leeのギターとの絡み具合。Steve CookやNeil Murray(後にColosseumⅡへ加入)によるのたうち回るベースも素敵です。個人的なキラーチューンは#1「With Lady And Friend」と#2「You're disguised」の2曲です。やや第1期Mahavishnu Orchestraを意識したかのようなガチンコジャズロックですが、Phil Leeの上手いのか下手なのか判然としないギターに古き良き英国ジャズロックの香りを感じることができます。


●Musicians
Alan Gowen / piano, electric piano,synthsizers
Phil Lee / guitar
Mike Travis / drums
Neil Murray / bass
Peter Lemer / electric piano
Steve Cook / bass
Jeff Clyne / bass

●Numbers
1.  With Lady And Friend
2.  You're disguised - Orange Diamond - Northern Gardens - Phil's Little Dance - Northern Gardens
3.  Island Of Rhodes - Paper Boat - As If Your Eyes Were Open
4.  Extract
5.  One And More - Phil's Little Dance - World's Of Zin
6.  Arriving Twice
7.  Notwithstanding
8.  Lady And Friend

R0011461


2012年4月29日 (日)

Gary Burton / Gary Burton Quartet In Concert(1968年)

R0011269
Musician●Gary Burton(vibraphone)
Title●Gary Burton Quartet In Concert(1968年)
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ジャズヴァイブの大物Gary Burton(ゲイリー・バートン)が1968年2月23日、NYCのカーネギーホールで行ったライブを収めた音源です。参加メンバーはアルバム「Lofty Fake Anagram」(1967年)と同一で、Larry Coryell(guitar)、Steve Swallow(bass)、Bob Moses(drums)というカルテット構成です。

基本的には「Duater」「Lofty Fake Anagram」の延長線上にありますが、やはりライブでの醍醐味は格別です。スタジオ盤を遙かに上回るBurtonの超絶ヴァイブ、伸びやかなCoryellのギターと聴きどころが満載。特にラスト「One,Two,1-2-3-4」で聴かれる両者による丁々発止の攻防は息を飲むほどのド迫力です。「Duater」ではまだ未熟な面が感じられたCoryellも堂々とBurtonと渡り合えるだけの力量を身につけたことがはっきりと感じられます。面白いのがボブ・ディランの曲をカバーした#6「I Want You」で聴かれるSteve Swallowによる長時間にわたるベースソロで、懐かしのカレッジフォークにジャズの要素が加わった新鮮な響きは、当時としてはさぞかし斬新だったのだろうと想像されます。


●Musicians
Gary Burton / vibraphone
Larry Coryell / guitar
Steve Swallow / bass
Bobby Moses / drums

●Numbers
1.  Blue Comedy
2.  The Sunset Bells
3.  Lines
4.  Walter L
5.  Dreams
6.  I Want You
7.  One,Two,1-2-3-4

R0011270


2012年4月28日 (土)

Scott Henderson参加。Jean-Luc Ponty「Fables」

R0011283
Musician●Jean-Luc Ponty(electric violin)
Title●Fables(1985年)
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フランス出身でエレクトリックヴァイオリンの第一人者Jean-Luc Ponty(ジャン・リュック・ポンティ)による1985年の作品です。Jean-Luc Pontyといえば第2期Mahavishnu Orchestraでの活躍やAllan Holdsworthとの共演でも有名です。そういえば復活したReturn To Foreverにも参加し来日していましたね。

あまり知られていないようですが、このアルバムにはギタリストとしてScott Hendersonが参加しています。年代的には「Tribal Tech」結成前後ではないでしょうか。たった2曲のみの参加なのでギター好きとしては若干フラストレーションが溜まることも否めませんが、しっかりと存在感を示しています。特に#4「Cats Tales」で聴かれる素晴らしいソロは絶品です。Pontyファンはともかくとして、スコヘンマニアがたった2曲のためにこのアルバムを買うかはその人の金銭感覚にかかっていますが、まあ買っても損はないでしょうという感じです。ただ、マイナーゆえに入手は意外と困難です。

この原稿を書くにあたってライナーを見たところ、中に印刷された本文はどう考えてもStanley Clarkeの「School Boy」のもの。でも、返して表を見るとジャケットにはしっかりとPontyの姿が。つまり印刷用の版を取り違えているのです。致命的なミスなのですが、いったいどんなチェック体制だったのでしょうね。私が所有しているのは悪名高いロシア盤ですが、こんな初歩的な印刷事故は初めて見ました。

音源のギターはフランク・ギャンバレとのことです♪

●Musicians
Jean-Luc Ponty / electric violin,synthesizers
Scott Henderson / guitar on Radioactive,Cats Tales
Buron Browne / bass
Rayford Griffin / drums

●Numbers
1.  Infinite Pursuit
2.  Elephant In Love
3.  Radioactive
4.  Cats Tales
5.  Perpetual Rondo
6.  In The Kingdom Of Peace
7.  Plastic Idols

R0011284


2012年4月27日 (金)

オランダのテクニカルメタルバンドTextures「Dualism」

R0011280
Musician●Textures
Title●Dualism(2001年)
■Amazonより購入


オランダ出身の6人組テクニカル系メタルバンド「Textures」(テクスチャーズ)による4枚目のアルバムです。2011年リリース。メンバーはStev Broks(drums)、Daniel De Jongh(vocal)、Jochem Jacobs(guitar)、Bart Hennephof(guitar)、Uri Dijk(synthesizer)、Remko Tielemans(bass)となっていますが、申し訳ありません、誰一人存じ上げません。

このバンド、実は1st「Polars」から密かに追いかけているのですが、どうもバンドの表看板であるボーカルがチェンジしてしまったのですね。前任者Eric KalsbeekからDaniel De Jonghという人に代わっています。気を抜いて聴くと違いに気がつかないほど前任者と似ているのですが、欧州メタル特有の質感が感じられた前任者よりも、若干マッチョ的な声質です。さて、このバンドの売りはボーカル担当のデス声とクリーンボイスとの巧みな使い分けを軸にして、トンでもない変拍子と複雑な楽曲構成、凶暴性丸出しのデスサウンドと時折聴かせるメロディアスな叙情性との対比、そして各パートにおける恐ろしいまでの超絶技巧…とまあ、この手のメタルバンドとしての必要条件をすべて満たしているわけです。たとえて言えば「Meshuggah」的なサウンドに「Opeth」的な要素を加えたという感じでしょうか。個人的には「明るめのMeshuggah」に近いと思っていますが、バックにうっすらとシンセを使っていることも大きいと思います。

ボーカルが代わったということで、肝心の出来映えが心配されるところですが、聴く限りは「Textures」サウンドは健在です。ただ、ややギターの出番が減った感があります。新生Texturesの真価が発揮されるのは次作以降ということになりそうです。


●Musicians
Stev Broks / drums
Daniel De Jongh / vocal
Jochem Jacobs / guitar
Bart Hennephof / guitar
Uri Dijk / synthesizer
Remko Tielemans / bass

●Numbers
1.  Arms Of The Sea
2.  Black Horses Stampede
3.  Reaching Home
4.  Sanguine Draws The Oath
5.  Consonant Hemispheres
6.  Burning The Midnight Oil
7.  Singularity
8.  Minor Earth, Major Skies
9.  Stoic Resignation
10. Foreclosure
11. Sketches From A Motionless Statue

R0011281


2012年4月22日 (日)

北欧の変態系プログメタル「Meshuggah」4年ぶりの新譜「Koloss」

R0011274
Musician●Meshuggah
Title●Koloss(2012年)
■Amazonより購入


スウェーデンが生んだ唯一無比の変態系プログメタルバンド「Meshuggah」(メシュガー)による7枚目の最新作です。2012年リリース。前作「Obzen」(2008年)以来、4年ぶりの新作ということになります。Meshuggahといえば複雑極まるポリリズムとギターのFredrik Thordendalの超絶技巧が売りですが、今作もその路線にしっかり乗っています。前作「Obzen」がかなり難解というか無機質な感じで終始してしまったのに対して、今回はやや原点回帰の感が強まっています。つまりは本来のメタルがもつ暴力的でヤケクソな疾走感を取り戻しています。アルバム「Catch 33」あたりに近い感じでしょうか。ちなみに「Koloss」とは伏魔殿という意味だそうです。メンバーは前作同様Jens Kidman(vocal)、Fredrik Thordendal(guitar)、Marten Hagstorm(guitar)、Thomas Haake(drums)、Dick Lovgren(bass)。

とはいえ一介のプログメタルバンドとは一線も二線も画すのが彼らの真骨頂です。複雑怪奇な変拍子をこれでもかと言わんばかりに叩きつけ、つかみどころのないFredrik Thordendalのギターも相変わらずの切れ味を聴かせてくれています。Thordendalはお得意の8弦ギターを封印し、6弦ノーマルチューニングで臨んだそうですが、言われてもそうとは聴こえない変態ソロの連発です。前作「Obzen」では宗教音楽に似た前人未踏の域に達してしまった感がありましたが、やや人間味らしさ(?)を取り戻した彼らの音に接することができて少しばかりホッとしています。個人的なキラーチューンは#6「Marrow」。やけっぱちに疾走するリフと瞬時にして雰囲気を一変させるThordendalの凄まじいギターソロが秀逸です。ラスト「The Last Vigil」ですべてをクールダウンさせる全体構成もお見事です。

特別編集盤についてくるDVDはアルバム制作のメーキングとインドでのツアー模様を収めたものです。実際のライブ映像はほんのサワリ程度なのであまり期待するのもどうかと。ライブ映像なら「Alive」(2010年)や「Nothing」(2006年)のDVDがおすすめです。ともあれDVD付きでも輸入盤は信じられないほどの安さですから観てみるのも悪くはありません。



●Musicians
Jens Kidman / vocal
Fredrik Thordendal / guitar
Marten Hagstorm / guitar
Thomas Haake / drums
Dick Lovgren / bass

●Numbers
1.  I Am Colossus
2.  The Demon’s Name Is Surveillance
3.  Do Not Look Down
4.  Behind The Sun
5.  The Hurt That Finds You First
6.  Marrow
7.  Break Those Bones Whose Sinews Gave It Motion
8.  Swarm
9.  Demiurge
10. The Last Vigil

R0011275


2012年4月21日 (土)

TRIBAL TECH / X(2012年)

R0011276
Musician●Tribal Tech
Title●X(2012年)
■Abstract Logixより購入


スーパーギタリストScott Henderson率いる「Tribal Tech」(トライバル・テック)による久々の新譜です。前作「Rocket Science」がリリースされたのが2000年ですからなんと12年ぶりの「新作」ということになります。Gary Willis(bass)、Scott Kinsey(keyboards)、Kirk Covington(drums)という不動の布陣です。前作以降、Henderson自身は自分名義で何枚かのアルバムを残していますが、いまの彼の地位を築いたといっても過言ではない「Tribal Tech」名義ではまさに待望の音源というわけです。Henderson、Willis、Kinseyの共同プロデュースで、統括はご存じMike Varney。

「Rocket Science」や「Dog Party」では年々ブルース色が強まっていった彼らの作品ですが、この新譜ではオールインスト、徹頭徹尾ハードフュージョン路線に転じています。その意味では「初期中期Tribal Techサウンド」に戻った感がします。アルバム「Face First」や「Thick」の頃を彷彿とさせる音作りは、往年のスコヘンファンを裏切らない凄まじい熱演がこれでもかと言わんばかりに展開されています。あくまでも難解な展開、変拍子の多用、そしてスコヘンの超絶技巧。これぞハードフュージョンの醍醐味です。ラストの#10「Corn Butter」は彼ら一流の「おちょくり」でしょうね。早くも2012年上半期ギターアルバムでのベストと断言します!



●Musicians
Scott Henderson / guitar
Gary Willis / bass
Scott Kinsey / keyboards
Kirk Covington / drums

●Numbers
1.  Mech X
2.  Got Faith 'n Phat
3.  Time Lapse
4.  Anthem
5.  Palm Moon Plaza
6.  Gravity
7.  Working Blue
8.  Ask Me A Question
9.  Let's Get Swung
10. Corn Butter

R0011277


2012年4月20日 (金)

Stefan PassborgとLiudas Mockunasによるユニット「TOXIKUM」

R0011176
Musician●Stefan Passborg(drums)、Liudas Mockunas(reeds)
Title●Toxikum(2004年)
■Gemm comより購入


デンマーク出身で前衛ジャズ界で活躍する打楽器奏者Stefan Passborgとリード奏者Liudas Mockunasが組んだユニット「TOXIKUM」によるおそらく唯一の作品です。2004年リリース。2002年にデンマークでスタジオ録音されたものと2002年6月にコペンハーゲンで開催されたジャズフェスでのライブ音源、2002年5月のライブ音源で構成されています。ジャズフェスでのライブにはフランス出身のフリー系ギタリストMarc Ducretが、スタジオ録音にはフリージャズ界の大御所John Tchicaiがゲスト参加しています(2曲のみ)。

アルバム自体は2004年にデンマークの音楽賞を受賞し、一部の前衛ジャズファンの間で話題になったとか。エレクトロニカやワールドミュージック、ロックなどさまざまな音楽的な要素をごった煮のように詰め込み独自の音楽空間を作り上げています。前衛ジャズ的なものからジョンゾーン的な楽曲まで、ともすれば変態系音楽と評されそうですが、ギリギリのラインで成立させる構成力とセンスの良さはさすがです。注目のMarc Ducretですがライブでもその切れ味は抜群です。いわゆる音響系、フリー系が好きな人にお勧めしたい1枚です。

●Musicians
Stefan Pasborg / drums,.percussions
Jacob Anderskov / piano,rhodes,moog
Jacob Riis / raptop,trombone
Liudas Mockunas / reeds
Nils Davidsen / bass

Guests
Marc Ducret / guitar
John Tchicai / voice
etc

●Numbers
1.  Alarm Part
2.  Iki
3.  Eigene Zeit II
4.  Social
5.  Diamond Dilemma
6.  Iki II
7.  The Choice
8.  Klovnen Brian(Indtager Andemamen!!)
9.  Avant-Scene
10. Sms Life
11. Le Bijouix Des Abbesses
12. Sinar Bulan
13. Alarm Part2

R0011177


2012年4月15日 (日)

たまにはこんなのもあり、のVolker Kriegel「Spectrum」

R0011202
Musician●Volker Kriegel(guitar,sitar)
Title●Spectrum(1971年)
■Amazonより購入


かなり前から気になっていた物件ですが、入手困難だったり高価だったりという理由で見送っていた音源をやっと入手できました。ドイツ人ギタリストVolker Kriegel(ウォルカー・クリーゲル)の出世作とも言える「Spectrum」です。1971年リリース。サイケデリック感丸出しのジャケットデザインといい、当時のジャズシーン的にはマイナーなドイツ出身という出自といい、それだけでもなかなかの奇天烈ぶりです。活動歴としては「Dave Pike Set」でシタールを弾いていたことで知られていますが、残念ながら2003年にスペインで客死しています。参加メンバーはJohn Tayler(piano)、Peter Trunk(bass,cello)、Cees See(percussion)、Peter Baumeister(drums,percussion)という面子。John TaylerはECMにも数々の名演を残しているあの英国出身の鍵盤楽器奏者、John Taylerです。

音はというと典型的なジャズロックサウンド。なぜかパーカッションがチャカポコチャカポコと鳴り響くなかで、妙な感じのギターが印象的な#1「Zoom」が最大のキラーチューン。シタールを使うだけで60年代後半に巻き起こった「サイケデリックムーヴメント」丸出しの音楽に化けるのが興味深いところです。とはいえ#2「So Long, For Now」や#6「Ach Kina」のように割と正統派ジャズ的なアプローチもありと正体が掴みづらいのが本当のところです。

よくよく調べてみたらこのVolker KriegelはVolker Kriegel Trio名義で1969年に「With a Little Help From My Friends」というアルバムで有名になっているのですね。ほかに前述の「The Dave Pike Set」やドイツのジャズロックバンド「Passport」にも籍を置いた時期があります。アニメイターとして活動した時期もあったそうで、その影響からなのか彼のアルバムジャケットは漏れなく格好いいですね。

●Musicians
Volker Kriegel / guitar,sitar
John Tayler / piano
Peter Trunk / bass,,cello
Cees See / percussion
Peter Baumeister /drums,percussion

●Numbers
1.  Zoom
2.  So Long,For Now
3.  More About D
4.  Suspicious Child,Growing Up
5.  Instant Judgement
6.  Ach Kina
7.  Strings Revisited

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2012年4月14日 (土)

最新リマスターのRobin Trower「LIVE!」を聴く

R0011221
Musician●Robin Trower(guitar)
Title●Live!(1975年)
■Amazonより購入


イギリス出身のロックギタリストRobin Trower(ロビン・トロワー)が1975年2月3日にスウェーデンのラジオ番組用に行ったライブを収録した音源です。すでにリマスター加工されて何回かリリースされていますが、最新リマスター盤がこれです。2010年、クリサリス時代の音源を収めた編集盤が発売されていますが、どうやらその音源と同じような気がします(未確認)。メンバーはJames Dewar(bass,vocal)、Bill Lordan(drums)という黄金のトリオです。個人的には70年代ロックライブアルバムで、ベスト3には間違いなく入る傑作だと思っています。

もう数え切れないほど聴き込んでいる音源ということもあって、いまさら新しい情報はなくて恐縮ですが、ほどよい感じのリマスター効果はやはり抜群で新たな気持ちで聴くことができます。ドラムが前任のLeg Isadoreからよりダンサブルでファンク色が強いBill Lordanへと交代したこともあって、トリオとしても最も充実していた時期です。Trowerの幽玄なソロが聴ける#2「Daydream」はいつ聴いても絶品の味わいです。

迂闊にも知らなかったのですが、トリオの中核を務めたJames Dewarは残念なことに2002年に亡くなっていたとのこと。Dewarのソウルフルなボーカルは個人的にはポール・ロジャースに匹敵しているのでは思います。あらためて生前の素晴らしいボーカルを聴きながらご冥福をお祈りします。





●Musicians
Robin Trower / guitar
James dewar / bass,vocal
Bill Lordan / drums

●Numbers
1.  Too Rolling Stoned
2.  Daydream
3.  Rock Me Baby
4.  Lady Love
5.  I Can't Wait Much Longer
6.  Alethea
7.  Little Bit of Sympathy

R0011222


2012年4月13日 (金)

Gary Burton / Duster(1967年)

R0011223
Musician●Gary Burton(vibraphone)
Title●Duster(1967年)
■ディスクユニオンで購入


名ヴァイブ奏者Gary Burton(ゲイリー・バートン)がジャスとロックとの融合を図った記念すべき名盤です。1967年4月18日~20日、NYCで録音。参加メンバーはLarry Coryell(guitar)、Steve Swallow(bass)、Roy Haynes(drums)というカルテット構成。

何といってもロック寄りのギタリストLarry Coryell(ラリー・コリエル)を迎え入れたのが大きなポイントで、当時としてはジャズの様式美を破壊するようなCoryellのプレイは賛否両論だったとか。今となってはまるで違和感がありませんが、当時としては異端的な音楽だったのでしょう。Larry Coryellが参加していた「Free Spirits」(1966年)を聴くと、ロックというよりサイケミュージックでおよそジャズ畑のファンとは相容れない存在だったわけですから。ともあれ、明確にジャズとロックの融合が図られたという意味で歴史的な価値があることには間違いありません。ただし、打楽器奏者にはベテランRoy Haynesを起用するあたりは、しっかりと「保険を打って」いるわけです。よりロック寄りのサウンドを志向するならTony Williamsという選択もあったはずですが、破綻を事前に防ぐという意味で危機管理がしっかりしています。

Coryellは一見すると自由に弾くことを許されているようにも聴こえますが、実質的にはBurtonとHanesがしっかりと手綱を握っています。唯一、Coryellが自由に振る舞うことを許されたのが#5「One,Two,1-2-3-4」。Burtonが若きCoryellを煽り、Coryellが煽り返すという構図ですが、あくまでもロック魂で挑むギターに対して、Burtonは余裕でいなしているという感がありありです。Coryellの若さが露呈した感は否めません。とはいえ、ジャズとロックが同じ土俵でがっぷり四つに組んだことは紛れもない事実です。

●Musicians
Gary Burton / vibraphone
Larry Coryell / guitar
Steve Swallow / bass
Roy Haynes / drums

●Numbers
1.  Ballet
2.  Sweet Rain
3.  Portsmouth Figurations
4.  General Majo's Well Laid Plan
5.  One,Two,1-2-3-4
6.  Sing Me Softly Of The Blues
7.  Responese

R0011224


2012年4月 8日 (日)

スーパードラマーSimon Phillips「Another Lifetime」

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Musician●Simon Phillips(drums)
Title●Another Lifetime(1997年)
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数々のセッション活動で大活躍のスーパードラマーSimon Phillips(サイモン・フィリップス)による1997年の作品です。「Another Lifetime」というアルバムタイトルから察せられるようにいまは亡きTony Williamsに捧げられた作品であるとともに、元「Danger Danger」のスーパーギタリストAndy Timmons(アンディ・ティモンズ)が参加していることで一部のギターファンの間でちょっとした話題になった作品です(ホンマかいな)。参加メンバーはRay Russell(guitar)、Anthony Jackson(bass)、Jeff Babko(keyboards)、Wendell Brooks(sax)、Peter Michael Escovedo(percussions)。

いまさら指摘するまでもなくSimon Phillipsの最大の特徴は「どんな音楽ジャンルにも溶け込むことが可能な頭抜けた適応能力」で、最近では上原ひろみ、Anthony Jacksonとのトリオで「東京JAZZ 2011」に出演したかと思えば、ロック、HR/HMなどにも活躍するという希有な才能を発揮しています。ここで聴かれるのは極めて良質なジャズフュージョンですが、おそらく彼の音楽的本質はこのあたりにあるのでしょう。個人的にはAndy Timmonsのギターに注目なわけですが、ロック寄りのプレイスタイルからフュージョン仕様に完全適応しています。そのため彼のリーダー作との比較ではやや大人しめに感じられますが、随所で聴かれる素晴らしいギターソロはやはり絶品。ロックファンにもフュージョンファンにも受け入れられる懐の深さを感じさせます。この盤のライブバージョンとも言える「Out Of The Blue」(1998年)とあわせてお聴きになることを勧めます。ただし、Ray Russellは参加しておらず、またAnthony JacksonはJerry Watts JNRというベース奏者に交代しています。

●Musicians
Simon Phillips / drums
Andy Timmons / guitar
Ray Russell / guitar
Anthony Jackson / bass
Jeff Babko / keyboards
Wendell Brooks / sax
Peter Michael Escovedo / percussions

●Numbers
1.  Jungleyes 
2.  P O V 
3.  Freudian Slip 
4.  Eyes Blue For You 
5.  Kumi Na Moja 
6.  Mountain High 
7.  E S P 
8.  Euphrates 
9.  Another Lifetime

R0010834


2012年4月 7日 (土)

Gary Moore在籍時の「Colosseum Ⅱ」の2nd「Electric Savage」

R0011227
Musician●Colosseum Ⅱ
Title●Electric Savage(1976年)
■ディスクユニオンで購入


英国ジャズロック界の大御所、Jon Hiseman(ジョン・ハインズマン)率いる「Colosseum Ⅱ」による2ndです。1976年リリース。Jon Hisemanはご存じ自ら率いた「Colosseum」を1971年に解散させ、次いでスーパーグループ「Tempest」で2枚のスタジオアルバムを残しています。しかし、せっかく捕まえた好素材Allan Holdsworthがほどなくグループを脱退し、新加入のオリー・ハルソールを擁した「Living In Fear」もセールス的に芳しい結果を残せずに「Tempest」は自然消滅してしまいます。Hisemanはその後「Colosseum」の再結成を宣言し、元Skid RowのGary Moore、元Gilgameshのニール・マレー、元Cozy PowellグループのDon Aireyらを率いて「Colosseum Ⅱ」を結成します。そこでリリースされたのが「Strange New Flesh」(1976年)ですが、やがてニール・マレーとボーカルが脱退し、代わりに加入したのがJohn Mole(bass)。間髪入れずにリリースされたのがこの「Electric Savage」です。ボーカル抜きで作られたこの2ndはジャズロック色がより深まり、掛け値なしのガチンコ勝負が展開されています。また、さりげなくフュージョン色も強まっています。

今回、初めて知ったのですが「Colosseum Ⅱ」は当初「Ghosts」と名乗り素性を隠していたそうですが、当然のようにどこのレコード会社からも声がかからなかったそうです。そこでTempest時代に在籍した「Bronze」にデモテープを持ち込んでやっとレコーディングの運びに。しかし、「Bronze」はセールス的に有利だということで「Colosseum Ⅱ」とバンド名を変更することを条件としたしたそうです。しかし、「Strange New Flesh」はセールス的に不調でそれが原因となって「Bronze」を解雇されてしまいます。やっとの思いで「MCA」と契約し、リリースにこぎ着けたのが本作ということです。この手の音楽はやはりいろいろな意味で難しいのですね。

この「Colosseum Ⅱ」で興味深いのは、Tempest時代のAllan Holdsworthやオリー・ハルソールと相並び立つ存在としてGary Mooreを位置づけているという点です。そんなHisemanの熱い思いを知ってか知らずか、MooreはThin Lizzyのツアーに参加するなどで「定住」というのは難しかったようです。Mooreは#3「Rivers」でのみボーカルをとっています。

●Musicians
Jon Hiseman / drums
Gary Moore / guiter,vocal
Don Airey / keyboards
John Mole / bass

●Numbers
1.  Put It Yhis Way
2.  All Skin And Bone
3.  Rivers
4.  The Scorch
5.  Lament
6.  Desperado
7.  Am I
8.  Inergalactic Stut

R0011228


2012年4月 6日 (金)

超重量級Coltrane「Live In Japan」2011年リマスター盤を聴く

R0011248
Musician●John Coltrane(soprano,alto,tenor sax)
Title●Live In Japan Deluxe Edition(1966年)
■Amazonより購入


ジャズジャイアンツJohn Coltrane(ジョン・コルトレーン)による唯一の日本公演を収録した怒濤の4枚組セットです。1966年7月11日のサンケイホールと1966年7月22日の新宿厚生年金ホールでのライブ音源が収録されています。参加メンバーは末期コルトレーンユニットの面子でPharoah Sanders(alto,tenor sax,bass clarinet,percussion)、Alice Coltrane(piano)、Jimmy Garrison(bass)、Rashid Ali(drums)という編成です。

このアルバムは最初のCD化では2枚組を2セットに分けて発売されましたが、その後輸入盤で合体し4枚組という圧倒的なボリュームで再登場しました。私は輸入盤を所有していましたが、何と2011年にリマスター化されていました。特典として来日共同記者会見(7月9日)、早稲田、慶應、立教大学のモダンジャズ連盟による学生インタビュー(7月9日)、辻本和明氏による単独インタビュー(7月9日)を収めたCDが付いてきます。

7月11日のサンケイホール公演はTBSラジオ、7月22日の新宿厚生年金ホール公演はニッポン放送がそれぞれ「ラジオ放送」用として収録したもので、それがこの音源の元になっているのですが、実際に放送されたのは7月22日サンケイホール公演「Peace On Earth」([CD 3 #1])のみだったそうです。というのも当時のコルトレーンのステージではわずか1曲に50分以上もかけることを放送関係者の誰一人も知らず、何とか放送枠に収まりそうだった(演奏時間約25分)のみが晴れて陽の目を見たという事情があったそうです。何と勿体ない。

それよりも何よりも、この盤のリマスター効果は抜群でモノラル録音にも関わらず、旧盤よりも音の奥行きが圧倒的に増し豊潤な聴き応えに正直言って驚かされます。まだまだ録音機材に恵まれない当時にあって、これだけの高音質の音源を残したTBSラジオ、ニッポン放送のスタッフの力量は世界に誇れると思います。ただ、あまりに進化しすぎたコルトレーンの音楽に対して、観客がついていけていたかどうかは大いに疑問を感じます。1960年代中盤はいまの時代のようにリアルタイムで音楽を楽しむ状況ではなく、日本に紹介されるのは少しばかりタイムラグがあったからです。

充実のブックレットも特筆もので来日公演の全日程、ボーナストラック収録のインタビュー内容全文までが掲載されていて、当時の状況が手に取るようにわかります。





●Musicians
John Coltrane / soprano,alto,tenor sax
Pharoah Sanders / alto,tenor sax,bass clarinet,percussion
Alice Coltrane / piano
Jimmy Garrison / bass
Rashid Ali / drums

●Numbers
[CD 1]
1.  Aflo Blue
2.  Peace On Earth

[CD 2]
1.  Crescent

[CD 3]
1.  Peace On Earth
2.  Leo

[CD 4]
1.  My Favorite Things

R0011250



2012年4月 1日 (日)

Black Metalの雄「Zyklon」の3rd「Disintegrate」

R0010958
Musician●Zyklon
Title●Disintegrate(2006年)
■ディスクユニオンで購入


ノルウェー出身で元Emperorのメンバーが中心になって結成されたBlack Metalバンド「Zyklon」(ザイクロン)の3枚目のアルバムです。2006年リリース。1st、2ndと長足の進化を遂げている彼らですが、もはや元「Emperor」という紹介があまり意味をなさないほど「進化」しています。Emperorはアルバムを出すごとにシンフォニックで神秘性を重視していったのに対して、Zyklonはひたすらテクニカルかつ破壊的。感情的な本家に対して直情径行で直感的になっています。その意味では完全に「脱Black Metal」と言えますし、異論を承知で言えば楽器を嗜む人にとって、どうしてもZyklonのほうになびいてしまうのは無理からぬことです。

とにかく常人の域を遙かに凌駕してしまっているTrymが繰り出すブラストビートはメタル界の中でも随一の破壊力を秘めています。ZamothとDestructhorの複雑怪奇なリフも相変わらず切れ味が抜群。七色の変化を見せるSecthdamonのデス声も何度聴いても素晴らしい。Black Metalと言いながらも聴いた後は妙な高揚感と爽快な気分を味わえるという絶妙なバランスの上に成り立っています。それでいて時折、北欧的な叙情性も醸し出すという高エンタメ度な作品。

ちなみにジャケットデザインは京都三十三間堂とのこと。

●Musicians
Zamoth / guitar
Trym / drums
Destructhor / guitar
Secthdamon / vocal,bass,

●Numbers
1.  In Hindsight
2.  Disintegrate
3.  Ways of the World
4.  Subversive Faith
5.  Cold Grave
6.  Vile Ritual
7.  Underdog
8.  Wrenched
9.  Vulture
10. Skinned and Endangered

R0010959


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