Gary Moore在籍時の「Colosseum Ⅱ」の2nd「Electric Savage」
Musician●Colosseum Ⅱ
Title●Electric Savage(1976年)
■ディスクユニオンで購入
英国ジャズロック界の大御所、Jon Hiseman(ジョン・ハインズマン)率いる「Colosseum Ⅱ」による2ndです。1976年リリース。Jon Hisemanはご存じ自ら率いた「Colosseum」を1971年に解散させ、次いでスーパーグループ「Tempest」で2枚のスタジオアルバムを残しています。しかし、せっかく捕まえた好素材Allan Holdsworthがほどなくグループを脱退し、新加入のオリー・ハルソールを擁した「Living In Fear」もセールス的に芳しい結果を残せずに「Tempest」は自然消滅してしまいます。Hisemanはその後「Colosseum」の再結成を宣言し、元Skid RowのGary Moore、元Gilgameshのニール・マレー、元Cozy PowellグループのDon Aireyらを率いて「Colosseum Ⅱ」を結成します。そこでリリースされたのが「Strange New Flesh」(1976年)ですが、やがてニール・マレーとボーカルが脱退し、代わりに加入したのがJohn Mole(bass)。間髪入れずにリリースされたのがこの「Electric Savage」です。ボーカル抜きで作られたこの2ndはジャズロック色がより深まり、掛け値なしのガチンコ勝負が展開されています。また、さりげなくフュージョン色も強まっています。
今回、初めて知ったのですが「Colosseum Ⅱ」は当初「Ghosts」と名乗り素性を隠していたそうですが、当然のようにどこのレコード会社からも声がかからなかったそうです。そこでTempest時代に在籍した「Bronze」にデモテープを持ち込んでやっとレコーディングの運びに。しかし、「Bronze」はセールス的に有利だということで「Colosseum Ⅱ」とバンド名を変更することを条件としたしたそうです。しかし、「Strange New Flesh」はセールス的に不調でそれが原因となって「Bronze」を解雇されてしまいます。やっとの思いで「MCA」と契約し、リリースにこぎ着けたのが本作ということです。この手の音楽はやはりいろいろな意味で難しいのですね。
この「Colosseum Ⅱ」で興味深いのは、Tempest時代のAllan Holdsworthやオリー・ハルソールと相並び立つ存在としてGary Mooreを位置づけているという点です。そんなHisemanの熱い思いを知ってか知らずか、MooreはThin Lizzyのツアーに参加するなどで「定住」というのは難しかったようです。Mooreは#3「Rivers」でのみボーカルをとっています。
●Musicians
Jon Hiseman / drums
Gary Moore / guiter,vocal
Don Airey / keyboards
John Mole / bass
●Numbers
1. Put It Yhis Way
2. All Skin And Bone
3. Rivers
4. The Scorch
5. Lament
6. Desperado
7. Am I
8. Inergalactic Stut
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