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2012年4月30日 (月)

ジャズロックバンド「Gilgameh」の発掘音源「Arriving Twice」

R0011460
Musician●Gilgamesh
Title●Arriving Twice(2000年)
■Amazonより購入


70年代前半に活躍した英国ジャズロックバンド「Gilgamesh」(ギルガメッシュ)による発掘音源です。いわば拾遺集的な音源になります。アルバム自体は2000年にリリースされていますが、録音年は1973年から1975年となっています。参加メンバーはAlan Gowen(piano, electric piano,synths)、Phil Lee(guitar)、Mike Travis(drums)、Neil Murray(bass)、Peter Lemer(electric piano)、Steve Cook(bass)、Jeff Clyne(bass)。バンドのデビューは1972年で1975年にいったん解散、1977年に再結成して2ndアルバムを残しているということですが、メンバーを見ると英国ジャズロック界を形作った重要人物ばかり。実際、散会したメンバーによって「National Health」へと収束しますが、さらに拡散したうえでさまざまバンドで強い存在感を示しています。ベースのJeff Clyneは英国フリージャズの大御所John Stevensと合流し、Allan Holdsworthと共演しています。バンマスのAlan Gowen(アラン・ガウエン)は後にKing Crimsonへと合流するJamy Muirとの「Sunship」出身。古き良き英国ジャズロックの雰囲気を濃厚に醸し出す鍵盤楽器奏者です。残念ながら1981年に白血病で夭折しています。

サウンド自体はまさに時代を感じさせる典型的なジャズロックですが、やはり秀逸なのがAlan Gowenの鍵盤とPhil Leeのギターとの絡み具合。Steve CookやNeil Murray(後にColosseumⅡへ加入)によるのたうち回るベースも素敵です。個人的なキラーチューンは#1「With Lady And Friend」と#2「You're disguised」の2曲です。やや第1期Mahavishnu Orchestraを意識したかのようなガチンコジャズロックですが、Phil Leeの上手いのか下手なのか判然としないギターに古き良き英国ジャズロックの香りを感じることができます。


●Musicians
Alan Gowen / piano, electric piano,synthsizers
Phil Lee / guitar
Mike Travis / drums
Neil Murray / bass
Peter Lemer / electric piano
Steve Cook / bass
Jeff Clyne / bass

●Numbers
1.  With Lady And Friend
2.  You're disguised - Orange Diamond - Northern Gardens - Phil's Little Dance - Northern Gardens
3.  Island Of Rhodes - Paper Boat - As If Your Eyes Were Open
4.  Extract
5.  One And More - Phil's Little Dance - World's Of Zin
6.  Arriving Twice
7.  Notwithstanding
8.  Lady And Friend

R0011461


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ジャズロック」カテゴリの記事

コメント

貴殿のブログを読み続けて良かったと思っています。
この日記が私の背中を押してくれました。
今、私の手許には『Arriving Twice』があります。
個人的には「Arriving Twice」もですが「Extract」が気に入っています。
ブックレットも充実し、とても満足しています。
流行を意識したような派手な印象は与えませんが、
何処となくロマンチックな気分に浸れる「いぶし銀」の音楽に惹かれます。
正直申し上げて、カンタベリーに関しては多くを聴いていません。
当時はキング・クリムゾンやフリーインプロヴィザーションで手一杯でした。
そこでカンタベリーまで手を伸ばせば経済的に破綻ですから。
最近は、その欠落した部分を補おうとしています。
そんな折、この日記に遭遇した訳です。
実は、アラン・ガウエンと嘗て「サンシップ」を組んでいたベーシスト、
ロウリー・スコット・ベイカーから2013年にメールを受け取りました。
それによるとジェイミー(・ミューア)の家で何度かリハーサルを行ったと。
不運にも電力ストで停電した時があり、
ローソクの灯りを頼りにメンバーで食事したと。
この時のシェフは奥さんのブリジッドだったそうです。
あの二階の音楽室、寝室、浴室に楽器を運び込み、
素晴らしい音楽が演奏されたのだろうと推測しています。
その一員としてガウエンも居た訳です。
因みに「サンシップ」はレコーディングをせずに解散していますが、
ライブは一度だけ行ったようです。
その時のテープが見つかったらCD化して欲しいとロウリーに頼んでいますが、
どうなる事やらと気を揉んでいます。
仮に少し音質が悪くても、
時代を切り取った断片としてCDを出して欲しいと願っています。

一般的にミュージシャンの最期は悲惨なケースが多いのですが、
夭折したガウエンに関しては「不遇を背負った」という心象が強いのです。
特に亡くなる直前に録音した『BEFORE A WORD SAID』を聴くと、
何処となく寂寥感が漂い、弱々しさすら感じます。
それはガウエンが渾身の力を振り絞って遺した
「最期の言霊・音霊」だったと私は思います。

junyaさま

返信が遅くなり申し訳ありません。
過分なコメントを頂戴し恐縮です。
カンタベリー系はハマりだすときりがないのでは、
という勝手な思い込みがあって、実はつまみ食い程度なんです。

この日記にも書かれていますが、
ガウエンはホールズワースとも過去に共演しています。
そのホールズワースが16日に亡くなったようです。

>junyaさま

コメントありがとうございます。
40数年来の憧れだっただけに、かなり堪えています。
自分の感情を整理するにはしばらく時間がかかりそうです。
合掌。

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